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【さっぽろ雪まつり】雪と氷による芸術、グルメ、アトラクションをご紹介!(舞台裏付き)

取材・写真・文:

トラベルライター

2018年2月27日更新

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写真:トラベルライター

冬の札幌のイベントといえば、真っ先に思い浮かぶのが「さっぽろ雪まつり」ではないでしょうか?芸術性の高い雪像・氷像展示のほか、滑り台やスキージャンプ、アイドルやお笑いイベントなど、子供から大人まで楽しめるアトラクションに加え、北海道各地や全国から集まる美味しい特産品に舌鼓したりなど、お楽しみ満載のお祭りです。今回は、大通会場を中心に、地元民である筆者お勧め雪まつりスポットを、2016年の写真を使って舞台裏付きでご紹介いたします。

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さっぽろ雪まつりとは?

1950(昭和25)年、地元の中・高校生が大通公園に6つの雪像を作ったことから始まりました。雪像のほかは、雪合戦など素朴な催しだったにも関わらず約5万人が集まるという人気ぶりでした。それ以降、冬の札幌といえば雪まつりというほど規模が大きくなり、2018(平成30)年には69回目を迎える歴史あるお祭りとなりました。

  • 写真:トラベルライター「第67回さっぽろ雪まつり」と書かれたイベントスケジュール看板

最初1カ所だけだった会場は、今では「大通会場」「つどーむ会場」「すすきの会場」の3カ所で開催されます。世界中から観光客が訪れ、2017(平成29)年には過去最多となる264万3千人の来場者を記録し、札幌最大であり、北海道を代表するイベントのひとつとなっています。

  • 写真:トラベルライター大通会場2丁目「氷の広場」で生徒さんがエレクトーン演奏している様子

冬になると空からフワフワと降ってくる雪。人間の想像力によって雪がエンターテイメントへと昇華するさまは圧巻で、無限の可能性を感じさせてくれます。お祭りの歴史や過去の作品はさっぽろ雪まつり公式サイトをご覧ください。

3カ所の会場は、以下のような特徴があります。

「大通会場」(メイン会場)

夏はYOSAKOIソーラン祭りやビアガーデン、秋はオータムフェストなどでおなじみの場所。大通会場では、高さ約15m、トラック約500台分で作成する大雪像をはじめとするさまざまなアトラクションが楽しめます。西1丁目~西12丁目にかけてエリアごとにテーマがあり、来場者を飽きさせません。

  • 2018年開催期間:2月5日(月)~2月12日(月・振)
  • ライトアップは22:00まで

※大通会場の雪像と催しの予定を知りたい方は、 こちらから確認してください。

つどーむ会場

大型滑り台など、家族全員が雪で遊ぶことができます。

  • 2018年開催期間:2月1日(木)~2月12日(月・振)
  • 開催時間:9:00~17:00

※雪像と催しの予定を知りたい方は、 こちらから確認してください。

すすきの会場

すすきのの中心地である南4条通りから南7条通りにかけて設置される、氷彫刻が楽しめます。

  • 2018年開催期間:2月5日(月)~2月12日(月・振)
  • ライトアップは23:00まで(最終日は22:00まで)

※氷像と催しの予定は、 こちらをご確認ください。

※この記事では、大通会場のイベントや見どころを中心にご紹介します。また記事最後には、すすきの会場の様子もご紹介しますが、つどーむ会場についてはご自身で足を運んでみてくださいね。

では早速、大通会場をご紹介します。西1丁目~西12丁目にわたる大通会場は、大雪像や氷像の展示にグルメなど、エリアごとに特色が設けられており、訪れる人を楽しませてくれます。

大通会場のみどころ①:大雪像(西4〜5丁目・7〜8丁目・10丁目)

2016年、特に注目だった大雪像は、世界中にファンを持つ「進撃の巨人、サッポロ襲来!(4丁目)」とマカオのランドマークである「マカオ聖ポール天主堂跡(7丁目)」でした!

  • 写真:トラベルライター「進撃の巨人、サッポロ襲来!」の看板
  • 写真:トラベルライター「マカオ聖ポール天主堂跡」の看板

目玉となる大雪像の制作に自衛隊が出動するようになったのは、1955(昭和30)年の第6回雪まつりで、高さ11mのマリア像「栄光」を制作したのが始まりです。この年以降、さっぽろ雪まつりの大雪像では陸上自衛隊が総力をかけた力作がお目見えします。

なんと雪像制作には、CAD設計、図面作成、図面を元にした縮小モデル作成、木型作成などが用いられ、それらの仕事はもはや職人技。どちらの工務店ですか?というほどの専門技術が、これでもかと駆使されています。

