世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部に含まれる「熊野古道」は、非常に広範囲なスポットです。そのため「どこから巡ったらよいのか」「コースはどこがおすすめか」など悩む人もいるでしょう。この記事では、熊野古道へ初めて行く方に向けて、熊野古道のおすすめコースを紹介します。
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今回紹介する熊野古道初心者コースの概要
この記事は、主に「熊野古道を初めて巡る」といった方に向けたものです。
熊野古道には中辺路や小辺路、伊勢路など6つのルートがあります。その中でも今回は初心者にもおすすめのコースで、熊野本宮大社に向かっている道「中辺路の大日越」と呼ばれるコースを歩くルートを紹介します。
熊野古道と、熊野本宮大社を巡るオーソドックスなコースです。熊野古道でのハイキングはおおよそ1時間と、初心者にも丁度いい長さと言えます。
メインエリア:和歌山県
ルート:湯の峰温泉→熊野古道(大日越)→熊野古道本宮大社→湯の峰温泉
所要時間:2~3時間
出発地の「湯の峰温泉」までは、公共交通機関のアクセスがあまりよくはないため、車で訪れることがおすすめです。
今回の記事では、車で湯の峰温泉まで向かい、無料駐車場に車を停め、歩いて熊野古道を巡る想定で紹介いたします。なお熊野本宮大社からの帰り道は、バスを使用します。
もちろん、熊野本宮大社から巡っても問題ありません。しかし、駐車場やバス停の分かりやすさを考えると、個人的には湯の峰温泉から出発する方がおすすめかと考えます。
①熊野本宮大社めざして出発!スタートは「湯の峰温泉」から
出発は「湯の峰温泉」です。湯の峰温泉は、開湯1800年と歴史ある温泉であり、和歌山県中部に位置しています。無料の駐車場があるため、ここに車を停めましょう。
湯の峰温泉を5分ほど歩き、そのまま熊野古道の「大日越」と呼ばれるコースに入ります。
時間に余裕があれば、湯の峰温泉街を楽しむのもおすすめです。昔ながらの風情溢れた情景が広がっています。
また、写真下部の川には、水ではなく温泉が流れている点も注目ポイントです。
「くみとり湯」では、温泉を持ち帰ることもできます。
温泉卵づくりも欠かせない!?
湯の峰温泉でぜひ体験してほしいのが、川沿いにある「湯筒」での温泉卵づくりです!湯の峰温泉がボコボコと湧き出る湯筒があり、約90度の温泉を利用して温泉卵を作ることができます。
なお、湯筒の利用は無料です。
湯の峰温泉・湯筒の近くには、小さな売店「Vショップ 湯の峰店」があり、ここで卵を購入することが可能です。
生卵は3個120円から。塩も無料で付けてくれました。
約11~13分ほどゆでれば完成です。実際に自分たちで温泉卵を作る経験はなかなかできないため、思い出に残ること間違いなし!ぜひ皆さんも体験してみてください。
こちらが湯の峰温泉でつくった、熱々の温泉卵です。甘みたっぷりの温泉卵で非常に美味しく、黄金色の黄身も特徴的でした。
- Vショップ 湯の峰店
- 田辺市 / その他ショッピング
- 住所:湯の峰温泉 駐車場地図で見る
世界遺産「つぼ湯」に入るのも最高!
また、湯の峰温泉の醍醐味と言えば、参詣道の一部として世界遺産に認定されている「つぼ湯」です。2~3人しか入れませんが、30分交代制となっているため、時間に余裕がある際は、ぜひつぼ湯も楽しんでくださいね。
- つぼ湯
- 田辺市 / 日帰り温泉
- 住所:和歌山県田辺市本宮町湯峯110地図で見る
- 電話:0735-42-0074
- Web:http://www.hongu.jp/onsen/yunomine/tuboyu/
②いざ熊野古道へ!大日越コースをハイキング
湯の峰温泉を楽しんだら、つぼ湯の近くを回りこむ形で、熊野古道に入っていきます。「熊野本宮大社」を示す看板が途中途中に立っているため、迷う心配は基本的にないでしょう。
大日越は、前半は登って後半に下るコースとなり、写真のようにやや険しい道となっています。運動不足の解消にももってこいと言えます。
大日越は、おおよそ1時間のコースです。ゆっくり歩いた場合は1時間半~2時間ほどかかるかもしれません。写真のような、数字が書かれた看板があり、1~3番まであります。ゴールに向かう目印とするとよいでしょう。
特に、筆者夫婦が好きな光景が、写真上のシダとブナの木が延々と続く道です。「自然に癒されるとはまさにこのことか!」と実感した瞬間でもありました。
住宅街が開けてきたら、大日越のゴールはもうわずかです!