今回は、京都市にある京都府立植物園を紹介します。お寺や風情ある町並みが多い京都で植物園?と思われるかもしれませんが、こちらには本格的な温室もあり、雰囲気もとても良いんです。落ち着きと華やかさ感じる植物園に出かけませんか?
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京都府立植物園とは
京都府立植物園は、京都市左京区にある植物園です。開園は大正13年(1,924)と大変古く、当初は「大典記念京都植物園」という名称でした。第2次大戦中と戦後しばらくは、植物園として機能しない時期もありましたが、昭和36年4月には、憩いと教養の場として内容を一新し、再び一般に公開されました。
園内には、バラ園、竹笹園、しゃくやく園や、国内最大級の観覧温室もあり、年間を通じて多くの来園者を集めています。
園内を散策しよう
広い園内を歩いて、植物を鑑賞しましょう。森林浴気分で森の中を歩いたり、季節の花を鑑賞すると、気分がリフレッシュするでしょう。すべて回ると結構歩くので、途中園内のカフェで休憩するのもオススメです。
針葉樹林
針葉樹林には、スギやマツといった日本の樹木のほか、テーダマツなどの外国産針葉樹が多数植栽されています。外国産針葉樹が植栽されている場所に足を踏み入れると、一瞬海外にいるような気分にさせてくれます。
周辺には、園内唯一の自然林「なからぎの森」もあり、植物園とは思えないほど立派な森が広がっています。森林浴気分を味わってみてください。
洋風庭園のバラ園
洋風庭園内にあるバラ園付近は、植物園でも特に華やかなエリアです。毎年春と秋には、約300品種2,000株のバラが咲き、甘い香りを漂わせます。
バラ園の魅力は、ボリュームのある花だけではありません。噴水・沈床花壇のある東の方向を見てみてください。京都と滋賀の府県境にあり、古くから信仰の対象とされてきた比叡山(ひえいざん)が庭園の借景になり、美しい景観を作り出しているのに気が付くでしょう。
あじさい園とぼたん・しゃくやく園
バラ園のそばには、あじさい園があります。池の周囲に植えられた様々な種類のあじさいが、梅雨の頃に見頃を迎え、涼し気な雰囲気を醸し出しています。
ぼたん・しゃくやく園では、5月頃から見ごたえのある大輪の花を見ることができます。シャクヤクは古くから薬草として栽培されてきた植物で、さまざまな花の色や形があり、見ごたえがあります。
筆者が訪れたときは、残念ながら見頃を過ぎていましたが、シャクヤクだけで約200品種、1,500株あるそうですから、最盛期にはとても美しい姿をみせてくれるでしょう。
竹笹園
園内北東部にある竹笹園には、多数の竹や笹が植栽されており、食用や庭園用、竹材といった生活に深くかかわっている有用竹笹類100種を鑑賞することができます。
すらっと高く伸びた竹や、雑草のように低く茂る笹を鑑賞するのは面白く、また周囲の景観にマッチした優美な姿は美しいものです。
森のカフェ
京都府立植物園には2つの飲食店があり、好みや利用したいタイミングで選べます。そのうちの一つ、森のカフェは、園内中央付近にあり、広々とした芝生や木々を眺めながら飲食が楽しめます。
メニューはコーヒーや紅茶、ケーキセットなどのほか、カレーライスやうどん、パスタも用意されています。セルフ形式で価格も手頃なため、気軽に利用できるところが魅力です。気持ちの良さそうなテラス席もありますよ。
国内最大級の観覧温室を見てみよう
延床面積約4,694平方メートルと、国内最大級の広さがある観覧温室では、年間を通じて様々な熱帯の植物を鑑賞することができます。植物園入園料とは別に温室観覧料(一般200円、高校生150円、中学生以下は無料)が必要ですが、ぜひ入場してみてください。植物園入口では入園券と温室観覧券のセット(一般400円)も販売しています。
温室内で見られる花
こちらは熱帯スイレンです。よく似たものに温帯スイレンがありますが、熱帯スイレンは白やピンク、黄色といった花だけでなく、写真のように紫や青の花も咲かせるのが特徴です。観覧温室では、6月中旬から8月下旬頃まで見ることができます。
こちらの珍しい形の花を咲かせているのは、メディニラ・マグニフィカという熱帯植物です。フィリピン原産の花木で、ぶどうの房のように小さなピンクの花がたくさん咲くのが特徴です。見頃は5月頃ですが、その年によって変わるようです。
実のなる熱帯植物
熱帯有用作物室では、主に果実のなる熱帯植物を鑑賞することができます。有用作物というと少し難しいですが、私たちの生活にかかわりのある、食用、薬用、染料などに使われる作物を指すそうです。
私たちが日常的に食べているバナナや、トロピカルフルーツとして人気の高いマンゴーなどが木に実っている様子を近くで見ることができます。カカオマスとして精製したあとチョコレートに加工されるカカオの果実がなっている様子は、珍しいので見てみてください。
おわりに
京都府立植物園の一部をご紹介しましたが、いかがでしたか?どことなく京都らしさのある植物園で、ゆったりした気分で植物鑑賞すると、とても気分がリフレッシュするのではないでしょうか。紹介した場所以外にも多くの見どころがあり、一年を通して楽しめるスポットですので、ぜひ訪れてみてくださいね。
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- 住所:京都府京都市左京区下鴨半木町地図で見る
- Web:http://www.pref.kyoto.jp/plant/