神奈川県横須賀市の海を見下ろす地にある走水神社。ここは、大好きな夫を守るために、自らの命を捧げた女性の伝説が残る地です。そんな献身的な伝説から、女子力UPのご利益が期待できるのが今回ご紹介する走水神社。全国に神社は数あれど、女子力がご利益の神社ってそうそう無いのでは?もちろん、女子だけでなく男子にもお勧め。最近ガサツになってきたかも、人の事を考える優しさがないかも、と自分を見直したい方にお勧めのパワースポットをご紹介します。
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走水神社って?
走水神社(はしりみずじんじゃ)と、とっても珍しいお名前。これは、お祀りしている日本武尊(ヤマトタケルノミコト)と、弟橘媛命(オトタチバナヒメノミコト)に関係があるんです。
ヤマトタケルは、日本史上最高のスーパーヒーローで、古事記では戦士として日本各地を戦い歩いています。と同時に、美女たちとのラブロマンスも多く、とりわけ有名なのが走水神社に一緒に祀られれている「オトタチバナヒメノミコト」とのお話です。
ヤマトタケルが戦に向かうため、走水の地から船で海に出ると、激しい嵐になりました。そのときに、一緒にいたオトタチバナヒメが「私が彼を救うために、この身を海に差し出して、嵐を鎮めましょう」といって入水しました。オトタチバナヒメが海に入ると、さあっと嵐はやみ、ヤマトタケルは無事に海を渡ることができたのです。このとき、船は水の上を走るように進んだから走水という名前なのだとか。
そんな献身的な女性の伝説が伝わる「走水神社」は、女子力UPのパワースポットとして人気を集めています。
急な階段が女子力UPの秘密?
こちらが走水神社の境内。
鳥居の向こうに、急な石段がありますよね。実はこれが女子力UPの秘密。本殿に続く石段なのですが、参拝するためにはこの階段を登っていかなければなりません。
これは自らの身を呈したオトタチバナヒメの苦難を表現したものなんだとか。オトタチバナヒメのように、海に身を投げ出すのはさすがにできないけれど、この階段を試練と思って登ってみてね。ということだそうですよ。階段を登りきれば、オトタチバナヒメのような女子力UPが期待できるのだとか!
階段が開運ポイントだなんて、とっても珍しいですね。階段の前には、オトタチバナヒメのレリーフもありますよ。
このレリーフを見て、誰かに似てると思いませんか?実はオトタチバナヒメは、浦島太郎に出てくる乙姫のモデルなんです。オトタチバナヒメを略してオトヒメってことなんですね。オトタチバナヒメは海を祀る巫女を神格化したものと言われています。
いつでも夫婦一緒の本殿
さて、ヤマトタケルと、自らの身を犠牲にしてまで夫を守ったオトタチバナヒメをお祀りしているのが、こちらの本殿。
ご夫婦そろってお祀りされているので、夫婦円満を願う方の参拝が多いんです。若いカップルや、年を二人で重ねたご夫婦の方の参拝も多いよう。素敵ですね。
走水神社は本殿の左右、さらに奥にもパワスポがいっぱい。順にご紹介します。
近代と古代の稲荷社
本殿の右側にある真っ赤な鳥居と幟がとっても目を引きます。鳥居の前で、石造りのお狐様たちがお出迎え。
ここには、豊受姫命(トヨウケヒメ)と宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)が祀られています。豊受姫命の「ウケ」、宇迦之御魂神の「ウカ」はどちらも食べ物の意味で、食物・豊穣の神様です。
実は、走水神社にはもう一つ稲荷社があって、それがこちら。
こちらは、朱色の稲荷社とは逆側、本殿向かって左側に進んだ先にある、古代の稲荷社の跡です。西暦110年にヤマトタケルが戦の祈願をしたと伝えられるお稲荷様だそうです。