  • 写真:トラベルライター「進撃の巨人、サッポロ襲来!」拡大写真

正確に再現された「進撃の巨人」。北海道庁の緻密さも必見!ちなみに制作の過程は 陸上自衛隊第11旅団公式サイトでも確認することができます。

また、過去の雪像の縮小モデルや歴代ポスター、グッズ等は、別記事「札幌の観光名所、さっぽろ羊ヶ丘展望台はバラエティに富んだ施設が目白押し」の中にある「[5] さっぽろ雪まつり資料館」に詳細を記載してありますので、興味のある方はご覧ください。

進撃の巨人、サッポロ襲来!(西4丁目)

  • 写真:トラベルライター制作中の「進撃の巨人、サッポロ襲来!」雪像
  • 写真:トラベルライター制作中の「進撃の巨人、サッポロ襲来!」雪像(横)

雪像に使用する雪は真っ白であることが求められるので、近隣の山などから自衛隊のトラックに大量の雪を積んで来て使用します。

制作中は仕切りで囲ってあり、一般市民は通り抜けることができませんが、仕切りの間から見える雪像をワクワクしながら眺めることができます。作ることに興味があるなど、実はこの期間の方が好きな人もいて、写真を撮っている人を見かけます。

  • 写真:トラベルライター完成した「進撃の巨人、サッポロ襲来!」大雪像

そして夜のライトアップは、このような感じでした。

  • 写真:トラベルライター

どの角度から見ても圧巻です。

マカオ聖ポール天主堂跡(西7丁目)

制作中はこのような感じです。車の数だけでも多くの人が関わっていることが分かります。

  • 写真:トラベルライター制作中の「マカオ聖ポール天主堂跡」大雪像

こちらは完成してイベントを行っている様子です。

  • 写真:トラベルライター完成した「マカオ聖ポール天主堂跡」大雪像

もしカメラやビデオをお持ちの方は、是非、望遠を使って細部を見てみてください。隙のない緻密な仕上がりには、驚くばかりです。

  • 写真:トラベルライター「マカオ聖ポール天主堂跡」大雪像の拡大写真

夜のプロジェクションマッピングの様子です。

  • 写真:トラベルライター「マカオ聖ポール天主堂跡」大雪像のプロジェクションマッピング

また大通会場の1丁目から12丁目までは、大雪像だけでなく、色々なライブやお笑い、ショーが行われます。

大通会場のみどころ②:地元民大注目!''国際雪像コンクール''(西11丁目)

大雪像と並んで、毎年大きな注目を集めているのは、11丁目で行われている国際雪像コンクール!世界各地の国や都市の芸術家や彫刻家などがチームとなって、制作期間4日間で雪像制作を競います。

2016年の参加チームです。ハワイなど、常夏の国からの参加チームもあります。

  • 写真:トラベルライター

制作開始前日の様子

まだ四角い雪の塊が並んでいる状態です。ショベルカーと比較していただけると、大きさが分かりやすいと思います。

  • 写真:トラベルライター制作開始前日の様子

制作2日目

カラースプレーの線にあわせて、のこぎりやスコップなどで削っていました。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

マレーシアチーム(写真左)は、かなり精密に絵を描いていました。タイチーム(写真右)は、完成模型を手に持ち、気合いが感じられます!

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

札幌と姉妹都市だからか、どちらかというと市民との交流に熱心なアメリカ・ポートランド市チーム(写真左)もあり、どことなく他のチームと温度差がありました(笑)。雪像のテーマも各国個性的で、フィンランドチーム(写真右)は可愛らしい熊など、童話の世界観でした。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

マカオチーム(写真左)は、龍ですね。ラトビアチーム(写真右)は、抽象度の高い作品のようでした。

制作4日目

制作最終日。

  • 写真:トラベルライター

各チーム、夜も頑張っていました。2016年は暖冬だったためか、シンガポールチームは口の突起が折れるなどのアクシデントがあったようですが、最後の追い込みに懸命でした。

受賞作品の発表

2016年の優勝作品は「ラトビアの橋(The Bridge)」。哲学的な香りが感じられます。

  • 写真:トラベルライター優勝作品「ラトビアの橋(The Bridge)」
  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

準優勝作品(写真左)はマカオの龍に抱かれた金の蓮(Golden Lotus Flower Embraced By Dragon)。他の雪像も、伝説をテーマにしたもの、メッセージを込めたものなど、それぞれの国の方々の技と感性が光っています。3位作品(写真右)は、インドネシアの津波(Tsunami)でした。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

4位作品はハワイチームの、ハワイの影(The Hawaiian Shadows)。5位作品(写真右)は、タイチームの不滅のハヌマーン(Hanuman The Immortal)。

惜しくも受賞は逃しましたが、一番口コミなどで話題だったのがこちら!

  • 写真:トラベルライター

オーストラリアのカエルです。なんと人を食べています!その名も「Frogozilla/カエルの復讐」だそうです。ライトアップが怖さを増幅させています(笑)。

オーストラリアは絶滅危惧種に指定されている生物が多く、そこから着想したものだそうです。ただ、このカエル自体は、絶滅危惧種ではないそうです。

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