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【沖縄】琉球王国最高の聖地!!世界遺産・斎場御嶽

取材・写真・文:

トラベルライター

2021年4月27日更新

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沖縄県南城市の東端、知念岬にほど近い高台にある斎場御嶽(せーふぁうたき)は、琉球王朝時代に国家的な祭事が行われていた沖縄を代表する聖地で、現在でも「聖なる空間」として手厚く守られています。今回は、世界遺産にも登録された沖縄屈指のパワースポット・斎場御嶽をご紹介したいと思います。

この記事の目次表示

斎場御嶽(せーふぁうたき)とは

琉球の創世神話に登場する沖縄の七御嶽のなかでも、最も格の高い聖地とされているのが斎場御嶽(せーふぁうたき)です。古くから沖合の久高島(くだかじま)を崇める地として敬われ、琉球王国最高の女官である聞得大君(きこえおおきみ)の即位もこの地で行われていました。もともとは男子禁制の場で、琉球国王でさえ、聖域内に入る際には女性用の衣装に着替えたと伝えられています。

  • 写真:トラベルライター

「斎場(せーふぁ)」が「最高位の」という意味なので、斎場御嶽は「最高位の御嶽」という意味合いですが、これは通称で、正式な神名は「君ガ嶽、主ガ嶽ノイビ」といいます。2000年12月に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のひとつとして、ユネスコの「世界遺産条約」に基づく世界遺産リストに登録されました。

  • 写真:トラベルライター

美しい自然に溢れ、多くの観光客が訪れる観光スポットではありますが、沖縄に伝わる聖地は沖縄の人々にとって本当に大切な場所です。訪れる際は観光気分で騒いだりせず、敬いながら拝礼するように心がけましょう。

斎場御嶽の見どころ

大庫理(うふぐーい)

御嶽内で最初に現れるのは、大庫理(うふぐーい)と呼ばれる拝所です。大庫理は大広間や一番座という意味で、首里城にある部屋と同一の名前を持っています。

  • 写真:トラベルライター

前面に、磚(せん)を敷いた祈りの場(うなー)があり、かつてはこの場所で琉球王国の最高女官、聞得大君(きこえおおきみ)の「お名付け(霊威づけ)」の儀式が行われていたそうです。

特に柵などで仕切られてはいないのですが、この場所に上がることを許されているのは祝女(のろ)と呼ばれる巫女のみ。うっかり上がってしまわないように気を付けましょう。

寄満(ゆいんち)

こちらも、首里城の部屋と同一の名前を持つ拝所です。

寄満(ゆいんち)とは、首里城では国王のために食事を作る「台所・厨房」の意味。貿易によって世界中から王国に豊穣が寄り満つるようにと、名付けられたそうです。

シキヨダユルアマガヌビーとアマダユルアシカヌビーの壺

  • 写真:トラベルライター

2本の鍾乳石(チータイイシ)から滴り落ち、壺に貯えられた水は聖水とされ、聞得大君の就任の儀式で額に水をつける神事、お水撫でに使われていました。

三庫理(さんぐーい)

そして、御嶽内にある拝所の中でも最も有名なのが、大岩がトンネルのように重なった三庫理(さんぐーい)です。

三角形の空間の突き当たり部分が最も格の高い拝所(チョウノハナ)となり、東側には神の島である久高島(くだかじま)を拝むことが出来ます。

チョウノハナ

  • 写真:トラベルライター

三庫理の最奥部に位置するのが最も格の高い拝所、チョウノハナです。琉球の創造神であるアマミキヨがクバの木を伝って降臨すると伝えられています。

久高島遥拝所

三角岩が作り出す空間を抜けると、チョウノハナとの間に久高島遥拝所があります。

琉球王国の絶対的な存在であることから、太陽と位置付けられていた国王。その太陽が昇る方向にある久高島は、東方楽土ニライカナイへの「お通し(遥拝)」所として沖縄各地から崇拝され続けて来ました。

首里と久高島をつなぐという意味においても、久高島の姿を臨む斎場御嶽は琉球王国の重要な祭事の場なのです。

より深く知りたいなら、ガイドツアーに参加しよう!!

拝所には、ポイントごとにそれぞれ歴史や祭祀について解説された案内板が用意されていますが、斎場御嶽をより深く知りたいならガイドツアーがおすすめです。

時間ごとに出発する定時ツアーは、高校生以上1名当たり300円から参加することが出来ます。

出発時間
1回目 09:30
2回目 10:30
3回目 11:30
4回目 12:30
5回目 13:30
6回目 14:00
7回目 14:30
8回目 15:00
9回目 15:30
10回目 16:00

斎場御嶽の基本情報

入場料

大人300円(高校生以上)

小人150円(小・中学生)

開場時間

3-11月 9時00分-18時00分(入場券販売は17時15分、入場は17時30分まで)

11-2月 9時00分-17時30分(入場券販売は16時45分、入場は17時00分まで)

休息日

聖地としての静寂さの確保と自然保護の観点から、毎年2回旧暦の5月1日~3日と10月1日~3日にあたる日が休息日になています。

※2018年は6月14日~6月16日、11月8日~11月10日が休息日です。

斎場御嶽
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住所:沖縄県南城市知念字久手堅地図で見る
電話:098-949-1899
Web:https://okinawa-nanjo.jp/sefa/

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