京都の「平安神宮」といえば外国人観光客の方々にも人気のスポット。その中の庭園「神苑」は特に見事な桜と紅葉が有名です。しかし夏も青々とした緑に囲まれて、とても気持ち良く過ごせる場所なのです。絵のような樹木が美しい庭園をご紹介します。
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じめじめの暑さを庭園で爽やかに
京都の夏は“凄まじい暑さ”で知られています。京都観光も大変ですが、神社仏閣には庭園が多い分救われます。緑は直射日光を遮ってくれますし、気温も少しだけ下がると言われていますね。
特に六月の梅雨の時期は、湿気が多くてジメジメと嫌な暑さになります。そんな梅雨から夏にかけては、自然の風に吹かれての散策がぴったりです。
広くて散策を楽しめる庭園といえば、「平安神宮神苑」も京都を代表する庭園の一つです。こちらは春の枝垂れ桜と秋の紅葉が有名です。特に春の桜は本当に見事!しかしその分混雑もすごいです。見ごろの休日ともなれば、どこの道もスペースも人だらけ!ゆっくりのんびりなんてとんでもないって感じです。
今だからこそ味わえる「神苑」の楽しみ方
シーズンオフともいえる夏の神苑ですが、その時期に楽しめる花々もたくさんあります。何より夏は緑が主役。あちこちが緑の濃淡で、モコモコ青々していて、まるで絵のような景色。目にも体にも心にも優しい緑は、どこに居てどこを見てもとても気持ちがいいんです。
約10,000坪の広大な池泉回遊式庭園の中には、季節の花もいろいろ。名前が表示されてあるので、確認しながら見物できます。
筆者が訪れた6月は花菖蒲の季節。日本古来の品種が200種、2,000株が池のまわりを彩ります。
とにかく混んでいないので、イライラせずにゆったり自分の時間を楽しむことができるんです。あちこちのベンチでみなさんおしゃべりしながらのんびり。青モミジも綺麗です。
こちらは本格的な夏にかけて主役になるスイレン。咲きはじめの様子です。
ほんとに何度も言うようですが、すいてるんです。
桜しか目に入らない時期には、まずマジマジ見ることもない松ですが、どうやってあんな風にねじれるんでしょう。なんか全体的にぐにゃぐにゃして、けっこうな迫力があります。
えっ?紅葉?と思って茶店の方に聞いてみたら、「あれはずーとあんな感じ」という答え。元々あんな色のモミジはあるようです。他でもちょくちょく見かけるのですが、ここに居ると特別感がすごいですね。まわりが全部緑なので際立って綺麗です。
池のほとりの茶店で休憩も
神苑の中の唯一の休憩どころの茶店は、池のほとりにあります。こじんまりしたお店で、屋根付きスペースのテーブル席と、外の縁台があります。数人のお客さんがのんびりとくつろいでいました。シーズン中はかなり待つことと思います。
ホッと一息つけるちょうどいい飲み物やスイーツがそろっています。6月中旬の時点で、もうかき氷も出ています。お尻に根が生えそうな居心地のいい時間が過ごせますよ。
- 平安神宮
- 下鴨・北白川・平安神宮 / 一人旅 / 観光名所 / 神社 / 花畑(5月) / 桜の名所 / 庭園の名所
- 住所:京都府京都市左京区岡崎西天王町地図で見る
- 電話:075-761-0221
- Web:http://www.heianjingu.or.jp/
おすすめのお煎餅「定家の月」
平安神宮の参道には、いろいろなお店がありますが、おすすめが「小倉山荘」。長岡京に本店をかまえるお煎餅やおかきを中心とした和菓子のお店です。
筆者の子供の頃、法事のお寺で必ず出されたお煎餅がありました。とてもおいしくて、正直法事の楽しみの一つでした。それが定番商品「定家の月」というサラダ煎餅です。
サクッとした柔らかい優しい口当たりと、甘辛い味がクセになる軽いお煎餅。「サラダ仕立て」「和三盆仕立て」「えび」の三種類あります。
5枚ずつ入った一番小さいセット648円から、19枚ずつ入った一番大きいセットが2,160円までいろいろ選べます。
- 小倉山荘 平安神宮前店
- 下鴨・北白川・平安神宮 / スイーツ / 和菓子店
- 住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町91番地 グランドヒルズ岡崎神宮道地図で見る
- 電話:075-762-0345
- Web:https://ogurasansou.jp.net/
日本の四季って優しい
神社仏閣などの庭園を巡ると、日本の四季って本当に優しいなあと感じます。木の色、緑の色、花の色がそれぞれ穏やかで淡い色彩のものが多いような気がします。温暖化による激しい気候変動で、日本に四季が無くなってしまうのではないかという不安を覚える昨今ですが、自分にできることは何かと考えさせられる瞬間でもあります。