阿蘇の外輪山の北・熊本県の南小国町にある「押戸石(おしといし)の丘」。広々とした草原の中に、突然現れる丘の上の巨石群。いつ、どうやってできたのでしょうか?そんな古代のロマンと、大自然のパワーを体感しに、訪れてみませんか?
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押戸石の丘とは
丘の上の巨石群
熊本県阿蘇郡南小国町にある押戸石の丘。雄大な阿蘇の外輪山の北側に位置し、360度の大パノラマが広がります。
またこの押戸石の丘の上には、大小数百ほどの岩が並び、不思議な巨石群があります。この岩は、いったい何なのでしょうか?
古代の神秘が詰まった場所
1968年、南小国町教育委員会は、巨石に不思議な文様が刻まれていることを発見しました。その後、これらの巨石群は人工的に配置されたものであることが、ユネスコ岩石芸術会や、アメリカやカナダの岩石芸術学会、日本ペトログラフ協会等で学術的に確認され、古代の巨石文化遺跡であるとされています。
また、巨石の1つ「祭壇石」から続く一直線上には、「水の道」(大分県日田市の渡神岳、福岡県宗像大社などを結ぶ)、「火の道」(熊本県の阿蘇山、宮崎県の高千穂神社などを結ぶ)があります。この水の道・火の道は、夏至と冬至に太陽が昇る線上「太陽の道」と直角に交わっていることから、これらは、古代の人々が造った「神の道」だったのではないかと考えられています。
映画『進撃の巨人』のロケ地
押戸石の丘は、2014年に、映画『進撃の巨人』(実写版)のロケ地にもなりました。受付横にある休憩スペースには、映画の撮影が行われた時の写真が展示されています。
映画を見た方は、どのシーンがどこで撮影されたのか、確かめてみてはいかがでしょうか?
押戸石の丘を歩いてみよう
受付で、パンフレットと方位磁石?!
押戸石の丘を散策するためには、まずは受付をすませましょう。入場料は、大人200円、小中学生100円です。ここはNPO法人が運営しているため、入場料は、この場所の環境整備のために使われているそうです。
受付をすませると簡単な説明があり、パンフレットを受け取って、さらに方位磁石の貸し出しもあります。なぜ方位磁石なのか?それは、岩石に磁気があることを確認するためだと説明があります。
丘の上を目指してハイキング
それでは、丘の上を目指して出発!
大パノラマを楽しみながら、受付から丘の上まで、10分ほどのハイキングです。
古代のパワーを感じる巨石群
丘の上に着くと、巨石群が現れます。
こちらの写真は、嘘つきが通るとはさまれる、という言い伝えのある「はさみ石」。ちょうどこの岩間から、夏至には太陽が昇り、冬至には太陽が沈むため、日時計の役割もあったと言われています。
また、夏至と冬至の太陽が昇る線上には「祭壇石」と呼ばれる石があり、神事のときの祭壇として使われてきたとされています。
こちらは、シュメール文字が刻まれている「鏡石」。刻まれた文字は、蛇神(ナーガ)と聖牛(バール)。このことから、ここの地名が「中原」と呼ばれるようになったという説があります。
こちらは、巨石群の中心にある高さ5.5mの巨大な「押戸石」。頂点の真北が、北極星の位置となっています。この石からは磁気を発しており、方位磁石を近づけると回り出すという、不思議な石です。受付で借りた方位磁石で、ぜひ試してみましょう!
その他にも、様々な古代からの言い伝えのある巨石群。ぜひ、近くまで行って、古代のパワーを感じてみませんか。
360度の大パノラマ
押戸石の丘の場所のもう一つの醍醐味は、360度の大パノラマです。景色を眺めながら、ゆっくりのんびり過ごすのもおススメです。
遮るものが何もないので、最初にスタートした受付や駐車場のあたりまで、良く見通すことができます。
アクセス方法
押戸石の丘へのアクセスは、車がおススメです。大分自動車道の日田ICから約1時間30分、JR阿蘇駅からは約40分です。駐車場があり、駐車料金は無料です。
ただし、道が狭いところや舗装されていないところもありますので、あわてずゆっくりと、気を付けて運転しましょう。運転に慣れていない方は、タクシーを使うという方法もあります。
道中、写真のような道があります。車がすれ違うときは、気を付けて!
バスを利用する場合は、阿蘇駅から、九州産交バスの阿蘇・小国・杖立線で「茗ヶ原入口」で下車、徒歩30分強(約2.5㎞)です。ただし、本数が少ないですので、事前に時刻を調べておくようにしましょう。
- 押戸石の丘
- 南小国町(阿蘇郡) / 自然・景勝地 / パワースポット / 穴場観光スポット / インスタ映え / ツーリング
- 住所:熊本県阿蘇郡南小国町中原,押戸石の丘地図で見る
- 電話:0967-42-1444(NPO法人 押戸石の丘 南小国町観光協会)
- Web:https://oshitoishi.net/