スイスは、「USニューズ&ワールド・レポート」誌が発表した2017年度「世界最高の国ランキング」で見事1位を獲得している魅力溢れる国。そのスイス第4の都市ルツェルンは、多くの芸術家が愛した街。石畳の街には、フレスコ画が描かれた建物が点在し、コバルト色に輝く川が流れ、街そのものがまるで美術館のようです。川をはさんで旧市街と新市街があり、新旧の街をつないでいるのが、ヨーロッパでもっとも古く愛らしいカペル橋。そんなスイスの水の都、ルツェルンの街歩きスポットと、お勧めレストランをご案内します。
この記事の目次表示
【1】美術館のようなルツェルンの旧市街
スイスのほぼ中心に位置し、チューリッヒ空港から約1時間で到着します。永世中立国スイスの発祥の地域であるルツェルン旧市街地は、白鳥が憩う美しい湖のほとりにあり、中世の面影を色濃く残す魅力的な街です。
歴史遺産も多く、見事な壁画の建物や凝った彫像が街の中に溶け込み、まるで絵画の中にいるような気分になります。
メンデルスゾーンにゲーテ、チャイコフスキー、昔からこの町を愛した芸術家は数知れず。この町を訪れると、その魅力の深さに納得することでしょう。
【2】街を見守り続けるムーゼック城壁
14世紀に造られた城壁は、当時、街全体をぐるりと囲んでいましたが、現在では全長900mが町の北側に残るのみとなりました。それでも、現存する城壁としては、スイス最長です。
城壁には見張り用のデザインの異なる塔が9塔残っていて、毎年4月上旬から10月末の間、時計塔を含む3つの塔が公開されます。
時計塔には、1535年に作られたルツェルン最古の時計が掛けられ、現在も時を刻み続けています。ルツェルンにある教会の鐘はすべて、この塔の鐘より1分遅れて鳴らされることになっているそうです。最古の時計に敬意を表して!といったところでしょうか?
- ムーゼック城壁
- スイス / 遺跡・史跡
- 住所:Auf Musegg 6, 6004 Luzern, Switzerland地図で見る
- Web:https://www.museggmauer.ch/
【3】スイス兵を称えるライオン記念碑
ルツェルンを代表する観光名所の「瀕死のライオン」、または「嘆きのライオン」と呼ばれる記念碑で、ルツェルン公園内にあります。1812年にデンマークの彫刻家トルバルセンによって製作されました。池の対岸にある切り立つ岩を削って彫られています。
1792年のフランス革命の際、パリのチュイルリー宮殿で、ルイ16世に忠誠を尽くして亡くなった、スイス兵786人を称えて造られたモニュメントです。勇敢だった彼らを、心臓を矢で貫かれた瀕死のライオンになぞらえたそうですが、この像をみていると、胸にぐっとせまるものがあるでしょう。
- ライオン記念碑
- スイス / その他スポット
- 住所:Denkmalstrasse 4, 6002 Luzern, Switzerland地図で見る
- Web:http://www.luzern.com/de/
【4】尖塔が目印のホーフ教会
8世紀に建立されたベネディクト会修道院のホーフ教会。尖った尖塔が目印です。17世紀に火災で焼失した後、ルネッサンス様式で再建されました。
すっきりとした外観ですが、内部は装飾に満ちていて、とりわけ1500年ごろに作られたというマリア像の祭壇と4,950本のパイプを持つパイプオルガンが見事です。
- ホーフ教会
- スイス / 社寺・教会 / 教会
- 住所:St. Leodegarstrasse 6, 6006 Luzern, Switzerland地図で見る
- 電話:41 229 95 00
- Web:http://www.kathluzern.ch/st-leodegar-im-hof/(ルツェルン...
【5】ルツェルンのシンボル カペル橋
ヨーロッパで最も古い木造の橋で、1333年に造られた全長204mの木橋。湖からの敵の侵入を監視するため、巡視路として造られました。この橋の特徴は屋根があること。
橋の内側の梁部分には、17世紀に描かれたルツェルンの歴史や守護人の伝記などが描かれています。1枚、1枚意味を考えながら見て歩ける楽しいスポットです。
橋のすぐ横には、とんがり帽子のような屋根が特徴のレンガ作りの八角塔があります。ここは、湖からの敵を見つけるための見張り台でしたが、歴史の流れとともに、拷問部屋、貯水塔として使われてきました。
橋の両側には美しい花が咲き乱れ、常に多くの人々が行き交っています。ルツェルンで1番のフォトスポットと言える場所です。河畔では、週に2、3回市場が出店します。町の人々と触れ合える絶好の機会なので、ぜひ訪れてみてください。
また、陽が沈んでライトアップされてからのカペル橋も格別の美しさです。灯された光が川面にゆらめき、その美しさに言葉を失い、時間を忘れてしまうほどです。
ルツェルンでディナーならここ!「Wirtshaus Taube」
ルツェルンを訪れたなら、ぜひ「Wirtshaus Taube」で、食事をお楽しみください。TVの旅番組などでも紹介されることが多い人気のレストランですが、手頃な料金でスイスの郷土料理が味わえます。
予約の際はぜひ河畔の席をリザーブしましょう。夕暮れ時から、涼しい風に引き寄せられて多くの人々が河畔に集まりだします。
路上パフォーマンスが繰り広げられたり、河畔で語らったり。そんな人たちを眺めながら、極上のディナータイムが過ごせます。ロケーションも味も大満足のレストランです。
- Wirtshaus Taube
- スイス / 洋食・西洋料理
- 住所:Burgerstrasse 3, Lucerne 6003, Switzerland地図で見る
- 電話:41 210 07 47
- Web:http://www.taube-luzern.ch/
※記事内のスイスフランから日本円への換算は、2018年3月現在のレートを利用しています(1CHF=約112円)。