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【バンコク・スティーブカフェ】タイ人のロマンチックおうちデートが体験できるレストラン

取材・写真・文:

Madam Satoko
タイ在住

2018年9月5日更新

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息子のおうちデートにお母さんが張り切って作ってくれたような美味しい料理の数々

タイ人のおうちデートってどんな感じ

おうちデートは一人暮らし同士であれば気軽ですが、相手の実家に訪問となると緊張する物です。訪問する側はもちろん、受け入れる側もあれこれおもてなしに腐心します。

特にタイでは「家で一緒に食事をする」というのが受け入れのサインでもありますし、「あそこのお母さんのご飯は美味しかった」といってもらうのはやはり名誉なことですので、美味しく見た目よく、でも手軽でさっと作れてるものを含みつつ、一品は手の込んだものを作ることで全体のバランスが整います。

メニューセレクトのコンセプトは

今回のメニューコンセプトは、お店の雰囲気に合わせてずばり「タイ人のおうちデートのメニューを再現してください」。レストランからは「ほほう、面白いね。じゃあツーリスト向けじゃないものを適宜紹介するわ」と面白がられました。

もちろん、タイの定番料理である「トムヤムクン」や「グリーンカレー」などもありますが、タイの人が普段どのような料理を食べているのか興味がある方は、ぜひ注文する際に以下のメニューを参考にしてみてください。

さてコンセプトのみの「おまかせコース」ともいうべき注文で、どんなものがでてくるのでしょうか。

タイ人おうちデートメニュー再現①:ミヤンカム、180バーツ(550円相当)

ミヤンカムとは各自葉で包むタイ式前菜で、香ばしく煎ったピーナッツやココナッツなどの香りと歯ごたえのあるものを、ライムや紫玉ねぎを小さく切ったものと合わせ、干しエビを中心に置いて味に深みを加え、甘いタレで食べるものです。

この単純に見える前菜も、ピーナッツのいり具合や干しエビの大きさ質乾燥具合によって大きく印象が変わります。タイではこの甘いタレを自家製し「我が家の味」とします。

このお店ではエビが非常に大きく味わいがあり、「エビとライムだけ」という食べ方も美味しく感じられます。

ミヤンカムについてはこちらの記事も参照してください。

【関連記事】【バンコク・ナーム】ミシュランスター付きレストラン・逆輸入だからこそタイ人が気が付かないタイ料理の良さを表現

タイ人のおうちデートメニュー再現②:サトウキビに巻いたフレーバーポーク、190バーツ(620円相当)

サトウキビを串に使ったポーク自体は、どこかで見かけることもあるでしょう。このお店の「おうちデートメニュー」の特徴は、このミンチの中に大きいけど辛くない、香り高い唐辛子を使っている点。今では山岳民族が細々と自分たち用に栽培しているだけなので、供給が少なく、商用で提供しているお店はほとんどない唐辛子です。

辛くないといってもさすがにピリッとはしますが、ごくごくわずかな辛味なので、辛いものが苦手な方にも美味しく食べていただけます。また、薫り高いというだけあり、本来の辛子の香りが食欲をそそります。こちらは甘いタマリンドから作ったソースをからめ「タイ風ピリ辛つくね」という感じです。

タイ人のおうちデートメニュー再現③:四角豆のサラダ、150バーツ(500円相当)

タイの田舎料理に「畑から取って来たそのままの形状で茹でて出しただけ」という野菜が付け合わせに出てくることがあります。そのうちの一つに、四角く中はちょっとスポンジのようになっている「四角豆」というう野菜があります。それを食べやすいように切って、ココナッツの甘味と辛みそを和えたタイ料理らしい味のするサラダです。

このサラダ、日本人のお客様との食事をする際にメニューにあれば注文しますが、誰もが「ものすごくおいしい」とおおむね好評です。日本ではあまりないお野菜のようですので、機会あれば是非どうぞ。

タイの家庭料理の豪華デコレーションの一つにゆで卵での飾り、という物がありこれもそのうちの一つです。卵の切り口をお花のように見立てているようです。こんなところもおうちデート風ですね。

タイ人のおうちデートメニュー再現④:オレンジサワースープ、160バーツ(520円相当)

