南城市

【沖縄】海が見える名水百選!パワスポ垣花樋川での5つの楽しみ方

取材・写真・文:

茨城在住
訪問エリア:45都道府県

2021年4月27日更新

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写真:Sosyu Kikuchi

沖縄県南城市の山あいにある名水百選、垣花樋川(かきのはなひーじゃー)をご紹介します。沖縄の海を見ながら、透明感抜群の湧き水鑑賞を楽しむことができるパワースポットです。まるで自然の秘密基地に来たような気分を味わいませんか?

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垣花樋川(かきのはなひーじゃー)とは?

沖縄県本島南部、南城市に位置する湧水地です。山あいに位置し、まるで秘密基地に来たような気分となるパワースポットです。

  • 写真:Sosyu Kikuchi秘密基地のような空間

昭和60年(1985年)、当時の環境庁により、全国名水百選に指定されています。「天然の美しい川を保全して後世に伝える」という目的で推薦されました。垣花樋川の見学所要時間は、ゆっくり見て1時間~1時間半程度です。

  • 写真:Sosyu Kikuchi昭和の名水百選

この川はかつて、垣花村に住む人々の生活に寄り添ったスポットでした。その用途は様々で、水浴び洗濯野菜洗い水汲みなどの場として重宝されました。現在は、簡易水道として、地域の飲料水等の生活用水や農業用水として利用されています。

それでは以下より垣花樋川(かきのはなひーじゃー)の楽しみ方について、5つに分けて詳しくご紹介していきます。

【楽しみ方1】透明感バツグンの湧き水に触れる

入り口には駐車場がありますので、車はそちらへ駐車し、さっそく散策をスタートさせましょう。うっそうとした森の中を5分程度進みます。視界がパッと開けると、そこが目的地となります。

  • 写真:Sosyu Kikuchi駐車場
  • 写真:Sosyu Kikuchi森のなかを進む

見どころを下流、中流、上流と三段階に分けると見学しやすいです。下流には広めの池があり、水が浅く溜まっています。中流には、小さめの水溜りがあります。

  • 写真:Sosyu Kikuchi下流の池
  • 写真:Sosyu Kikuchi中流の水溜り

上へ行けば行くほど水の透明感が増してきます。水質調査については、飲料水としての検査を年二回実施しています。また、地元民により定期的な清掃活動もあるのだとか。

  • 写真:Sosyu Kikuchi透明感バツグン

さらに上流へ登っていくと、岩で作られた建造物と水路が出てきます。湧き水地点は森の中にあるので、直接見ることは出来ません。

  • 写真:Sosyu Kikuchi上流にある建造物
  • 写真:Sosyu Kikuchi石の水路

苔むした様子と、水路の中を流れる豊かな水を見ていると涼しげな気分になります。残念ながら、湧き出ている水量についてはまだデータが無いそうです。

  • 写真:Sosyu Kikuchi水路を流れる湧水

【楽しみ方2】ベンチに座って海を堪能

敷地内にはベンチがあり、垣花樋川の様子をゆっくりと望むことができます。また、遠くには南城市の海が広がっています。

  • 写真:Sosyu Kikuchiベンチ
  • 写真:Sosyu Kikuchi海が遠くに見える

敷地内はそこまで広いスペースはなく、1時間~1時間半程度もあれば十分散策可能ですが、ベンチから青い海を眺めていると、時間を忘れてしまいそうです。

  • 写真:Sosyu Kikuchiオーシャンビュー

遠くには、神の島と呼ばれる「久高島(くだかじま)」を望むこともできます。久高島は、琉球(昔の沖縄の名前)の創世神「アマミキヨ」が天からその地に降り立ち国づくりを始めたという琉球神話が伝わる、聖地の島です。

久高島は、海の彼方のニライカナイ(豊穣や生命の源及び神界)につながる聖地であるとされています。こうした理由により、久高島が見える垣花樋川もパワースポットとする説があるのだとか。

  • 写真:Sosyu Kikuchi神の島「久高島」
  • 写真:Sosyu Kikuchi久高島内のウパーマ浜

【楽しみ方3】生き物について学ぶ

現地では、ちょっと驚く生き物を見つけることができます。生き物の正体は「アフリカマイマイ」という世界最大級の陸産巻貝(カタツムリ)の一種です。生態は夜行性で昼間は草地に潜んでいますが、垣花樋川は木陰も多いため、昼間でも活動している様子を見ることができます。

  • 写真:Sosyu Kikuchiアフリカマイマイ

原産地はアフリカですが、1930年代に台湾より食用目的で輸入されました。厳重な隔離管理で飼育されていましたが、沖縄戦をきっかけに逃げ出したことで、島内で野生繁殖するようになったようです。

敗戦直後は貴重なタンパク源として重宝されましたが、食糧事情が好転すると食用として利用されなくなりました。農産物を食い荒らしてしまうため、植物防疫法により有害動物指定を受けており、国内外ともに持ち出しは禁止されています。

フランスではカタツムリをよく食べる習慣がありますが、絶滅寸前のエスカルゴ(リンゴマイマイ)の代用品として、アフリカマイマイが利用されることもあります。

  • 写真:Sosyu Kikuchi人差し指より全長が長い
寄生虫がいますので、うっかり触れないようにご注意ください。触れた手を洗わずに食事等をすると、口から寄生虫が入ってしまう危険性があります。

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この記事を書いたトラベルライター

大自然に魅せられて
江ノ島出身、現在は霞ヶ浦湖畔で暮らしています。自然に触れる旅が好きで、これまで国内45県、海外13か国を訪問。地域に根付く食と文化を探るのも楽しみの一つです。

▶よくある執筆ネタ
・湧き水、ネイチャースポット
・焼き芋、食文化、町の飲食店

▶Awards
・H30.10 環境保全茨城県民会議主催「いばらき自然環境フォトコンテスト」部門賞
・H31.01 羽田空港主催「私の旅する日本語2018」大塚製薬賞
・R01.08 tripnote主催「トラベルライターアワード2019上半期」審査員特別賞
・R03.08 tripnote主催「トラベルライターアワード2021上半期」SNSシェアトップ賞

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