フィレンツェは長靴型をしたイタリアの中央付近に位置しています。フィレンツェと言う名は花の女神に由来する言葉から名付けられており、その名の通り、昔ながらの建物が並ぶ美しい街です。街中には、いたる所に彫刻が置いてあったり、芸術家の卵達が行政にお金を払って道に絵を描いていたり、まるで街全体が1つの美術館のようです。街の中心部はユネスコの世界遺産にも登録されています。今回はそんなフィレンツェの街の芸術に因んだ観光名所をご紹介します。
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ルネッサンス芸術を感じる「ウフィツィ美術館」
「ウフィツィ美術館」には、主にルネッサンス時代の美術品が展示されています。当時フィレンツェで権力を持ったメディチ家が趣味で集めた作品が中心で、元々は個人の家のコレクションだったんです。
入口は事前予約者用と予約していない人用とで2つに分かれており、予約なしだと1〜2時間並ぶ事も珍しくありません。事前予約をしておくと入館がスムーズですので、事前予約がお勧めです。
美術館の中は全部で45の部屋に分かれており、有名な作品だけを見て歩いても、1時間以上はかかる広さです。ルネッサンス時代を代表するレオナルド・ダ・ヴィンチ作「受胎告知」、ミケランジェロ作「聖家族」など、どこかで1度は目にした事のある作品が多く並んでいます。
45番目・最後の部屋の後には、ゆったりと休めるテラスへ出られます。ここからはヴェッキオ宮殿が見え、その美しい景色は、長時間美術品を集中して見ていた疲れもほぐしてくれます。
また出口付近にはお土産屋があり、美術品のマグネットや文房具などのお土産、美術館に展示されている作品の詳しい解説を載せた本(日本語版有)などが販売されています。解説本を購入すれば、美術館への理解もより深まるのではないでしょうか?
- ウフィツィ美術館
- イタリア / 博物館・美術館 / 美術館
- 住所:Piazzale degli Uffizi, 6, 50122 Firenze地図で見る
- 電話:+39 055 23885
- Web:http://www.uffizi.com/
芸術作品が無造作に並ぶ「シニョーリア広場」
フィレンツェの街にはたくさんの広場がありますが、中でもこの「シニョーリア広場」がお勧めです。導入部で街全体が1つの美術館と書きましたが、特にウフィツィ美術館からも近いこの広場には、多くの彫刻作品が飾られています。
ダビテ像のレプリカや、その隣には自称ミケランジェロのライバルとして知られているバンディネッリ作の「ヘラクレスとカクス」などが飾られています。街中に無造作に美術品が置かれた光景を見られるのも、フィレンツェならではないでしょうか。
シニョーリア広場に隣接する形で建てられているのが、ウフィツィ美術館のテラスから見えた建物で、この地域の中心的存在のヴェッキオ宮殿。この建物の半分は、現在も市役所として使われています。
昔、サヴォナローラという名の修道士が処刑されたのもこのシニョーリア広場。サヴォナローラは、ルネッサンス時代のフィレンツェで権力を誇ったメディチ家の独裁政治に異を唱え、メディチ家追放後、一時は政治顧問としてフィレンツェの政治を取り仕切った人物ですが、神権政治を行い、市民の贅沢を禁じた事で市民からの反感を買い、最後にはこの広場で火炙りの刑にされてしまいます。様々な歴史が動いたこの広場を是非訪れてみてください。
花のような繊細さ「サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会(ドゥオモ)」
フィレンツェの中でも目を引く大きな建物「サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会」。150年近くかけて建てられた建物で、外観は大理石、イタリア国旗の色でもある赤・緑のカラーで装飾されており、細やかな装飾がいたる所に施されています。
この教会は「花の聖母マリア」とも呼ばれており、繊細な造りはまさにその名の通りの美しさです。多くのお店などが並ぶ街の中心の広場にありますので、通りがけに外観を観光するだけでもその姿に圧倒されます。
教会の中にも様々な美術品が飾られていますが、ここは礼拝堂になりますので肩が出ている服、ミニスカートなどの太ももが出ている服は禁止されています。入場無料なので、お時間があれば是非入場してみてください。
- サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
- イタリア / 教会
- 住所:Piazza del Duomo, Firenze地図で見る
街を一望できるミケランジェロ広場
街から少し離れた丘に、ミケランジェロ広場があります。街全体を一望できる美しい景色のミケランジェロ広場は、恋人達のデートスポットとしても有名です。広場の中心にはミケランジェロ広場の名に因んでか、ダヴィテ像のレプリカがあります。露店や、描いた絵を売っている人も多く、ここでお土産も買う事ができますよ。
ミケランジェロ広場までは、フィレンツェ市内から歩いて片道40分間程かかります。上り坂にはなりますが、木々に囲まれた道をゆったり散歩するのも、旅の一つの楽しみ方ではないでしょうか?巡回バスも走っているので、歩き疲れた時には、途中からバスに乗るという方法もあります。