アイルランド
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【アイルランド】アイルランド伝統音楽イベント20選

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:35ヶ国

2019年3月26日更新

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写真:aka-region

観光地を巡る旅もいいですが、たまには暮らすように旅をし、現地の人たちと文化に触れる旅はいかがですか?今回は、伝統音楽が暮らしに根付くアイルランドで現地の人たちに混ざって学ぶこともでき、旅人でもふらりと寄れる単発型音楽イベント(フェスティバル・スクール)をご紹介します。

この記事の目次表示

人との交わりを通して学ぶアイルランド音楽

アイルランドの伝統音楽とは?

アイルランドの伝統音楽は、10種類程度の楽器を用いて、独特のリズムで曲が演奏されます。

演奏に使用される楽器は、例えばフィドル(バイオリンと同型)、フルート、ティンホイッスル、ハープ、アコーディオン(ピアノ式、ボタン式)、コンサーティーナ、それからブズーキやバンジョー、ギターにイリアンパイプスなどがあり、他にも打楽器としてバウロン(太鼓)やスプーン(その名の通りスプーン)、ボーン(骨)など身近なものを使用して演奏することもあります。

  • 写真:aka-region伝統音楽が息づくアイルランド

また、リズムも独特で、主にリール、ジグ、ノリの良いポルカ、リールよりもゆったりと飛び跳ねるようなホーンパイプ、スライドやゆったりとしたテンポのエアーなどがあります。

どこで耳にすることができる?

アイルランドの伝統音楽は、現地では主に各家庭や街のパブを中心に演奏されます。また、週末の数日~1週間ほどの期間で行われる単発のフェスティバルや伝統音楽を学ぶサマースクール、ウィンタースクールなども充実しており、そこに参加すれば伝統音楽を学ぶこともできますし、期間中は街中の至る所で伝統音楽のセッションが開催されます。

  • 写真:aka-regionアイルランドのダンスと音楽のステージ

人との触れ合い通して学ぶ?

アイルランドの伝統音楽は、数千曲以上あるとも言われていますが、それらを学ぶ際、あまり楽譜は使用されません。他人(知り合いはもちろん、スクールやパブセッションなどで一緒になった見知らぬ人)と一緒に演奏していくうちにその曲のメロディーを耳コピし、自分なりにアレンジを加えることでそれぞれの曲の演奏ができるようになります。

人との出会いを通して曲にも出会い、自分のものとしていくプロセスは、自分が歩いた一つの足跡・道しるべとなるでしょう。

アイルランド伝統音楽のフェスティバル&スクールの醍醐味とは?

①参加することで、生きたアイルランド音楽を体験できる!

アイルランド国内では、ほぼ毎月どこかで伝統音楽に関するフェスティバルが開催されている他、夏・冬休みを中心にワークショップ型のスクールも開かれます。スクールでは、国内外で活躍する有名な演奏家が楽器別・レベル別に曲や曲にまつわるストーリーを教えてくれます。

  • 写真:aka-regionスクールでは、指定されたクラスに入ってグループで音楽を学ぶ。

②自分の都合に合わせて参加方法をアレンジできる

フェスティバルやスクールは、主にワークショップとセッションの2部で構成されます。ワークショップは午前〜昼にかけて開催され、自己申告によって選択した楽器とレベル別(クラス分けがあることも)にわかれて参加します。ワークショップでは1名の講師を囲んで、数人のグループで曲を学びます。

  • 写真:aka-regionワークショップの会場はパブとなることも。

なお、参加者は現地の子供〜大人はもちろん、フェスによっては日本人や外国からの参加者もいます。単発フェスの場合には、そのフェスティバルへの参加自体を旅行の目的として訪れる人もいます。また、例えば数日間のフェス・スクールの間、都合のいい数日だけ来て帰るという人もいます(この場合、参加費は全日程参加する場合と同様です)。

ワークショップが終わったら、昼食や街散策をしてゆっくりとし、午後〜夜にかけて街のどこか(パブやカフェ、公共施設など)で行われるセッションに出かけてみましょう♪

  • 写真:aka-region大人も一生懸命なワークショップ&セッションの様子

参加したいフェスティバルやスクールを決めたら、事前に申し込みをしておきましょう。どのイベントに参加するかによりますが、1〜2日間の週末で行われるものは€20(約2,530円)程度、1週間行われるものは€100(約12,630円)前後の参加費となります。

③街全体がセッション会場になる特別な雰囲気を味わえる!

日本をはじめ、アイルランド国内外でもアイルランド伝統音楽の愛好家は日に日に増えてきていますが、やはり本場で旅をしながらパブでのセッションを聴き回ることは、極上の楽しみ方です。また、セッションに参加したり聴きに行くことが、フェスやスクールに参加する目玉の一つと言っても過言ではありません。

  • 写真:aka-region伝統音楽の全国大会フラーでは、街中どこでもセッション会場となる

セッションが行われている夜に街角に立つとパブから音がかすかに漏れて、そんな音を頼りに立ち寄るパブ・セッションも魅力的ですね。

特に、アイルランドでは地域によって演奏スタイル(テクニック)や曲も異なりますので、自らが国内を旅することで多様なアイルランド音楽に出会うことができます。

例えば、音楽の都と言われる西部のクレア州周辺のでは、ノリのよいポルカ、スライドが他の地域より多く演奏される一方で、北部のドネゴール州はスコットランドから影響を受けたハイランドやストラススペイ、マズルカなどがよく演奏されています。

  • 写真:aka-region音楽フェスの楽しみの一つは、セッション!

なお、フェスやスクールが行われている街でのパブでのセッションには、午前中に教鞭をとった講師陣がどこかで演奏していることもあり、世界トップレベルの演奏を本場アイルランドで聴ける貴重な経験ができることも。

またパブ・セッションでは、自分が知っている伝統曲が演奏されることもあり、楽器を持参していればその場で一緒に演奏することもできます。もちろん、ただ聴いているだけでもとても心地がよいと思いますよ。

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この記事を書いたトラベルライター

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♬Countries & Areas: Europe (アイルランド、フィンランド他),日本(島根、山陰地方、東京他)
♬Hobbies: アイリッシュフィドル、水泳
♬Speciality: 島好きです!
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