ヨーロッパ

ヨーロッパで実際に起こっているはやりの詐欺・盗難事例3選

取材・写真・文:

トラベルライター

2018年5月30日更新

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近年多くの方が海外旅行を楽しんでいるかと思います。しかし、どんなに楽しくても1回詐欺や盗難事件にあわれたら、その旅行は悲しいイメージで終わってしまいます。日本はとても安全な国のため、そもそもどんな事例が詐欺に該当するのか知らない方も多いかと思います。今回紹介するのは、ここ1年間で実際に私が見た・聞いた、ヨーロッパで起きているはやりの詐欺や盗難事件です。こういう事例を頭の片隅に入れておくだけで、十分な詐欺・盗難対策となります!自分自身とそして同行者のためにも、気を引き締めて旅行をしましょう!

この記事の目次表示

「日本人大好き!」と近づき、ミサンガを巻き付ける詐欺@イタリア

これは私の友人が実際に引っかかってしまった詐欺です。彼はイタリアで旅行中、ある一人の外国人と会いました。その外国人は気さくに近づいてきて、「君は何人?日本人なの!僕日本大好きなんだよねー」と大変会話が弾んだそうです。

その後、数分会話をしたのち、その外国人が「君に似合うものがあるよ!マイフレンド!僕が作っているものなんだけどこれを付けてみようよ!」と、彼の腕にミサンガを巻きだしたそうです。

彼の腕にはしっかりと固く結びつけられたミサンガ、似合う似合うといってくる外国人。すると突然、「はい、お金」と60ユーロ(日本円でおよそ1万円)を要求してきました。彼はノーと言いましたが、外国人はひきません。「君はこのミサンガを付けているから払わなきゃいけない、盗むつもりなのか?」。

彼は必至にミサンガを取ろうとしましたが、固く結びつけられているため、不可能です。どんどん、息が荒く詰め寄ってくる外国人に恐怖を感じ、彼はついに1万円払ってしまいました。

外国人は、筋肉質の白人で、とても物売りに見えない風貌をしていたそうです。

このような詐欺に対する対処法としては、まず、手首に何かつけようとしてきた時点でおかしいと思い振り払いましょう。周りに人がいるとはいえ、つけられてから屈強な男たちに立ち向かうにはそれなりの勇気と英語力がいります。詐欺は起こる前に対処するのが重要です。

また、現地人との交流も旅の醍醐味ですが、見極めの目がまだ不十分な方は慎重に行きましょう。

ハメの外しすぎ注意!丸ごとすべて盗まれる事件@ポーランド

こちらも私の友人に起こった出来事です。彼は、それまでにも一人で海外旅行をしたことがあり、いわば旅慣れをしていました。彼がある東欧の国へ一人旅行をした時の話です。

彼はいつものように旅行を楽しみ、あるバーに入り十分にお酒を楽しみました。その後、彼は泊まっていたアパルトメントに帰りました。そこそこ酔っぱらっていたため、そのまま眠ってしまいました。

翌日、大変なことが起こっていました。彼の荷物がすべてなくなっていたのです。貴重品はもちろんスーツケースが丸ごとありません。どうやら、昨日帰った後に鍵をかけ忘れたようで、そこに泥棒が入り、彼の私物がすべて盗まれてしまったようです。

彼は、携帯のみベッドのそばで充電していたため盗まれることがなく、友人に連絡を取って、何とか帰国することができました。しかし、旅行にもっていったあらゆるもの(財布・パスポート・パソコン・衣類・スーツケース)を失ってしまいました。

旅行に慣れてくると、気のゆるみが出てきます。そのゆるみに犯罪者はすかさずつけ込んできます。あくまで今自分がいるのは外国、日本にいる時以上に気をつける必要があるということを忘れてはいけません。

詐欺にあった僕を助けてくれ!詐欺@リトアニア

これは私が実際に経験したことです。友達と二人で旅行に出かけ街をふらふら歩いていました。すると、ある男の人が「英語しゃべれますか?」と近づいてきました。「いろんな人に声をかけているんだが、みんな真剣に受け取ってくれない、でも本当に困っているんだ、少し話を聞いてくれないか?」と彼は憔悴した顔で言いました。

彼の話によると、彼はリトアニアに遊びに来ている旅行者で、昨日、現地の女の子と出会いお酒を飲んだそうです。意気投合し2人で部屋に帰り、朝起きてみると自分の荷物がないことに気づいた、彼女にすべて盗まれた!と言いました。

彼は「携帯もお金もなく、今日泊まる宿もない。友達の番号もわからないし、本当に途方に暮れている。もしよければ5ユーロ(日本円で700円弱)でいいから貸してくれないか?連絡先を聞いて、このお金はあとで必ず倍の値段にして返す。」というのです。

私は、何か怪しいなと思う気持ちと心配する気持ちと半々でした。実際に詐欺にあった友人もいてその大変さを知っていたため、この人も本当にひどい目にあっていると感じたのです。しかしこの場は不信感が勝ったため断りました。

私はその後友人と、「本当に彼はどっちだったんだろう、詐欺にあった人なら助けたほうが良かったかな?あの人がベガー(道でお金を集める人)なら、もっと汚い恰好をしているよね?本当に詐欺にあったのかも、今度会ったら2ドルくらい渡そう」と話し合い、次に出会ったらお金を渡しても良いという気持ちになっていました。

それから数時間後、コインロッカーの前にいるとまた別の男性が近づいてきました。その男性は「すみません、英語話せますか?とても重要な話があるんだけど誰も相手にしてくれない、少し聞いてくれないか?」と言いました。そして彼は「家に帰りたいんだが財布をすられてしまった、あと2ドルあれば家に帰れる、良かったら貸してくれないか?」と言うのです。

この瞬間、すべてが詐欺だとわかりました。弱者のふりをして近づくこのような詐欺が最近増えています。実際にあってみると親切心からお金を貸してしまいそうになりますが、絶対にいけません。

おまけ 盗難事件の王道スリ

スリはどの国でも起こります。それはベルギー・イギリス・イタリア・フランスなどの観光都市でも、世界的に安全な国とされているデンマークでも、私の友達は実際にすられています。気をつけましょう。

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