ポーランド
ポーランド観光
首都ワルシャワは中世の町並みを復元し世界遺産に

ポーランド・クラクフに今も残る映画【シンドラーのリスト】の工場へ

取材・写真・文:

イギリス在住

2017年9月27日更新

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写真:Kisa

アウシュビッツ収容所はもちろん、ポーランドでぜひ足を運んでもらいたいのがクラクフに今も残る「シンドラーの工場」。第二次大戦中、クラクフでユダヤ人救命に尽力したオスカー・シンドラーの活躍ぶりは、自らもユダヤ系であるスピルバーグ監督の映画『シンドラーのリスト』によって広く知られるようになりました。そして、そのシンドラーが多くのユダヤ人を労働者としてかくまった工場が博物館としてリニューアルされ、アウシュビッツ収容所と同様、ポーランドが抱える負の遺産に触れることのできる場所となっています。

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魅力あふれるポーランドの古都「クラクフ」

  • 写真:Kisaクラクフ

ポーランド南部にある「クラクフ」は、17世紀初頭にワルシャワに遷都するまでポーランド王国の首都でした。現在は古都としてポーランドで最も歴史ある都市の1つです。古都であることから、「ポーランドの京都」とも呼ばれ、遠く離れた日本からも観光客たちが足を運ぶ魅力ある都市なのです。

  • 写真:Kisaクラクフ
  • 写真:Kisaクラクフ
  • 写真:Kisaクラクフ

ポーランドの工業・文化の主要都市であるクラクフは、街の中心部に位置する旧市街が「クラクフ歴史地区」として世界遺産に登録されているほか、ルネサンス様式やゴシック様式の建築物などが立ち並ぶ街並みも世界中から人々を引き寄せる人気の理由です。

クラクフを訪れる前に観るべき映画『シンドラーのリスト』

  • 写真:Kisaアウシュビッツ収容所

世界遺産や歴史ある建築物、美しい街並みなどクラクフを訪れる理由はたくさんあるものの、やはりポーランドを訪れるうえで外せないのが負の遺産

アウシュビッツ収容所はもちろん、クラクフに残る「シンドラーの工場」もまたポーランドが抱える負の遺産に触れることのできる施設として、ぜひ訪れてもらいたい場所なのです。

この「シンドラーの工場」を運営していたドイツ人実業家オスカー・シンドラーは、ポーランド系ユダヤ人を労働者として雇うことで、ガス室送りになる労働者1,200名もの人命を救ったとされています。

そして1994年、この事実をもとにスティーヴン・スピルバーグ監督によって映画化され、ホロコーストに関する映画の代表的作品となっているのが『シンドラーのリスト』なのです。

「シンドラーの工場」で負の遺産に触れる

  • 写真:Kisaシンドラーの工場

戦後閉鎖されたシンドラーの工場は、別の工場として使用されていたものの、映画の公開によって「シンドラーの工場」という名前に戻され、修復・改善が行われました。そして、2010年「クラクフ歴史博物館(旧オスカー・シンドラー琺瑯工場)」としてオープンしたのです!

「シンドラーの工場」へのアクセス

  • 写真:Kisaシンドラーの工場

工場は、世界遺産に登録されている旧市街スタレミャストの南に位置するユダヤ人のゲットーがあったカジミエーシュ地区からビスワ川の橋を渡ったところにあります。

トラムを利用して訪れるのはもちろん、旧市街からは徒歩でも行くことができます。とはいえ、道中には案内表示などがないため地元の人に尋ねながら行く、もしくはGoogle Mapなどを利用しながら行くのがベターです◎

良い意味で期待を裏切られる展示テーマ

  • 写真:Kisaナチスの象徴「ハーケンクロイツ」の旗一色に染められていく

映画の公開によって修復・改善された後オープンした博物館だからこそ、映画『シンドラーのリスト』やシンドラーという人物に関する展示を予想して行くと、期待は大きく裏切られることになるのがこの工場の大きな魅力。

展示テーマは、1939~1945年ナチ占領下にあったクラクフであり、展示物のほとんどがナチスドイツ軍に侵略された当時の残酷で生々しい負の歴史に関する記録なのです。

  • 写真:Kisa当時使用されていた身の周り品や家具など
  • 写真:Kisa当時の写真がスライドで見れる双眼鏡

展示テーマが「1939~1945年ナチ占領下にあったクラクフ」だけに、館内に漂うレトロな雰囲気と、館内を進むにつれてさらに占領され、支配されていく感覚を恐ろしくも全身で感じることのできる独特な雰囲気が特徴的です。

また、気付けば思ったよりも時間が過ぎていたと感じるような展示内容はもちろん、飽きさせない工夫の詰まった展示方法なので、最低でも2時間は時間を取っておくのがおすすめです◎

  • 写真:Kisa工場で働いていた人々が家族に宛てた手紙など
  • 写真:Kisa貴重な映像資料も
  • 写真:Kisa工場で作られていたホーロー容器類
  • 写真:Kisa残酷だけれど真実を伝える「処刑後の写真」

クラクフにナチスが台頭し、ユダヤ人たちが追い詰められていく過程を時系列で追うことのできる展示のなかには、処刑後の残酷な写真も展示されており、館内で触れてきた恐ろしい歴史が事実であったことを改めて思い知らされるのです。

まとめ

負の歴史としてドイツ国内ではタブー視され、博物館であってもなかなか見ることのできないナチスやホロコーストに関する展示。そんなナチスやホロコーストに関する展示を客観的な視点で公開している「クラクフ歴史博物館(旧オスカー・シンドラー琺瑯工場)」は、ほかではあまり目にすることのできない貴重な博物館です。

ぜひ、ポーランドを訪れたのならアウシュビッツ収容所とあわせて「シンドラーの工場」へも足を運んでみてください。知るべき歴史を全身で感じることができるはずです!

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この記事を書いたトラベルライター

イギリス在住。ママになっても一生トラベラー
イギリスにて子育て中のフリーライター。
沖縄1人旅からはじまり、現在約50ヵ国を旅するトラベラー。
1本バスを乗り違えただけでストーリが変わる1人旅の魅力にはまり、もっぱら1人旅が大好きだったときに、現在では主人であるイギリス人の彼と出会い2人旅に目覚める。
遠距離歴6年、現地集合・現地解散で2人で世界を旅する。
そして3人家族となった今も、さらに旅欲は増すばかり。
娘に見せたい景色、肌で感じてもらいたい文化、人の温かさはまさに無限。
母・娘2人旅もモロッコはマラケシュにてデビューを果たし、2歳の娘も現在10ヵ国を訪れた立派な旅人。
いつでも・どこでも自分で楽しみ方を見つけて全身で遊ぶ娘に学ぶ日々。

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