ユネスコ世界ジオパークに加盟している様似町(さまにちょう)。そのジオパークの顔が今回ご紹介する「アポイ岳」です。アポイ岳は標高810mと低標高ではあるものの、高山に匹敵する植物が自生しているほか、南日高の山々や太平洋を一望することができ、低山とは思えないほどの大絶景を楽しむことができます。貴重な高山植物や美しい景色が人気の「アポイ岳」について、詳しくご紹介していきます!
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アポイ岳って、どんな山?
アポイ岳は北海道様似郡様似町にある標高810mの山です。
低標高ながらも、山を構成するかんらん岩や海からの風、霧などの影響を受け、高山に匹敵する植物が約80種ほども自生しています。
そのうち固有種は20種近くに及び、ヒダカソウやアポイアズマギクなどの貴重な草花を楽しむことができます。
この特殊な植生や、かんらん岩の露出地などが評価され、2015年にはユネスコ世界ジオパークにも認定。毎年多くの登山客が訪れる人気の山です。
他の日高山脈系の山々と比べるとアポイ岳は気軽にアプローチできるので、登山初心者の方にもオススメですよ♪
アポイ岳に登る前に!コースや登山時間、難易度は?
アポイ岳を登る前に、簡単に登山コースの概要や、所要時間、難易度についてご紹介します!
アポイ岳のコースタイムの平均は、登りが約2時間30分~3時間、下りが約2時間30分といわれています。
休憩小屋がある5合目までは比較的緩やかな登りで、ベンチのある休憩所も多いです。
6合目からは険しさを増して急登が続き、7合目を過ぎると稜線上の馬の背、8合目・9合目で再び急な登りが続いて、山頂です。
難易度は初級ですが、ちょっとした岩場や少しキツい登りなどもあるので、注意して歩いていきましょう!
貴重な高山植物と大絶景が楽しめる!アポイ岳を登ろう
では、さっそくアポイ岳を登っていきましょう!
アポイ岳の登山口は、アポイ岳ジオパークビジターセンターの裏側にあります。
ビジターセンターでは、ヒグマの目撃情報や登山時の注意点など、登る前に知っておくと役立つ情報がたくさん紹介されています。
9時から開館しているので、お時間が合う方はぜひ立ち寄ってみて下さいね♪
- アポイ岳ジオパークビジターセンター
- 様似町(様似郡)
- 住所:北海道様似郡様似町字平宇479番地の13地図で見る
- 電話:0146-36-3601
- Web:https://www.apoi-geopark.jp/access/visitor_center....
登山口
ビジターセンターから登山口までは徒歩5分ほどでアクセスできます。
ビジターセンターの横に登山者用の駐車場があり、そのお隣にお手洗いもあります。
登山中は、5合目に設置されている携帯トイレのテントブース以外はお手洗いはないので、心配な方は寄っていきましょう!
登山口までは随所に道標が設置されているので、案内に従って進んでいきます。
登山道にはいる手前に無人の入林届出所があるので、そちらで記入を済ませてから入山しましょう!
歩き始めは整った平らな道が続き、1合目の少し手前に小さな川があるので、そこで靴の泥を洗い流します。
アポイ岳の貴重な高山植物を守るために、外来植物の浸入を防ぎましょう!
1~4合目
1合目~4合目までは、比較的緩やかな登りで、ハイキング感覚で歩み進めていけます。
2合目を過ぎた辺りから、少し大きな石がゴロゴロと転がった道や木の根が剥きだしになった道がでてきますが、傾斜はそんなにきつくないのでサクサクと登っていけます。
5合目までは随所に休憩ベンチがあるほか、熊避けの鈴も設置されているので、鳴らしながら歩み進めていくと安心です。
4合目を過ぎ、少し登りが急に感じられてきたら、ほどなくして5合目に到着です!
5合目(休憩小屋&携帯トイレテントブース)
5合目には、レンガ積みの休憩小屋と、その横側に携帯トイレ用のテントブースがあります。
小屋の周辺も開けているので、休憩にピッタリです。
これより先はベンチがある休憩所や避難小屋などもなく、急登が続くのでしっかりと休んでいきましょう。休憩小屋を後にすると、ロープに囲まれた道が続き、傾斜がどんどんきつくなっていきます。
石や岩がゴロゴロとしている道や、木の階段をひたすら登っていきます。
コース内でもひときわ体力を使うところですが、振り返ると太平洋や海岸沿いの美しい景色が見えるので、励ましをもらいながら頑張って登っていきましょう!