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インド発祥のびっくり奇祭!シンガポールのタイプーサム

取材・写真・文:

Tamami Persson
シンガポール在住

2017年2月8日更新

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写真:Tamami Persson

タイプーサムとは、タミル系ヒンドゥー教徒が行うとっても痛そうな奇祭。毎年1月か2月の満月の日に行われるため、開催日は毎年異なり、2017年は2月9日の開催です。ここでは、タイプーサムの起源、祭りの見どころ、シンガポールでの観覧のポイントをご紹介します。

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タイプーサムの起源と由来

シンガポールには、昔からタミル地方出身のインド人が移民して住んでおり、インドからこのお祭りが持ち込まれたようです。

ヒンドゥー教の神話の中で、女神パールヴァティーが息子の軍神ムルガンに特別な槍を与え、悪鬼に打ち勝ったことにあやかり、強い神のご加護を受けて悪運を払拭するためのお祭りだそう。

タイプーサムは本家インドの他、シンガポール、マレーシア、モーリシャスなど、タミル系インド人移民の多い国でも行われているようです。

  • 写真:Tamami Persson大きな飾りはカバディと言われます。

祭りのハイライトKavadi Attam

お祭りのメインイベントは、タミル語で「重責のダンス」と言う意味の、Kavadi Attamと呼ばれる行進です。

これは病気や悩みなどがある人に変わり、主に男性が、花やクジャクの羽などで飾られた大きくて重い金属の装飾(カバディ)につながった槍を、体、舌、頬にたくさん突き刺し、決められたルートを練り歩くというものです。

  • 写真:Tamami Persson参加者は思い思いのカバディを身につけて歩きます。

お祈りを捧げる人が痛みに耐えている姿を神様に見てもらい、願いを叶えてもらえるようアピールするのが趣旨なのだそう。しかし参加者はトランス状態になり、恐れや痛みを感じないと言われています。

  • 写真:Tamami Persson体だけでなく、頬や舌にも槍を刺しています。

参加者の中には、太鼓や楽器を鳴らしながら一緒に歩く人を連れている人も少なくなく、行進のルートはにぎやかな雰囲気です。

  • 写真:Tamami Persson

お祈りする人は、お祭り本番48時間前から禁欲し身を清め、断髪、床で寝る、1日1色のベジタリアン食しか食べないなど戒律に沿った生活をし、24時間前になると断食に入るのだそうです。

しかしKavadi Attamは、痛みを伴う装飾はせずに、ミルクを運んで行進し、Sri Srinivasa Perumal Templeにお供えするだけでも良いのだそうですよ。

シンガポールのタイプーサム、見学のポイント

行進のルート

シンガポールにおけるKavadi Attamのルートは、リトルインディアにあるヒンズー寺のSri Srinivasa Perumal Temple から、リバーバレー地区のTank Roadにある Sri Thendayuthapani Templeまで、およそ4kmの道のりです。

お祭り当日は、参加者が車などに遮られる事なく歩けるよう、ルート沿いにフェンスが立てられ、見物人はその脇から行進を見る事ができます。

詳しいルートは公式ホームページにありますので、ご確認ください。

おすすめの見学場所

見学の場所のおすすめは、PenangロードのMRTドービーゴート駅を出てすぐのあたりです。

またPenangロードから Clemenceauアベニューへ曲がると、行進の終点のSri Thendayuthapani Templeまでは歩行者天国になっており、行進している人とともに歩けるので、カバディを間近で見る事ができます。

  • 写真:Tamami PerssonSri Thendayuthapani Temple外観。

最終地点のSri Thendayuthapani Temple脇の特設テントでは、行進を終え放心した様子で装飾を外す人たちの姿が見られます。

カバディは大の男でも外すのにかなりの力がいる様子で、見ているとKavadi Attamが苦行である事が良く分かります。

  • 写真:Tamami Persson数人がかりで取り外しは行われます。

また最終地点のSri Thendayuthapani Templeには、祭りの見学者も入ることができます。

入り口付近でお供えするための牛乳のパックを無料で配っており、またお寺を出る時には、祈りを捧げた証として、手に聖なる灰を乗せてくれます。

ヒンドゥー教のお寺は、どこも服装さえ規範に則っていれば異教徒でも歓迎してくれるので、信者と同じように寺院に入れますし、信者と同じように扱ってくれますよ。(男性の短パンはNGです。)

  • 写真:Tamami PerssonSri Thendayuthapani Temple内部。

見学の時間

祈りの行進は、お祭り当日、日が明けた深夜24時にまず、装飾をせずにミルクを運ぶ人たちから始め、ミルクの人たちが行進し終わってから、装飾をつけた人たちの行進が始まり、晩の19時まで続きます。

装飾をつけた人たちの行進は午後くらいがピークで、次々に様々な槍や装飾をつけた人たちが現れるので、見学はその頃がおすすめです。夕方を過ぎると、段々と人がまばらになってきます。

お祭りの詳細

お祭りの詳細は、公式ホームページも参考にしてくださいね。
http://thaipusam.sg/

スリ・スリニヴァサ・ペルマル寺院
リトルインディア / 社寺・教会
住所:397 Serangoon Road ,Singapore地図で見る
電話:6298-5771
Web:http://www.heb.gov.sg/
スリ・タンダユタパニ寺院
ロバートソンキー / 社寺・教会
住所:15 Tank Rd, Singapore 238065地図で見る
電話:6737-9393
Web:http://www.sttemple.com/index.asp
タイプーサム
シンガポール / イベント・祭り
住所:Penang Rdほか地図で見る
Web:http://thaipusam.sg/

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