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「佐賀に空港あったんだ」と言われてしまうくらい、九州の中でも認知度が低い佐賀空港。愛称を「九州佐賀国際空港」に変更したものの、国際線の定期便は上海とソウルのみ。ところが、実はそのポテンシャルの高さは見逃せないものがあるのです。地味な地方空港が持つ、知られざる魅力の数々をご紹介します。
九州の空港No.1は誰が何と言っても「福岡空港」。新たに拡張や民営化も計画され、就航便数も乗降客数もダントツです。博多からすぐという立地条件も後押しして、全国の乗降客数ランキングでは羽田、成田、関西国際空港についで第4位(平成28年統計)。
九州にはその他に、北九州、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島に比較的規模が大きい空港があります(つまり、佐賀県以外)が、これらは全て国が管理している空港です。
それに引き替え、佐賀空港は佐賀県が管理している地方管理空港。「九州佐賀国際空港」とは、なんとも大きく出たな…。と思いますが、九州北部の中心に位置し、ここ数年は右肩上がりで乗降客数を伸ばしているのです。
1998年に開港し2018年に20周年を迎える佐賀空港は、2,000mの滑走路が1本、施設もかなりコンパクトで、前出の国管理空港に比べると、「え?小っちゃ!」という印象ですが、実はそこがいいんです。
何故なら、目の前が駐車場になっていて、車を降りてスーツケースをゴロゴロ転がしながら歩くこと1~2分で、すぐにチェックインが可能。しかも国内線ならエスカレーターで2階に上がればすぐに搭乗口なので、最寄駅から電車に乗るくらいの感覚で飛行機に乗れちゃいます。
国際線も同様で、3階の奥にボディチェックとイミグレーションがあり、そこから下へ降りると国際線の待合室です。全面ガラス張りの窓のすぐ外には飛行機が横付けされている様子も見られ、飛行機ファンならずとも何だか得した気分になります。
しかも、何日停めても駐車場は完全無料!有明海に面し、周りは広大な佐賀平野という田舎の空港ならではの強みです。子連れで海外旅行へ行った帰りに疲れてヘトヘトなのに、スーツケースやお土産などの荷物いっぱい持って電車に乗らなくていいんです。しかも、1週間停めても無料!これは魅力的ですよね!
羽田へは全日空が毎日5往復、朝6:45佐賀発から19時25分羽田発最終となっています。また、成田へは毎日1往復でスプリングジャパン(春秋航空日本)が就航しているので、仕事で利用している人が多いです。
国際線は、ソウルへ毎日1往復、また上海へは月・水・土の週3往復で、どちらも所要時間は約1時間20分程度なので、週末ちょっと出かけてみようか?という近さ。しかもLCCなので、価格が安い!例えば、ソウルの場合、t’way航空で最安値だと片道2,500円!驚きです!
「4か所にしか飛んでないじゃん」と思われるかもしれませんが、この4か所はどれもその先世界数百か所に繋がっているハブ空港です。例えば、成田は300以上の都市へ就航していますし、羽田、ソウル(仁川)、上海(浦東)もそれぞれ''200以上の都市へ就航しています。
実際、筆者もソウルで乗り継いでベトナム(ダナン、ホイアン、ホーチミン)へ行ってきましたが、直行便に比べ乗り換える分、時間はかかりますが、福岡空港を使うよりもかなり安く行くことができましたし、ソウルへも立ち寄れるというメリットがあります。
羽田便もしくは成田便に搭乗して佐賀空港でレンタカーを借りると、最初の24時間は1,000円(1人で利用の場合は2,000円)で利用できます。(こちらのキャンペーンは2018年3月31日まで)たまに48時間のキャンペーンもありますので、こまめにチェックしてみてください。
また、4人以上のグループで国際線を利用すると片道2,000円(往復4,000円)の支援が受けられるという嬉しいキャンペーン(2018年3月31日までに日本に帰国する旅行が対象)も…何とも太っ腹ですね(笑)
飛行機で長距離を飛ぶためには機種や燃料の量によって2,500m以上の滑走路が必要と言われています。そのため、佐賀空港では上海やソウルといった近場の路線しか誘致できないという事情があります。
将来的に滑走路の延長と空港施設の拡張が決定したので、今より遠くの観光地に行けるようになるかもしれません。楽しみです。今後も「九州佐賀国際空港」から目が離せませんね。
九州佐賀国際空港
住所:佐賀県佐賀市川副町犬井道9476−187
トラベルライター
東京育ちの帰国子女>田舎暮らし満喫中のデザイナー
東京育ちの帰国子女。紆余曲折あってなぜか今は佐賀県在住。小さい頃からどこへでもひとりで出かける冒険家の一面を持つ。海外でも事前に収集した情報をもとに積極的に自力で目的地に向かっていく傾向がある。モットーは「旅先の予定外は想定内、トラブルは学びの種」。絶景はもちろん、面白いこと、文化、グルメまで幅広く欲張りな旅をします。
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