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富山が誇る鋳物メーカー「能作」本社は見どころ満載

取材・写真・文:

トラベルライター

2021年10月22日更新

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写真:トラベルライター

富山の鋳物メーカー「能作(のうさく)」をご存ですか?全国の百貨店や雑貨店などでも錫の酒器や食器、真鍮の風鈴が並んでいるので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。「能作」の本社では、工場見学や製作体験をしたり、ファクトリーショップやカフェもあるので、見て、感じて、作って、使って、鋳物の魅力を存分に味わえますよ。

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能作とは?

富山県高岡市にある「能作」は、日本を代表する鋳造工房の一つです。高岡市の鋳造技術は400年以上の歴史があり、高岡市で生産される銅器は「高岡銅器」と呼ばれています。日本における銅器の生産額の約95%を占め、梵鐘(ぼんしょう)などの大きいものから、銅像などの細かい作品まで、その多彩な鋳造技術は全国的にも有名です。

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能作は1916年創業。創業当時は仏具、茶道具、花器を中心に製造していました。2003年に錫100%のテーブルウェアの製造を開始し、錫のカゴや酒器、花器をはじめとしたインテリアやテーブルウェアは、いまや世界中から注目を集めています。

「能作」本社

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2017年4月に新社屋がオープン。約4,000坪の敷地内には、工場やオフィスのほか、能作の製品が並ぶ「FACTORY SHOP」、能作の食器を使って飲食ができるカフェ「imono kitchen」、鋳物の製作体験ができる「NOUSAKU LAB」など、見どころ満載です。

エントランス

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エントランスを入ってすぐに花器がずらっと並びます。これは、「そろり」という茶席で使用される一輪挿しで、高岡の100人の職人がそれぞれの技術を生かし製作したもの。

色鮮やかなもの、ゴールドに輝くもの、落ち着いた色合いの渋いものなど、様々な作品があり、一つ一つ見ていると時間を忘れます。ちなみに、作品が欲しくなった場合は予約して購入することができます。

圧巻!木型のディスプレイ

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天井まで一面にずらりと並んでいるのは「木型」。これは実際に使われているもので、職人がここからピックアップしていくそうです。何に使われる木型なのか、想像しながら見るのも楽しいですね。

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限定品も手に入る「FACTORY SHOP」

エントランスを抜けて、左手にはファクトリーショップがあります。

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定番の錫でできたカップや花器、カゴや箸置き、真鍮の風鈴をはじめ、本社工場限定販売の商品も並んでいます。

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アウトレットコーナーもあり、少し安く手に入るので自分用のお土産におススメです。

実際に錫のコップを使って水を飲んでみることもできます。冷水を入れたコップを持つとひんやりとして、錫の熱伝導率の良さを実感できますよ。

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伝統技術を体感できる工場見学「FACTORY TOUR」

約60分、スタッフが工場内を順番に案内し、それぞれの現場で解説してくれます。

まず最初に、能作の商品で使われている「錫」や「真鍮」、鋳造方法や加工技術について、説明を聞きます。

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工場内はスタイリッシュで明るく、洗練されています。天井の照明は、東京スカイツリーの照明を担当したデザイナーがデザインしたそうで、細部までこだわりを感じます。

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こちらは、錫製品を作る現場。

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能作の人気商品、錫の酒器が出来上がったところ。

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筆者が訪れた時は、溶かした金属を鋳型に流し込む様子も見られ、金属が高温で緑色や白色に見えました。

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真鍮でできた商品。まだ磨く前なので表面はざらざらしています。

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こちらは磨きの工程を担当する現場。

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職人が磨いていく様子はとても繊細で、思わず息をのみます。

工場内の各工程を示すサイン。工程を漢字1文字で表現しています。このサインも真鍮でできています。

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普段目にすることのない鋳造作業の様子を間近で見られ、現場の匂いや音、温度などを肌で感じられて、能作のものづくりへの真摯な姿勢をうかがえました。参加する価値は大いにありますよ。工場見学は無料で、事前に予約が必要です。

オリジナルを作ろう!鋳物製作体験「NOUSAKU LAB」

実際に自分で鋳物を作ることできます。製作できるものは、小皿、ぐい吞み、箸置き、ペーパーウェイトなどから選べます。

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生型鋳造法と呼ばれる鋳型用の砂を押し固めて成型する方法で型作りをします。

自分で作ったオリジナルの品はいい記念になりますね。製作体験は事前予約が必要で、作るものによって料金が違うので、能作のホームページをチェックしてくださいね。

能作の食器で食事ができる「inomo kitchen」

天井が高く、テーブルの配置もゆったりしているのでくつろげます。

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セットメニューの他、カウンターにはベーグルやスイーツが並びます。

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中でも注目は、能作の「の」の字の形をしたベーグル!

  • 写真:トラベルライター上:のべーぐる(230円)、下:春うらら(330円)

遊び心が素敵ですね。チーズタルトも能作のお皿にのっています。

  • 写真:トラベルライター上:ベリーチーズ(220円)、下:白雪ハート(250円)

セットメニュー「IMONO KITCHENセット」は、カレーセットや自家製ピザセット、せんべい汁とおにぎりセットなどがあり、サラダとスープが付いて1,500円〜(税込)。

「のベーグル食べ放題セット」は、焼き立ての日替わりベーグルが食べ放題。

  • 写真:トラベルライター

「職人カレーセット」は、富山ポークを使った自家製職人ベーコンカレーを味わえます。

  • 写真:トラベルライター

他にも、午後2時からの「アフタヌーンティセット」や「能サクッ!アップルパイ」などのデザートメニューもありますよ。詳しいメニューは、ホームページをご覧ください。

IMONO KITCHEN
富山 / カフェ・喫茶店 / ランチ
住所:富山県高岡市オフィスパーク8-1地図で見る
Web:https://www.nousaku.co.jp/factory/cafe/

おしまいに

  • 写真:トラベルライター

筆者は、工場見学やランチ、ファクトリーショップでの買い物だけで3時間以上滞在しました。見どころ満載なので、訪れる際は時間を多めとっておくことをオススメします。富山観光に能作の本社は外せません。

能作本社
富山 / 工場見学 / 女子旅 / 穴場観光スポット
住所:富山県高岡市オフィスパーク8-1地図で見る
電話:0766-63-0001
Web:http://www.nousaku.co.jp/

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