「天理大学附属天理参考館(略称:天理参考館)」は名前の通り、奈良県天理市にある天理大学の敷地内にある博物館です。天理市に関する資料だけでなく、世界・日本の文化に関する物を数多く収蔵・展示しています。
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歴史
天理大学の前身である天理外国語学校の海外事情参考品室が始まりです。天理教の第二代真柱である中山正善様が、「天理教を世界に広めていく上で、各地の歴史文化を学んだ人材が必要だ」ということで創設されたと言われています。
魅力
多種多様な展示品
他の博物館と比べて、とにかく展示品の幅が広く、数が多いのが魅力的です。中国の祭事用品やメキシコの織物、パプアニューギニアの仮面・楯など遙か遠方の国に関する展示があるかと思えば、日本の交通文化の発展資料、天理市の古地図や近場の布留遺跡で出土した物も展示されています。
独特の建築・外観
天理教ならではの外観をしている天理大学の敷地内にありますので、こちらの博物館も非常に特徴的な造り・見た目をしています。信者でないと、天理教独特の建築様式の建物内に入る機会はなかなかありませんが、天理参考館は信者でなくても入ることが出来るので、少し珍しい体験が出来ると思います。ちなみに、中は普通の建物と同じような造りをしているので外観と内装のギャップも実感できます。
展示内容
1階 世界の生活文化
1階では主にアジアを中心とした文化が紹介されています。以下、1階に展示されている内容となります。
- 北の大地が育む手技(アイヌ):衣類や道具・宝物など
- 伝統社会の道しるべ(朝鮮半島):民族衣装や楽器など
- 福禄寿(中国・台湾):生活用品や町中の看板・伝統玩具など
- 祖霊と共に生きる(台湾の先住民):民具など
- 村落空間に満ちる祈り(バリー/バリ島):祭りのときに使われる楽器など
- 熱帯雨林を彩る伝統の美(ボルネオ):赤道直下に住む民族の民具など
- ヒンズー社会の原風景(インド):祭事で使う道具や生活用品・芸術品など
- 水辺に生きる(アジアの海・河川):アジアにおいて水上交通に利用される船や筏など
- 母から娘へつなぐ織り(メキシコ・グアテマラ):織物や伝統衣装など
- 精霊たちの森(パブアニューギニア):精霊を信じる地域で使われていた仮面や楯など
2階 世界の生活文化
2階は日本を中心にアメリカなどの文化が紹介されています。以下、2階に展示されている内容となります。
- 移民と伝道(日本から南北アメリカ):南北アメリカに渡った日本人移民の足跡や資料など
- 庶民のくらし(日本):農業や漁業・商業の歴史資料をはじめ、「遊び」として使われた人形や伝統玩具など
- くらしの中の交通:「東海道五十三次」の宿場の資料や街道の資料・鉄道関連品など
3階 世界の考古美術
3階では世界各地の歴史を彩る歴史的な美術品が展示されています。以下、3階に展示されている内容となります。
- 日本:過去に中国や朝鮮半島などから日本に入ってきた道具
- 朝鮮半島:朝鮮半島で出土した器や壺などの文化を感じさせる道具
- 中国:独自の文化を築いてきた中国の出土品など
- オリエント:メソポタミア文明・エジプト文明などの歴史を感じさせる道具
- 布留遺跡:天理市周辺において最大の遺跡「布留遺跡」で出土した道具など
休憩スペース
3階にある休憩スペースからは、周辺の様子を眺めることが出来ます。天理教という宗教を中心に築き上げられた町並みの様子を見ることが出来るので、立ち寄ってみることを強くおすすめします!
天理大学附属天理参考館 利用案内
- 開館時間 9:30〜16:30(入館は16:00まで)
- 休館日 火曜日休館(他例外あり)
- 入館料 大人400円 / 小中学生200円
- 駐車場 無料
アクセス
- 近鉄・JR 「天理駅」 から 徒歩20分
- 近鉄・JR 「天理駅」 から 奈良交通「天理教本部前」まで6分
- 西名阪自動車道 「天理IC」 から 約10分
- 名阪国道 「天理東IC」 から 約10分
まとめ
「天理大学附属天理参考館」いかがでしたか?小規模な博物館かと思いきや、かなり多種多様な展示品を持つ観光スポットです。天理教教会本部や石上神社など、天理市の観光名所を訪れる際には、ぜひこちらにも立ち寄ってみてください!
- 天理大学附属天理参考館
- 奈良 / 博物館 / 穴場観光スポット
- 住所:奈良県天理市守目堂町250地図で見る
- 電話:0743-63-8414
- Web:http://www.sankokan.jp/