鳴り響くギターとコーラス。そして沸き起こる歓声。ビートルズのコンサートで収録された音源と共に、50年前に来日した彼らを収めた貴重な写真が、中野で公開されています。公式カメラマンのロバート・ウィテカーが撮影したこれらの写真には、機内やホテルで過ごすメンバーの様子が記録されています。会場内に流れるライブの音源が高い臨場感をもたらし、写真展でありながら当時の熱狂と興奮が見事に再現されています。当時を知る方も、そうでない方も、この夏限定で行なわれている写真展であの興奮を体感してみてはいかがでしょうか!
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武道館で行われた、ザ・ビートルズ日本公演
1966年6月30日から7月2日までの3日間に、計5回の公演が行われました。会場の日本武道館では、1962年10月に開館して以来、初めて行われたロック・コンサートで、会場内に動員された警備員はステージの前にも配置されました。ビートルズのライブでは観客の歓声によって演奏がかき消されてしまうことが度々ありましたが、日本武道館に集まった観客はアリーナへの立ち入りが禁止され、更には観客席での起立も許されなかったために、演奏が良く聞こえるコンサートとなりました。
写真でよみがえる、50年前のビートルズ旋風
1966年6月29日、台風の接近時刻を避けるために乗換え地のアラスカ州アンカレッジで8時間近く足止めされていたビートルズが、ようやく東京の羽田空港に到着しました。当時、ビートルズの人気はとどまるところを知らず、興奮した海外のファンが暴徒と化す姿も見られていたため、日本では来日を反対する運動も起きていました。写真展では、厳戒な警備が敷かれたホテルで過ごすビートルズ一行の様子を収めた写真も多数公開されています。写真からは彼らの姿と共に、当時の世相も垣間見ることができます。
ビートルズの公式カメラマン ロバート・ウィテカー
ロバート・ウィテカーは、1964年から2年間ビートルズの公式カメラマンを務めました。来日に同行した際には、ニコン広角レンズ21ミリを使用し、舞台で演奏する姿のみならず、機内やホテル、楽屋で過ごすビートルズ一行の様子を写真に収めました。ビートルズ11作目のアルバム「イエスタディ・アンド・トゥデイ」のカバー写真を撮影したのもロバートでした。ブッチャー・カバーと呼ばれているこの作品は、カバー写真に写る生肉やバラバラの人形がグロテスクだと不評で、発売前に回収されました。回収を逃れた一部の商品が幻のアイテムになり、今では高額な値がつけられています。
あのJALのハッピも買える!グッズの販売エリアは無料で入れます
ビートルズ関連の商品を販売するエリアは、写真展の入場券が無くても入ることができます。マグカップやキーホルダー、Tシャツなどのお馴染みのグッズをはじめ、絶版や希少価値のある書籍が販売されています。また、館内で展示されている写真を購入することも可能です。