このスープは、タイ風ハーブオムレツが入った、とても酸っぱいスープです。ただし酢の酸っぱさではなく、青タマリンドの酸っぱさです。タマリンドとは、ソラマメのような見た目のマメ科の植物ですが、フルーツのように食べられている不思議な食べ物。

青い時はものすごく酸っぱいのに、真っ黒に熟成すると、それはそれは美味しい甘味すっきりのジャムのような味わいになります。この青タマリンドの酸っぱさが、熱帯気候の中で体調を整える役割をしているのだと思います。酢のような舌に刺さる酸っぱさではないので、酸味が苦手な方にも是非お勧めしたいです。

そして、スープの中にあるオムレツは、タイ式のたっぷりの油の中で揚げるように厚めに焼かれているもので、これがスープを吸ってこれまた絶品!オムレツを噛むと、酸っぱいスープがジュワーと口に広がります。

このスープを味わっていたらタイ人の同行者が「このスープ、本当に家庭式で作ってる」というので、どのあたりが家庭式なのか?と教えてもらいました。スープの底の方に、ほろほろになったエビの身が入っているのですが、これは旨味を引き出すために、出汁として生のエビを石臼で軽く叩いたものを入れているのだそうです。「実家でもこうして作ってる、同じ」とのこと。このスープも必見ならぬ必食ですね。

タイ人のおうちデートメニュー再現⑤:スズキのクリスピーフライ2種の味わい、390バーツ(1,300円相当)

今までは手軽に、ささっとおいしく、という前菜メニューでしたが堂々とメインが登場。タイで好んで食べられるスズキをまるで泳いでいるかのような姿揚げにし、右の半身はレモングラスとチリで仕立てたピリ辛、左の半身は刻みニンニクと共にあげて油にニンニクのうまみと香りをつけながらじっくり火を通したという、非常に手の込んだ料理です。

食べると外はカリカリとクリスピーでも、中はしっとり。タイは朝から揚げ物を食べる食生活であり、揚げ物上手はお料理上手。「お母さんの揚げ物、外はさっくり中はふんわりジューシーで最高に美味しいわあ」という息子のガールフレンドのコメントに、お母さんもお父さんもにっこりする姿が浮かぶ一品です。

タイ人のおうちデートメニュー再現⑥:ハーブドリンク、各80バーツ(260円相当)

タイ人は陽気だし、暑い気候の中できりっと冷えたビールは最高、国民性も相まってのんべいが多いのも事実ですが、実は飲酒行為はあまり好まれません。家で父親と息子がビール、などは容認されるとしても、息子のガールフレンドや(のちの妻・嫁)が自分たちの目の前で飲酒をするのはよろしくない、という感覚のようです。

そんなときに提供される飲み物は断然ハーブジュース。乾燥しているハーブをお水に入れておくだけなので、お世話するお母さんの手間もかかりりませんし、健康にもよし。味気ないお水だけよりも見た目も華やかです。

もっとも簡単な家庭でのハーブジュースはレモングラスジュース(写真左)。そして髪の毛や眉毛など育毛に効果があると言われている、青い花のバタフライピージュース(写真右)です。

どちらも日本では匂いが強すぎる「タイのハーブティー」とは違った、極々薄味薄香りの上品なものです。話はちょっと横道にそれますが、女性がタイ旅行をする時、暑い中キーンと冷えたビールが飲みたい!!という気持ちはとても良く分かりますが、ハーブティーあたりに留めておくのが女性のたしなみのようです。

タイ式ロマンチックおうちデート体験を

夕刻、靴を脱いでリラックスし、川面から吹いてくる生ぬるい風を浴びながら、落ちていく真っ赤な夕日を眺めた後、美しくライトアップされた夜景を見ながら、美味しいおうち風料理に舌鼓を打つ。

高級なタイ料理を都会的なイルミネーションを見下ろしながら食べるのとはまた違った、タイ人の日々の素顔を彷彿させるこのレストラン、次のタイ旅行には是非訪問してください。

スティーブ・カフェ&クイジーン
ドゥシット / アジア料理
住所:68 Sri Ayudhaya Road, Soi Sri Ayudhaya 21 (Devet) Vachiraphayabaan, Dusit地図で見る
電話:0-2281-0915
Web:http://www.stevecafeandcuisine.com/index.html

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