岩礁や富山湾越しの立山連峰といった絶景で知られる雨晴海岸。3,000メートル級の立山連峰を望めるかは天気次第ですが、もし見えなくても十分に見どころがあります。今回は富山が誇る絶景スポット、雨晴海岸の見どころを紹介します。
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源義経が雨宿りした義経岩
雨晴海岸(あまはらしかいがん)にある義経岩は、鎌倉幕府に追われた源義経たちが、にわか雨を避けて雨宿りした場所といわれています。
人が中に入れるようになっている義経岩ですが、元々はこのような作りではなく、弁慶が持ち上げて雨宿りできるようにしたとされています。またその構造ゆえに、元は古墳だったという説もあります。
雨晴という地名は、この源義経の伝承に由来しています。
義経岩に空いた穴から、大きな岩礁が見えます。次はこの岩礁、女岩を見に行ってみましょう。
海岸に浮かぶ美しい女岩と男岩
雨晴海岸を象徴するのが、立山連峰とこの女岩。頂上に松の木を生やしており、天候や時間帯、季節によって刻々と表情を変えていきます。
もし立山連峰が見えなかったとしても、この女岩だけでも十分に訪れる価値があるといえます。一見小さな岩に見えますが周囲は80メートルもあり、周りに子どものような小さな岩まで従えています。
ちなみに800メートルほど離れたところには男岩があります(写真の奥の松の木が生えている岩)。波に立ち向かう雄々しさから男岩と名づけられたとされます。遠いため大きさが分かりづらいですが、周囲は150メートルもあります。
余談ですが、写真の手前にある平たい岩は平床岩と呼ばれています。
運が良ければ、立山連峰を望む絶景が!
遠浅の海と前述のような岩が、絶景を織り成す雨晴海岸。しかし最大の見どころといえば、富山湾越しに望む立山連峰、といっても過言ではありません。天気が良いのに加え、空気が澄み渡っていれば、写真のような景色を拝むことができます。
立山連峰が見えるのは年に50日~60日程度です。平均すると6日に1日程度のため、まさに運次第の絶景といえるでしょう。冬の気温が低い日(12月~2月)の方が見える確率が高いとされています。
海越しに3,000メートル級の山を望めるのは世界で3か所といわれてきましたが、近年では実際に対岸に3,000メートル級の山が見えるのは雨晴海岸のみともいわれており、世界でここでしか見ることができない景色といえます。
雨晴海岸へのアクセス
最後に、雨晴海岸へのアクセスを紹介します。
富山駅から雨晴海岸へ行く場合、あいの風とやま鉄道で20分ほどの高岡駅で乗り換え、さらに氷見線で20分ほどのところにある雨晴駅で下車します。
雨晴海岸(女岩や義経岩がある辺り)までは徒歩5分ほどです。富山や高岡など観光の拠点に近く、氷見を訪れる場合に途中下車して寄ることができるという、訪れやすい場所にあります。