南足柄市

道了尊の天狗伝説が息づく大自然の禅寺 神奈川県【大雄山最乗寺】

取材・写真・文:

トラベルライター

2021年2月2日更新

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奥の院

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

御真殿からたくさんの下駄を見ながら進むと、さらに階段が。ここから先は「奥の院」への階段です。角度も急で350段余りという長さなので、覚悟して上りましょう!この途中にも、しっかり天狗が控えていますよ。

  • 写真:トラベルライター奥の院からの坂道。車1台通れるくらいの舗装された道です。

この階段はのぼれないけど奥の院へ行きたい!というかたには、御真殿から下駄がある方向ではなく向かって右側の道を行くか、この後で紹介する「慧春尼堂」の前から続く坂道もあります。

  • 写真:トラベルライター

階段を登り切ったところに、やっと「奥の院」がお目見えします。中のご本尊は、道了尊に姿を変えて現れたという十一面観世音菩薩です。こじんまりした敷地ですが、お守りの授与所もあります。

奥の院からの帰りは、もちろん元の階段を降りることもできますし、先に紹介した坂道もあります。坂道は階段からお堂に向かって右側へ出ると、道を見つけることができます。

最乗寺 奥の院
南足柄市 / 寺
住所:神奈川県南足柄市大雄町 奥の院道了堂地図で見る
Web:http://www.daiyuuzan.or.jp/index.html

慧春尼堂

奥の院から坂道を降りる途中で右へ行くと御真殿へ戻ります。道を曲がらずにもっと先を行くとあるのが「慧春尼堂(えしゅんにどう)」です。最乗寺を開山した了庵禅師の妹である「慧春尼」が祀られているお堂で、総合受付ではちまきをいただき、それに願いを書いて奉納すると願いが叶うといわれています。

慧春尼が生きていた時代は、女性は不浄で死後の成仏が難しいとされていた時代でした。そのような中で男性と同様に修行を行ってきた慧春尼は、女性の救済を願い、その灯火になろうと、「火定三昧(かじょうさんまい)」つまり自ら身を焼いて亡くなったのです。このことから、特に女性の願いに加護があるとされています。

奥の院から坂を下りてきた人は、ここまで来れば駐車場がもうすぐです。バスや電車で来た方は、もう少し歩くことになります。

最乗寺 慧春尼堂
南足柄市 / 建造物
住所:神奈川県南足柄市大雄町1157地図で見る
Web:http://www.daiyuuzan.or.jp/

お寺の手作りマップでパワースポットめぐりも

  • 写真:トラベルライター三門から寺へ歩いて行く参道

近年パワースポットのブームによりその効果を求めて最乗寺を訪ねる人も多くなったそうで、お寺では、話題になった場所に昔から信仰されている場所を加えて、便利なイラストマップが作られました。最乗寺公式WEBサイトのトップページからリンクされています。

  • 写真:トラベルライター座禅石

最乗寺のパワースポットとして知られ、このマップに載せられた場所の1つが、座禅石です。最乗寺を創建する前の了庵が、この石の上で座禅をしたときにここで寺を建てるようにお告げを受けたといわれています。場所は寺の門の外で、橋を渡り川を越えたところです。三門から歩いて寺を訪ねる方は、途中で寄ることもできます。

紅葉やあじさい、季節ごとの自然も見どころ

どの季節でも自然の美しい光景が見られる最乗寺ですが、特にあじさいと紅葉の見事さが知られています。

紅葉の見どころとなっているのは、瑠璃門付近と、開山堂から結界門への参道沿いです。例年は11月中旬か下旬が見頃となっています。

あじさいの見どころは、仁王門付近とそこからの参道です。車道に面して車から見られる場所もあります。例年の見頃は6月から7月です。

天狗が住まう大自然の禅寺・最乗寺

最乗寺は小田原から近く、駐車場も広いので、自家用車でも訪ねやすい場所です。通常は休日でも混み合うことはほとんどありませんが、お正月と紅葉の見頃の時期は渋滞ができますので、ご注意ください。階段が多いので、足下はできるだけ歩きやすい靴で行きましょう。

深い森の清々しさに心身ともに洗われるような空気に、天狗のパワーもいただけそうな大雄山最乗寺。ぜひ、訪ねてみてください。

大雄山 最乗寺
南足柄市 / 紅葉 / 寺 / パワースポット / 花畑(6月) / あじさい名所
住所:神奈川県南足柄市大雄町1157地図で見る
電話:0465-(74)-3121
Web:http://www.daiyuuzan.or.jp/

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