太地町(東牟婁郡)

イルカやクジラと触れあい学べる・和歌山【太地町立くじらの博物館】

取材・写真・文:

トラベルライター

2021年3月31日更新

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写真:トラベルライター

和歌山県太地町にある「太地町立くじらの博物館」では、イルカやクジラショーの見学、餌やりなどの触れあい体験に加え、博物館ならではの貴重な展示が行われているのが魅力です。また、世界で議論がなされるきっかけともなった日本のイルカ追い込み漁を描いたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』の現場である太地町でこそ、感じられることや見えてくることもあるはず!そんな大人にとっても興味深い「太地町立くじらの博物館」にて、未だ謎多いクジラの生態や、世界から問題視される日本の捕鯨漁の歴史に迫ってみるのはいかがでしょうか。

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クジラの町、和歌山県にある太地町(たいじちょう)とは?

  • 写真:トラベルライター和歌山県太地町

本州の南端にあり、紀伊半島の東側に位置する和歌山県「太地町」は、日本における捕鯨発祥の地であり、クジラの町として知られています。何千年もの歴史を誇る日本の捕鯨文化ですが、組織的な産業活動として捕鯨を日本で最初に成功させたのが、ここ太地の和田頼元(わだよりもと)であるといわれています。

捕鯨の歴史と技術を後世に伝える「太地町立くじらの博物館」

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

1969年に、日本における捕鯨発祥の地である和歌山県・太地町に開館した、その名も「太地町立くじらの博物館」は、捕鯨400年の歴史とその技術を後世に伝えることを目的につくられました。

博物館では、様々な種類のクジラの骨格標本をはじめ、クジラの生態が学べるような展示物、さらに捕鯨に関する資料など実に1,000点以上もの貴重な展示物に出会うことができます。

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

また、博物館のほかにもイルカショープールやクジラショーエリア、ふれあい桟橋など、施設ごとに様々な視点から触れあい学べるのも、ここ「太地町立くじらの博物館」ならではの大きな魅力です!

3つもの階からなる博物館本館で学ぶ

太地の伝統的「古式捕鯨」、実物全身骨格標本が広がる1階・大ホール

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館
  • 写真:トラベルライターシャチの実物全身骨格標本

博物館本館の1階・大ホールでは、セミクジラやシャチなどの実物全身骨格標本が吊り下げ展示されています。吹き抜け部分にダイナミックに吊り下げられた実物全身骨格標本を目の当たりにすれば、いかにクジラが巨大な哺乳類であるかにきっと驚かされるはずです!

  • 写真:トラベルライター古式捕鯨の様子
  • 写真:トラベルライター古式捕鯨の様子

また、1階の大ホールでは太地における伝統的な捕鯨方法である「古式捕鯨」がジオラマで再現され、捕鯨の様子を立体的に感じ取ることができます。

未だ謎多いクジラの生態に迫る2階

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館
  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

本館・2階では、骨格標本や液浸標本などの展示物によって生物学的にクジラの生態を学ぶことができます

  • 写真:トラベルライターイルカやクジラのお産の様子

世界の海には80を超える種類ものクジラが生息しているといわれていますが、私たちと同じ哺乳類でありながら水中で生活を行うクジラの生態は未だ謎が多く、様々な研究が日夜行われ続けています。そんな謎多いクジラの生態に迫る、様々な展示がなされている博物館はとても貴重です。

400年以上にわたる太地の人々とクジラの歴史が学べる3階

  • 写真:トラベルライターセミクジラ実物大模型

全国でも珍しい、グラスファイバーで詳細まで型取ってつくられたセミクジラの実物大模型と並んで目を惹くのが、勢子一番舟(せこいちばんぶね)です。その他、3階では様々な種類の銛(もり)や剣など古式捕鯨道具が展示されているなど、ここ「太地町立くじらの博物館」ならではの人とクジラの関わりにおける歴史を学ぶことができる展示エリアとなっています。

イルカとクジラをより身近に感じるショーや触れあい

イルカとの触れあいも嬉しい「イルカショー」

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

イルカショープールでは、毎日4回バンドウイルカとカマイルカたちが繰り広げるスピーディーなイルカショーを楽しむことができます。イルカショー、クジラショーともに入場料(大人1,500円・小中学生800円)に含まれているため、ぜひショーの時間をチェックし、それぞれのショーが行われるプールへ足を運びましょう!

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

また、ショー終了後にはイルカにタッチに参加することや、トレーナー体験なども行われているためイルカと触れあいながら肌でその生態を学ぶことができるのも魅力です!

自然の海が舞台!美しい景観も見所の「クジラショー」

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

自然の入江を舞台に、世界でも珍しいゴンドウクジラによるクジラショーもイルカショーと同じく1日4回楽しむことができます。クジラたちの技などを披露するだけのショーではなく、しっかりとクジラの生態や体の仕組みなどの説明とともに行われるショーは、さすが博物館!と思わされること間違いなしです◎

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

もちろんクジラたちのパフォーマンスは迫力満点で、素晴らしい太地の景観とともに心に残るはずです!また、クジラショーエリア前にある「資料館」では、2006年から2013年4月まで「太地町立くじらの博物館」で世界で初めて飼育されていた腹びれを持つバンドウイルカ「はるか」に関する展示が行われているため、必見です!

餌あげなどが行える、その名も「ふれあい桟橋」へ

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

クジラショーが行われていた自然プールの中央部分にある桟橋では、目の前を泳ぐクジラを観察できることはもちろん、1バケツ300円の餌を購入すれば気軽に餌あげ体験を行うことができます。

その他、カヤックアドベンチャーやビーチでの触れあい体験なども行っているため、要チェックです◎

太地を訪れた記念におすすめな「クジラに関するお土産」

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館
  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

博物館本館1階にある「ミュージアムショップ」では、クジラに関する様々なお土産を購入することができます。可愛らしいイルカやクジラに関するグッズをはじめ、太地町の特産品やクジラの加工食品なども販売されています。

  • 写真:トラベルライタークジラの民芸品

また、クリエイターやトレーナーによってデザインされたオリジナル商品もあり、これらはここ「太地町立くじらの博物館」でしか手に入らないため、ぜひ訪れた記念としてチェックしてみて!

最後に

  • 写真:トラベルライター太地町立くじらの博物館

日本のイルカ追い込み漁が世界で様々な議論を呼ぶきっかけとなった、ドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』の現場である太地町。ここ太地町が、捕鯨400年の歴史とその技術を後世に残したいという目的でつくった「太地町立くじらの博物館」だからこそ、学べることや感じられることがきっとあるはずです。

「日本の文化だから…」や「捕鯨はかわいそう…」などという前に、まずは自らの足で訪れ、目で見て、肌で感じてみてはいかがでしょうか。

太地町立くじらの博物館
太地町(東牟婁郡) / 博物館 / 子供が喜ぶ / 遊び場 / 水族館
住所:和歌山県東牟婁郡太地町太地2934-2地図で見る
電話:0735-59-2400
Web:http://www.kujirakan.jp/

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