旅行したいけど様々な事情で出かけられない…。そんなときは現地のお料理にチャレンジして、旅行気分だけでも味わってみてはいかがでしょうか。いつもと違うレシピを試すことで、何か新しい楽しみが生まれるかもしれません。今回はモンゴル料理「ボーズ」の作り方をご紹介します。
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モンゴル定番料理「ボーズ」はどんな食べ物?
ボーズは、小籠包や餃子によく似た料理で、具を皮で包み蒸して作ります。モンゴルでは、一般家庭で頻繁に食べられているだけでなく、お祝いのときにも必ず出されるほど、定番中の定番メニューとなっています。
モンゴル料理は、調味料は塩のみとシンプルな味付けの場合がほとんどで、濃い味付けはありません。ボーズの場合も調味料は塩のみで、タレなどは付けないのが普通です。でも味気ないかというとそうではなく、玉ねぎやニンニク(家庭によって違います)など、食材によって料理に深みを与えています。
モンゴル流ボーズの食べ方のコツ
蒸し上がったボーズは肉汁たっぷりなので、半分に割らずにパクっとひと口でいくのがモンゴル流です。小籠包のようにスープを加えたりはしませんが、美味しい肉汁をこぼさないように、一気に放り込んでしまうのがベストでしょう。ただ蒸しあがったばかりのボーズは内部がアツアツなので、口の中を火傷しないように気をつけてください。
美味しいボーズを作ってみよう!
ボーズの材料
皮の材料
- 薄力粉
- 強力粉
- 水
- 塩
具の材料
- 肉(牛・豚)
- 玉ねぎ
- ニンニク
- 塩
分量はお好みなのであえて書きませんが、皮を作るときは、薄力粉100g・強力粉100g・水100mlに塩少々といった割合です。あとは作る量に合わせて調整してください。
小麦粉をこねてモチモチ皮の下準備
まずは皮を作ります。モンゴルでは皮も粉から作るのが一般的ですが、面倒ならば市販の皮でも問題ありません。ただそこまで難しくはないので、できれば皮作りにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
薄力粉と強力粉をボールに入れ、そこに塩と水を加えて混ぜていきます。最初はポロポロですが、こね続けると柔らかくなります。こね上がったら丸くした状態でボールに入れ、ラップをかけてしばらく休ませます。
肉を混ぜて具を作る
次に具を作ります。肉の種類はなんでもいいそうですが、現地でよく使われているのは羊・牛・馬などです。ただ日本では羊や馬の調達が難しいため、手に入らなければ牛や豚を使えば良いでしょう。ちなみに、モンゴルでは豚と鳥は高級品なので、一般家庭では食べません。
さらにモンゴルでは、ひき肉はあまり売られてないため、ブロック肉を包丁で細かく刻みます。面倒ですがこの方が美味しく仕上がるそうなので、現地の味に近づけたい場合は、やってみてはいかがでしょうか。ひき肉のようなミンチにならなくても、細かく刻めていれば大丈夫です。
肉の準備ができたらみじん切りにした玉ねぎと、みじん切りにしたニンニクを加えます。ニンニクは強く効かせる必要はありませんが、お好みで量を増やしたりショウガなどを加えてもいいでしょう。
次に塩を加えますが、味付けがとてもシンプルなため、可能であれば塩にもこだわるといいかもしれません。美味しい塩は食材の味が引き立ちますよ。塩を入れたら、最後に少し水を加え、よく練り合わせます。
ちなみにモンゴルでは、ミネラルたっぷりの岩塩がスーパーで安く売られていて、これを料理に使う人も多いです。美味しいだけでなくきれいなピンク色をしているので、お土産にもおすすめです。岩塩の中でも「モンゴル岩塩」と名前がつくのは、ウヴス・ヌール盆地という特定の場所で採れた塩のことで、こちらはピンクと白があります。
先ほど寝かした小麦粉を細長い棒状にして、それをさらに小さく切っていきます。切ったものは手のひらで丸くしてから木の棒で平たく広げ、ちょうどいい大きさの皮に伸ばします。
具を皮に包んで蒸す
皮が出来上がったら具を包んでいきますが、実は包み方の決まりも特にないそうです。モンゴルでは小籠包のような丸い形をよく見かけますが、人によっては餃子のように長細くすることもあります。ただ肉汁がこぼれないように、つなぎ目を上にするかしっかり閉じるようにしてください。好きな形に包み終わったら、蒸し器に並べて10分〜15分蒸して出来上がりです。
日本人も手軽に作れるモンゴル料理「ボーズ」
作り方の要領は餃子と同じなので、日本人にとって馴染みが深くチャレンジしやすいと思います。モンゴルでは旧正月の前になると、家族総出でお祝いのためのボーズを作ります。旧正月は親戚や親しい人たちが次々と訪れ、その度にボーズ振る舞う習慣があるため、準備のときは大量の肉を刻んだり皮を伸ばしたりと大忙しになります。
手間はかかりますが家族みんなで準備する時間も、イベントのひとつとして大切にしているようです。私たちもそんなモンゴル人をマネして、家族で美味しいボーズを作ることができたらステキですね。自宅にいながらモンゴルの味を楽しんでください。