富士山の麓にある「富士サファリパーク」は、車に乗ったまま動物が見られることで、コロナ禍に人気が沸騰しているレジャー施設です。本記事では実際に現地を訪れた筆者が、富士サファリパークを120%満喫するためのおすすめ時間帯や回り方などを、徹底ガイドします!
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野生動物の楽園!「富士サファリパーク」
富士サファリパークは、静岡県裾野市に位置する野生動物の観察施設です。雄大な富士山のふもと・標高850mの地点に、東京ドーム約16個分となる74万㎡もの広大な敷地をかまえ、世界各地から集まった動物たちがのびのびと暮らしています。
富士サファリパークは、大きく分けて以下の2つのゾーンに分かれています。
②ふれあいゾーン:ポニー乗馬や小動物とのふれあいが楽しめる
本記事では、サファリゾーンをマイカー、サファリバス(ジャングルバス)、ウォーキングのそれぞれで楽しむ方法と訪れるべき時間帯を詳しくご紹介し、サファリ以外のふれあいゾーンのおすすめスポットを画像付きでピックアップします。一日かけて富士サファリパークを120%満喫する、徹底ガイドです!
①-1:サファリゾーンを「マイカーで回る」
まずは定番の、サファリゾーンをマイカーで回るコースです。サファリパークのエントランスゲートで前もって購入済みのオンラインチケットを見せれば、車から降りずに入場OK。そのままマイカーで直進して、オープン時間までサファリゾーンのゲート前で待機します。(混雑日にはオープン時刻の30分ほど前にエントランスが開き、早めに入場できます)
オープン時間になると、ゲートが開いてマイカーが続々と中に進んでいきます。各ゲートごとに監視台が設けられており、物々しい雰囲気にちょっとドキドキ。まず始めに訪れるのは「クマゾーン」で、いきなりの猛獣とのご対面です!
富士サファリパークの「クマゾーン」には、あのテディベアのモデルになったアメリカグマや、日本国内では北海道にのみ生息する大きな体のヒグマなど、様々な種類のクマが住んでいます。マイカーで回る場合は、ドアロックと窓開け禁止が徹底されていますが、あまりのクマの近さに再度ロックを確認したくなるほど。
続いては「ライオンゾーン」です。こちらも車のすぐ近くまでライオンが来るのでちょっと緊張しますが、その表情は至って平穏なもの。あくびをしたりゴロゴロ寝ている姿は“大きなネコ”といった感じで、可愛らしくもあります。
ライオンの次はトラやチーターなどの肉食動物ゾーンが続き、その後もゾウやキリン、シマウマ、サイなどの人気の動物を次々に見ることができるので、まったく飽きることがありません。
肉食動物は車が通り過ぎるのを遠巻きに眺めている、という雰囲気ですが、草食動物は意外と好奇心旺盛!びっくりするほど車に近づいてくることもありますよ。シャッターチャンスを逃さないよう、カメラやスマホはしっかりご準備を。最後にワビチやアメリカバイソンなどの「山岳草食動物ゾーン」を経て、約50分のマイカールートは終了です。
富士サファリパークでは、マイカーで回る場合は特に追加料金は要らず、入園料のみで何回でもサファリドライブを楽しむことができます(混雑時は回数制限あり)。ただし、前述した通り、車の窓は草食動物ゾーンであっても絶対に開けてはならないため、写真はすべて窓ガラス越しにしか撮影することができません。
◆料金:無料
◆所要時間:約50分
◆動物へのエサやり:不可
①-2:サファリゾーンを「ジャングルバスで回る」
次は、有料のジャングルバスに乗り換えてサファリゾーンを回るコースです。ジャングルバスに乗るには当日予約が必要なため(事前予約不可)、エントランスゲートを通過した後すぐに右折し、予約&発券所へ向かいましょう。GWや夏休みなどの繁忙期は早い時間から予約が埋まってしまうので、朝イチの予約をおすすめします。
富士サファリパークで利用できる乗り物の種類
富士サファリパークの園内周遊バスには、従来の動物型の「ジャングルバス」と、改良された進化版の「スーパージャングルバス」の2種類があります。この2つの大きな違いは、バスの側面のみがフェンスで覆われているかと、側面と天井の2面がフェンスで覆われているか、になります。筆者は下↓の画像の「スーパージャングルバス」を利用しました。
「スーパージャングルバス」は、ゼブラ柄の車両ベースに金網でできた箱を載せたような外観をしており、肉食動物が天井によじ登る姿を下から見下ろせるという、日本で初めての画期的なサファリバスです。天井に登ってくるクマやライオンに真下からエサをあげる体験ができ、猛獣の息遣いや垂れてくるよだれ(!)を身をもって感じることができ、迫力満点!
