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マラケシュと並び有名な街である、フェズ。モロッコの北に位置する、大きな街です。別名「迷宮都市」と呼ばれる所以は、旧市街の複雑すぎる街の構造。その複雑さゆえ、旧市街は世界遺産に登録されています。そんなフェズは職人さんの街でもあり、モロッコの素晴らしい伝統工芸品やインテリアを多く見ることが出来ます!今日は公認ガイドさんと一緒に回った、フェズのすてきな品々をご紹介します。
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世界一の迷路都市フェズ、道の数はなんと9,000以上!!
この街はリアル迷路です。それもそのはず、街には9,000以上の通りが複雑に張りめぐされています。フェズに住んでいる人でさえ迷うほど。
宿泊する宿の場所にもよりますが、一度外へ出たら高い白い壁の光景がどこを曲がっても続き、「あれ…どっちから来たっけ…」とものの1分で道に迷い、冷や汗をかきます。
これはその昔、高い城跡を作り、複雑な道を作ることで外敵からの侵入を防いでいたからだそうです。
公認ガイドさんに街案内をお願いしてみましょう!
フェズではガイドさんを雇い、一緒に街を廻ることをお勧めします。筆者たちは泊まっていたリヤドでKamalさんと言う、とても良いガイドさんを紹介して頂きました。
Kamalさんは巷でも人気でとても信頼あるガイドさんのようで、一緒に歩いていると色々な人に呼び止められ握手をして、慕われているようでした。(みんなの親分だそうです笑)観光案内はもちろん、買いたいものをリクエストしておくと然るべきお店に連れて行ってくれ、値段交渉も手伝ってくれます!
モロッコのブログやガイドブックで、ガイドとお店の人が組んでいてぼったくられるとよく書いてありますが、モロッコに限らず多かれ少なかれそれはあると思います。ですが信頼できる公認ガイドさんが連れて行ってくれるお店は、質や技術も確かなところばかりです。
特にモロッコの女子旅では用心棒の意味でもガイドさんをお願いすることをお勧めします。しつこい客引きや絡んでくる人も寄って来ないので、とても安心して街歩きを楽しむことができますよ。
フェズ公認ガイド、Kamalさんは事前予約もできます
email(kamal_guide@yahoo.fr)か、電話番号(00212662191161)をWhatsAppというメッセンジャーアプリで検索し、連絡することが出来ます。
筆者たちを案内している間も、アメリカからの観光客がKamalさんのことを友達に教えてもらったと言い、予約の問い合わせが入っていました。WhatsAppの連絡の方が早く返信が出来ると言っていましたよ。
予約、ガイドツアーは英語になりますが、ちゃんと理解したいから、ゆっくり簡単な英語で話して欲しいとお願いすれば対応してくれると思います。
筆者たちは午前中から夕方6時くらいまで色々なところをまわってもらい、3人で400DH(約4,500円)でした。様々なガイドブックで、3時間300〜400DHと書かれていたので、この価格は非常に良心的です!もちろん、チップも最後にお渡ししました。
フェズで色々見たいものがあった筆者たちはこれが見たい、あれが買いたいとリクエストし、一日中付き合って頂きました…。もちろん、途中途中に観光スポットの神学校やモスクもきちんと説明してくれます。写真を撮るのも端で待っていてくれます(笑)。
細かい手作業に脱帽!フェズの伝統工芸品
ガイドのKamalさんは観光スポットと一緒に、さまざまな工芸品のお店や作業場を案内してくれます。フェズの職人さんの手仕事は本当にお見事。美術品やアンティーク、そしてインテリア好きな方はとても楽しめる街です。 素晴らしい装飾とデザイン、そしてはその細やかさは必見です!!
テーブルクロスやハンカチがかわいい、刺繍もの
お店と作業場を一緒に見学します。一つ一つ、手作業で刺繍され、職人さんのセンスが現れます!
モロッコ、特にフェズは刺繍のクロスやナプキンがテーブルに並ぶのを多く見かけます。お皿とクロスの色を合わせると、とっても可愛いのです♡小さめなハンカチなどはかさばらず、お土産にも最適ですね。
大きさや刺繍の入り具合にもよりますが、安いものは50DH(ディルハム。約520円ほど。日本円への換算は一桁0を増やし、x10〜15%くらいです!)から売っていますよ。
見た目も光り方も美しい、銅細工の照明
モロッコ ランプと検索すると、それはそれは細かい装飾の照明、テーブルライトがたくさん出てきます。これはうすーく伸ばした銅板に、予め下書きした模様を写して、それを小さなカッターで切って作成していくそうです。形を徐々に丸めていき、最終的に照明の形になります。
そのままでも細かいデザインにうっとりしますが、中に電球を入れて光ると映る模様にまた驚かされますよ!
