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【安来・安来節演芸館】山陰地方随一の有名郷土芸能・どじょうすくい&ドジョウ料理を楽しもう

取材・写真・文:

Madam Satoko
タイ在住

2016年10月6日更新

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どじょうすくい、と聞くと見たことがなくとも掬っている場所や服装、ドジョウの姿や掬っているコミカルな格好などがなんとなく浮かぶ不思議な言葉ですよね。今回はそのどじょうすくいの元祖である島根県安来へ。青々とまっすぐ伸びる稲が一面に広がる田園の中を走るとそのルーツを肌で感じることが出来ます。

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日本の原風景とも言える田園地帯をドライブ

カメラ好き、風景写真好きは是非とも行きたい土地

これは確かにドジョウが一杯いそう

安来節に合わせてどじょうすくい、宴会芸でなんとなく見た気がしますよね。日本各地にはそれぞれの気候や地質に合わせて産業があり、そこから発生する歌や踊りが受け継がれています。

実際、初めてこの安来地方へ来て青々と広がる美しい田園地帯を眺めながら、ここで取れるドジョウもタンパク源として貴重な食料だっただろうし、泥の中で小さくてチョロチョロうごくドジョウを捕まえる時にコミカルな動きになって面白かったんだろうな、といろいろ思いがめぐります。

  • 写真:Madam Satoko

安来節演芸場で郷土芸能・安来節を改めておさらいしつつ楽しむ

まっすぐ青く伸びる稲の匂いの中、到着したのが安来節演芸館。安来節の唄と踊りが楽しめる場所です。

ここで一つ、なんとなく見た気がするし知ってる気がするどじょうすくいですが、簡単にそのバックグラウンドをおさらいしてみましょう。

安来節は元々、島根県安来市の民謡で、踊りはこの地方の名物であるドジョウを捕まえる時の面白い動きのマネを取り入れました。地元で人気を博したこの組み合わせは出雲から全国へ巡業するようになり、その滑稽な動きで大正期には全国的に人気を誇りました。

当時の一大エンターテイメントとなった安来節は地元の芸妓によるレコードの発売もあり、これにあわせて踊られるどじょうすくいがお座敷芸として受け継がれ、現在でも「どじょうすくい」というとなんとなく見たことあるような気がするほど浸透しています。

こちらで役者さんによる本物の安来節で大いに笑いつつ、表裏一体にあるこの地の人々の性格や数十年前までの食糧事情というのも見えてくるかもしれませんね。

■公演スケジュール:
10:30-11:00/11:40-12:10/13:30-14:00/15:30-16:00
※ただし公演中止の場合もありますので事前に電話などで確認してください。

■定休日:
毎週水曜日ですが5月、10月、11月は第一水曜日のみ休館、祝日に当たる場合は営業しています。

■入場料:
・1-7名様の場合:大人600円、小人300円
・8名様以上の場合:大人500円、小人250円
※希望者は追加料金なしで公演中にどじょうすくいが習えます。1回の公演につき5名様まで。

安来節演芸館には、こんなパネルも。小さい子連れのご家族でしたら子供が大喜びしそうですね。記念写真はここでパチリ。

  • 写真:Madam Satoko

さてこちらは御神輿ですが、なにやら今まで見知った御神輿と違う、、。アレ、ふつうの御神輿って小型神社型で「神様を輿ぐ(かつぐ)」ものですが、ここでかつぐのはドジョウ様?!。

  • 写真:Madam Satoko

ドジョウは稲作をするうえで有害な害虫や雑草の芽を食べてくれる、小さな体で田んぼの中を泳ぎ回ってくれることで土が良くなる、さらに自分たちの食糧にもなってくれる、ということでドジョウ様々のようです。

また、安来節の公演の中ではなんとどじょうすくい体験コーナーあり。5名様まで参加でき追加料金は一切不要。どじょうすくいのプロに教えてもらえる絶好のチャンス!この地の生活をささえ御神輿のモチーフともなるドジョウとの触れ合いを楽しんでください。

名物ドジョウ料理を堪能

この演芸館の楽しみは二つ。一つはもちろん生演奏で実演技付の安来節を楽しめることですが、もう一つは安来節の隠れ主役であり名物料理でもあるドジョウを美味しくいただくことです。同じ建物にお食事処があります。

  • 写真:Madam Satoko

ドジョウをメインに据えたメニューはいくつかありますが、ぱっと蓋を取るとアツアツの湯気が目の前で上がり食欲を一層そそる柳川風鍋のセット、軽いおつまみとしてから揚げを頂きました。

  • 写真:Madam Satoko

卵でとじてしまっているので見えませんが、女性の小指ぐらいのドジョウとごぼうのささがきがしょうゆベースの出汁に入っているシンプルなお料理です。田んぼで米を作り、その稲作を守ってくれるドジョウがいて、最後は美味しくいただく。正に自然の恵みが循環していることを体感できます。

  • 写真:Madam Satoko

軽く粉を打ったドジョウがカラリと揚がってます。ドジョウは田んぼの中にいて雑草や虫を食べているためその土の香りとはらわたのほろ苦さがうまみです。藻を食べる川魚がお好きな方、食べ慣れている方にはこの香りやほろ苦さがたまらないと思いますが、苦手な方もいらっしゃるでしょうね。から揚げはカレー粉+塩で頂くとスナック感覚になり、香りや味が気にならなくなり食べやすくなります。

安来へ是非

どじょうすくいで有名な割には「安来ってどこ?」となる人も多いこの地方。地の恵みが郷土芸能と地場料理を生みました。是非一度機会を作って訪問し本物に触れてみてください。

安来節演芸館
島根 / エンターテイメント / 雨の日観光
住所:島根県安来市古川町534地図で見る
電話:0854-28-9500
Web:http://www.y-engeikan.com/

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