ユネスコの無形文化遺産にも登録されているメキシコ伝統料理。先住民の料理とスペインから持ち込まれた料理が融合し唯一無二の存在になっています。現地でメキシコ料理を食べまくった筆者がおすすめする料理を厳選して紹介します。
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無形文化遺産のメキシコ料理!
メキシコ料理と言えば「タコス」を思い浮かべる人がほとんどでしょう。しかし、メキシコで食べられるおいしい料理は、タコスだけではありません!メキシコ料理は、先住民族の料理とスペインから持ち込まれた料理が融合し、肉、野菜、チーズなど豊富な素材と、サルサから生み出される複雑でクセになる味わいのもので溢れています。
それでは早速、おすすめ料理をご紹介していきましょう。
1.トルタス(Tortas)
スペインでは「ケーキ」という意味ですが、メキシコでは「サンドイッチ」のことを示します。タコスと並んでファストフードの代表格で、同じ屋台で売られていることも多いです。焼き目をつけたやや固めの「ボリージョ」や「テレラ」というパンに肉、トマト、アボカド、タマネギなどを一緒に挟んでいます。タコスだとちょっと物足りない時にはトルタスにかぶりつくのがいいでしょう。
ちなみに、メキシコではパン屋をよく見かけます。たくさんの菓子パンが並んでいる中で、「テレラ」や「ボリージョ」というパンは大きなかごのような中に山盛りになって置かれています。 驚くほど安く、1個10円ほどで買うことができます。焼きたてのパンは外はカリっと中はふわっとしていて、具材がなくても十分おいしくいただけます。
そんなパンにうまみたっぷりの肉とシャキシャキの野菜が入るんだから、トルタスを一度食べたら病みつきになること間違いありません。
2.ケサディーヤ(Quesadilla)
やや大きめのトルティーヤにチーズや肉、野菜を挟み、焼きあげたものがケサディーヤと呼ばれます。タコスと一緒に売られていることも多く、イメージとしてはチーズ入りタコスという感じ。場所によって具材はチーズだけというシンプルなものもありました。
トロっとしたチーズがサルサと絡み合って、口の中に濃厚な香りが広がります。
3.ゴルディータス(Gorditas)
「Gordita」とは、スペイン語で「おデブちゃん」という意味になります。カロリーが高く「これを食べていると太る」という世にも恐ろしい食べ物です。ただ、困ってしまうのはこれが凄まじく旨いということ。厚めのトルティーヤをたっぷりの油を使って焼き、それをハンバーガーのバンズのようにして、間に細切れにしたチキン、レタス、チーズ、ペースト状の豆などを挟み込みんでいます。
4.ソペ(Sope)
やや厚めの揚げたトルティーヤに豆をペースト状にしたフリホーレスを塗り、その上に鶏肉、野菜などをのせた料理です。仕上げに粉チーズをふりかけるのが特徴のようです。トルティーヤがやや厚めで、さらに油で揚げているのでタコスよりもお腹にたまります。
ワラーチェというものもありました。サンダルという意味があるらしく、形が細長いものを指します。
5.タマレス(Tamales)
トウモロコシ粉の生地をラードで丸め、中に味付けしたチキンなどの具を入れ、トウモロコシの皮で包んで蒸した料理です。中の具はほぐしたチキンが多く、「Rojo(赤)」と「Verde(緑)」の2種類があり、緑の方がやや辛め。
地域によってやや違いはりあますが、朝ごはんの定番という感じ。朝早くに道ばたで白い湯気が立つ大きな鍋を見かけたらほぼ間違いなくタマレスでしょう。地域によってはバナナの皮などで包んでいることもありました。もともとは、メキシコの農民が畑作業に行くときに持って行く、「持ち運びできる軽食」として食べられていたんだとか。「トウモロコシ版おにぎり」といったところでしょう。
世界遺産にもなっているモレリアでは、コルンダス(Corundas)というものもありました。タマレスに似ていますが、三角形でソースがかかっています。タマレスのパサパサするのが苦手な場合は、コルンダスがおすすめです。