金沢駅からバスで10分、あの有名な兼六園の近くにある金沢21世紀美術館をご存知でしょうか?2004年10月にオープンしてから、そのオシャレな建物や体験型アートの面白さから、日本人だけでなく外国人観光客も多く訪れる美術館です。普段アートにふれる機会がない人でも、行ったら必ず楽しめる金沢21世紀美術館の魅力をご紹介します。
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金沢21世紀美術館とは?
愛称は「まるびぃ」。“丸い”美術館→丸美→まるびぃとなってこの愛称がつきました。もともと金沢大学附属中学校・小学校・幼稚園があった敷地にあり、どこからでも人がアクセスできる立地を生かして円形の建物になっています。入り口はなんと4箇所も!外壁もほとんどガラス張りになっていて、自然光がたくさん入る開放的な建物です。
「まちに開かれた公園のような美術館」をコンセプトとしているので、美術館の周りには芝生が広がり、その上には屋外アート作品があちこち展示されています。
誰もがいつでも立ち寄ることができるので、地元の人が芝生で子供を遊ばせている光景も見られてホッコリ。観光客だけでなく金沢市民にも愛されている美術館であることがわかります。
建築物としての評価がとても高い美術館
美術館を設計したのは世界的に有名な建築家のSANAA(サナア)。妹島和世(せじまかずよ)さんと西沢立衛(にしざわりゅうえ)さんの建築家ユニットによる作品です。建築物としての評価が高く、ヴェネツィア・ビエンナーレという国際的な現代美術の展覧会で、最高賞の金獅子賞を受賞しています。
雑誌でも多く取り上げられ、建築学科の学生さんが多く訪れたり、撮影にもよく使われる建物なんですよ。
無料ゾーンと有料ゾーンに分かれる館内
館内は展覧会ゾーン(有料)と交流ゾーン(無料)に分かれています。有料ゾーンは展覧会の内容によって料金が変わります。バスの1日券を見せると割引がききますよ。無料で入場できる範囲が広いので、お財布にも優しくて何度でも行きたくなってしまいます。
無料ゾーンで大人気の現代アート。遊び感覚で大人も子供も楽しめます!
様々な体験型アートがある無料ゾーンを思いきり楽しんでみましょう♪沢山ご紹介したいのですが、中でも特に人気な作品をピックアップしました。
スイミングプール
レアンドロ・エルリッヒの作品。観光ガイドブックにも必ず載っていて、これ目当てで訪れる人もいるほど!プールの上からのぞくと水中を歩く人達の姿が見えて、あれれ?なんでだろう?不思議な光景が広がっています。
実は別ルートからプールの中に入ることができて、中に入るとそこからは上から覗き込む人々の姿が。実は天井にアクリルガラスが張ってあって、その上を少量の水が流れているという仕掛けです。金&土曜は20時まで開館しているので夜のプールも楽しめます。(外からの光景のみが無料ゾーン。プールの中に入るには入館料が必要です。)
市民ギャラリー
マイケル・リンの作品。大きな壁一面に、金沢が誇る「加賀友禅」の伝統柄から着想を得たモチーフが広がっています。マイケル・リンは制作前に金沢に滞在して工房を訪ねるなど、加賀友禅の歴史や手法を調査したそう。こうして完成した色鮮やかな作品は、白い壁のシンプルな美術館のなかでひときわ華やかです。
ブルー・プラネット・スカイ
米国人アーティスト、ジェームズ・タレルの作品。真っ白い壁の巨大な部屋に入って天井を見上げると、そこには正方形の穴が開けられています。そこから見上げると空自体が「アート作品」となっているのがわかります。見上げる角度・時間帯で印象ががらっと変わって静かな空間の中でずっと眺めていたくなります。
私が行った日はあいにくの曇り空でしたが、晴天の日や夕焼けの夕暮れ時には、きれいな空の作品を体感できます。
カラー・アクティヴィティ・ハウス(屋外作品)
一番正面の入口手前にある屋外の展示物で、ひときわ目にとまります。シアン(青)・マゼンタ(赤)・イエロー(黄)のガラスの重なり合いによって、内側から見る外の景色の印象が微妙に変わる面白い作品です。夜になると真ん中のライトが点灯して、幻想的な雰囲気も楽しめますよ。