なお「スーパージャングルバス」の利用は小学生以上に限られているため、未就学児など小さなお子さんがいる場合には「ジャングルバス」がおすすめです。またバスの他に、「ナビゲーションカー」という4WD車両の貸し出しも行っており、こちらはマイカーの感覚でコース内を自由に走りつつ、窓に設置された金網の隙間からエサやりも体験できるという特長があります。
●ジャングルバス:料金一人1,400円(3歳以上)
●ナビゲーションカー:料金一台6,000円(5人or7人乗り)
「スーパージャングルバス」乗車体験
「スーパージャングルバス」は1時間半に1回ほどの間隔でツアーを行っており、筆者は2回目の回に乗車しました。2020年9月現在はコロナの影響で1回当たりの乗車人数を制限していることもあり、朝イチの予約にも関わらず、1回目はすでに満員。希望の回がある場合は、ぜひ早めに予約しましょう。
乗車すると、まずエサやり体験の説明があります。一人にひとつ、ケースに入ったエサセットと火ばさみが用意されており、エサは↓の画像の上から「ライオン用の鶏肉」、「草食動物用のペレット」、「クマ用のリンゴとニンジン」です。クマは雑食で肉類も食べますが、より好むのはフルーツで、一番の好物はやっぱりハチミツだそう♪
ガイドさんの解説を聞きながらマイカーと同様のコースを走り、「クマゾーン」のエサ場に着いた瞬間に、大型のクマがやって来ました。車の形状と独特な音の合図で「エサの時間だ」と分かるようで、クマがのしのしと近づいてきて、ためらいもせずに天井にジャンプ!
一気に獣臭さがただよい、すごい迫力です。エサやりの時は席から立って自由に歩き回ってOKで、天井の金網の隙間からエサを突き出すと、クマの方から寄ってきてパクリと食べてくれます。大きな口から牙が覗き、車内は大人も子供もキャーキャー大盛り上がりに!
次の「ライオンゾーン」では、マイカーが入れないオフロード地帯がエサ場になります。ルートを外れてサバンナの奥地に分け入っていくような感覚も、「スーパージャングルバス」ならではの体験。こちらでもやはりすぐに、オスメス両方のライオンが数頭エサを食べにやってきました。
車外から見たイメージはこんな感じ↓です。まるでライオンに襲いかかられているようですが、しっかりした金網に守られているので、大丈夫。しかしやはり目の前で吠えたり、エサを争って噛みつき合いをしたりする様子を見ると、クマへのエサやり以上のスリルを感じます。
- 出典:www.flickr.com20121028_124856_FujiTKN by Tomoaki Kato
骨付きの鶏肉をあげると、ボリボリと咀嚼しながらあっという間に食べてしまい、迫力満点!小さなお子さんは怖くてあげられないこともあるかもしれませんので、大人が代わってあげてください。キラリと金色に光るオスライオンの眼をこんなに間近で見られるのも、なかなかない経験です。
ドキドキの猛獣へのエサやりを終え、コースの後半は草食動物ゾーンなのでゆったりした気分で楽しむことができます。キリンゾーンではガイドさんが葉っぱの束を車外に突き出してくれるので、それを目当てにやってきたキリンの可愛いお顔を、アップで激写することができます。
最後のエサやりはラクダです。長い舌でからめ取るようにペレットを食べる様子は、どこかユーモラス。ガイドさんは、終始詳しくそれぞれの動物の特徴などを説明してくれるので、マイカーで回った時よりもより深く動物について知ることができ、充実した60分間のツアーです。
◆料金:一人2,100円(小学生以上)
◆所要時間:約60分
◆動物へのエサやり:可(ライオン、クマ、ラクダ、ラマなど)