「白毫寺(びゃくごうじ)」は奈良県奈良市東部、高円山の西麓にある真言律宗の寺院です。市内を一望できる境内には椿や萩・紫陽花などが植えられており、時期になると美しい花々によって彩られます。
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白毫寺の基礎情報
白毫寺は奈良県奈良市東部、若草山・春日山に続いて南に連なる高円山にある真言律宗の寺院です。標高150メートル以上ある境内から奈良盆地を一望でき、市内の有名な観光名所「興福寺」などを見下ろすことができます!
白毫寺の歴史
創建後静かな時代を経て、鎌倉時代に西大寺で真言律宗をおこした叡尊(えいそん)によって再興されたと言われています。その後室町時代に戦乱によって境内の建物のほとんどが燃えてしまうという苦難の後、江戸時代から昭和後期にかけて改めてじっくりと再興が行われました。
白毫寺の魅力・見どころ
四季折々の花々や紅葉
五色椿(4月上旬~中旬)
白毫寺には樹齢約400年と言われる椿の木が存在します。赤や白だけでなく紅白斑模様になった椿など、色とりどりの美しい椿が境内を彩ります。この「五色椿」は、東大寺開山堂の「糊こぼし」、伝香寺の「武士椿」と並んで「奈良三名椿」と呼ばれています。
紫陽花(6月中旬~下旬)
梅雨前の時期には紫陽花が咲き誇ります。紫陽花に特化している寺院と比べるとさすがに劣りますが、梅雨の薄暗い時期に咲く青紫・赤紫の紫陽花は参拝者の心を癒やしてくれます。
萩(9月中旬~下旬)
山門から境内に続く長い階段の両脇に咲くのが萩の花です。小さいですが、赤紫や白など可愛らしい花を咲かせます。椿や紫陽花はメジャーな花で色々な寺社で見ることが出来ますが、萩の花が見られるお寺はなかなかありませんので貴重です!
寒桜(10月下旬~12月上旬、3月中旬~下旬)
一般的な桜よりも早い時期に咲く桜の仲間です。日本全国が桜で盛り上がる前に、一足先にお花見気分を楽しんじゃいましょう!
紅葉(11月下旬~12月上旬)
秋と言えばの紅葉です。この時期の境内では、眼下には奈良盆地、見上げると紅葉というとても贅沢な景観を楽しむことができます!
3つのお堂と数々の寺宝
本堂
本尊「阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)」をはじめ、脇侍(わきじ)を安置するお堂で、建物は奈良市の指定文化財にも指定されています。
御影堂
本堂の北東に位置する小さなお堂で、「関西花の寺 十八番霊場」という掛札がかけられています。堂内には江戸時代白毫寺を再興したとされる、「空慶上人(こうけいしょうにん)」の坐像が安置されています。
宝蔵
過去境内に存在していた「閻魔堂(えんまどう)」の御本尊である「木造閻魔王坐像(もくぞうえんまおうざぞう)」を始め、「木造太山王坐像(- たいざんおうざぞう)」、「木造司命半跏像(- しめいはんかぞう)」「木造司録半跏像(- しろくはんかぞう)」などの重要文化財が安置されています。
境内からの景色
高さ150メートル以上の場所に存在している白毫寺からは、奈良市のある奈良盆地を一望できます。遥か遠くには大阪府との県境である生駒山を、手前には平城京跡や興福寺五重塔などを望むことが出来ます。
拝観案内
- 大人 500円 / 高校生・中学生 300円 / 小学生 200円
アクセス
「白毫寺」というバス停がありますが、バスの本数が少ないため時間が上手く噛み合わないと利用しにくいです。その場合は「高畑町」「高畑住宅」バス停から歩くことで歩行距離を最低限に抑えることが出来ます。
- 奈良交通「白毫寺」から 徒歩10分
- 奈良交通「高畑住宅」から 徒歩15分
- 奈良交通「高畑町」から 徒歩20分
- 新薬師寺から 徒歩10分
まとめ
「白毫寺」はいかがでしたか?花や景色はもちろん、お寺の歴史や寺宝なども目を見張るものがある面白い寺院です。花の時期に奈良観光をされる際はぜひ訪問を検討してみてください!
- 白毫寺
- 奈良 / 寺 / インスタ映え / 穴場観光スポット
- 住所:奈良県奈良市白毫寺町392地図で見る
- 電話:0742-26-3392
- Web:http://www.byakugouji.jp/