小さいテーブルランプのようなものであれば300DH(約3,500円)からでした。
細かい模様に脱帽、真鍮食器
真鍮食器を扱うお店、モロッコのメディナ(市場)ではよく見かけます。描かれている模様は見事。
これは大きさの違う鉄筆のようなものを使い分け、大小の模様を描いているんだそう!ため息が出ますね。最初2,000DH(約25,000円)と言われましたが、値切れば一万以下くらいにはなりそうです。市場のよくあるお店であれば、もっとお安いと思います。
この大きいお皿、よく売っているけど何に使っているんだろう…と思っていたのですが、正解はこれです。
ティータイムのお供、ミントティーを運ぶトレーでした!ポットとセットでお土産もいいですね♡
フェズの名物、革製品
フェズと言えば、この写真を見かけることが多いでしょう。そう、皮なめしの、「タンネリ」です。
ここは染色場より立ち込める異臭でとても有名です。入り口で異臭緩和のミントを配られるので、しっかり貰って屋上へ!階段を登っていきましょう。
鼻が曲がるほどの臭さを覚悟し、「いざ!」と屋上に出ましたが、想像よりも耐えられるレベルでした。筆者と同行者たちの意見としては、台湾の臭豆腐と同レベル、もしくはやや下くらいとの見解です。
ここで働いている人たちは先祖代々この革染色の仕事をしているのだとか。暑い中、この臭さで働く職人たちの大変さは想像出来ません・・・
下の階はすべて革製品のお土産やさんです。
鞄、バブーシュ、洋服、プフなどなど。価格は物によりますが、プフは500〜800DH(約5,500〜8,500円)、洋服はコートやジェケットが多く、一万円以上しました。
ここは買っても買わなくてもチップを要求されると聞いていたのですが、Kamalさんと一緒だったためか、何も要求されませんでした!個人で見学して何も買わずに店を出て、チップを置いてけ!と追いかけられている観光客もいたので注意です。
可愛すぎるカラフルな色使い、陶器と食器
モロッコではテーブルグッズの可愛さにいちいちテンションがあがってしまいます♪
鮮やかなデザイン、独特なパターンは日本ではなかなか見かけないものばかりです。ひとつひとつ違うので、迷ってしまいますね。
中でも筆者はこのフェズブルーのデザインに一目ぼれ。
モロッコを旅すると、このロイヤルブルーは色々な所で出くわし、その美しさにはっとさせられます。
それと言うのも、この色はイスラム教にとって神聖な色なのだそう。ラクダ使いもこの色のジュラバを着ています。
筆者たちはフェズで食器を買う事を決めていたので、Kamalさんに予め食器屋さんに連れて行ってほしいことを伝え、品揃えがとても良い、広いお店に連れて行ってもらいましたよ!こちらも値段は交渉なのですが、Kamalさんが手伝ってくれます!筆者はティーポット、小鉢4つ、コップ2つで500DH(約5,500円)でしたよ♪
お土産の定番中の定番!アルガンオイル
モロッコと言えば、アルガンオイルは必ず買うお土産の一つでしょう。これは特にフェズに限ったお土産ではないのですが、Kamalさんがとても良いお店に連れて行ってくれたのでご紹介します。
お店のおじさんが色々説明をしてくれたのですが、アルガンの実が生る木はモロッコでも一部の地域にしか生えないそうです。その実を農家の女性たちが昔ながらの石臼を使って、手作業で絞ります。その為、手絞りのオイルは少し濁っており、実のかけらなどが入っているそう!
写真:トラベルライター手前の黒っぽいものがアルガンの実。剥くと奥のクリーム色の実が出てくるので、それを搾ります。
写真:トラベルライターうっすら茶色いものがアルガン実のかけらです。オイル自体も濁っています!
おじさんが言うには、世界でアルガンオイルが出回っているけど、それはその手搾りした後の実を業者が買い取り、機械でプレスしているとのこと。機械で搾られる時はもう残りのオイルしか出ないので、それは最初に比べ濁りがないそうです。確かに日本で売っているオイルは、濁っているものはありませんよね。
こちらで買ったオイル、なんだか実の香りが混じっており手搾りの温かみを感じます。使い心地もさらっとしており、しっかり潤います!
実は美容オイルに目がない筆者。今回マラケシュのスークやスーパーでも何種類かアルガンオイルを買って使い比べをしてみました。やはりこのフェズで買ったアルガンオイルが1番質が良かったように感じます♪こちらは75DH(800円)でした。
職人さんのこだわり、想いが守る迷宮の街
いかがでしたか?フェズの迷路っぷりには本当に驚きましたが、街の至る所で、職人さんの手作業によって生み出された素晴らしい品々が出迎えてくれます。
迷路路都市フェズならではですが、この周辺はきまった住所がないところも多く、記事中で紹介したお店は、ずべて地元の人のみぞ知るようなお店だそうです。詳しい場所をお伝えできないのが心苦しいですが、ぜひ公認ガイドさんと一緒に掘り出し物を見つけにまわってみてくださいね!
どの職人さんも、「I'm a artist.」と、ご自身たちの仕事に誇りを持っていました。息の飲むほど素晴らしい、モロッコの装飾や模様は、昔からの職人さんたちの手で守られ、受け継がれているのです♡