クリスマスが近づくとフィンランドを初め、北欧各国の家庭で作られているのが冬の名物「ジンジャーブレッド」。「ブレッド」という名前ですがスパイスの効いたクッキーです。今回は、レシピをご紹介するので、ご家庭で冬の北欧文化を感じてみましょう!
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ジンジャーブレッド(gingerbread)とは?
ジンジャーブレッド(gingerbread)はもともと、古代ギリシャ時代に生姜の入ったお菓子が作られたのが起源と言われています。今では、ジンジャーブレッドというとイギリスではパウンドケーキのようなケーキを示し、北欧を中心としたヨーロッパ諸国では、生姜を入れたクッキーのことを指します。
ジンジャーブレッドは、パウダー状の生姜だけでなく、クローヴやカルダモンなどのスパイスを合わせて作ることもあり、家庭それぞれの味があるとも言われています。クッキー型で焼いたジンジャーブレッドは、クリスマスツリーの飾り付けとして使用したり、ジンジャーブレッドハウスとして家の形に組み立てて立体的な作品に仕上げることもあります。
- 出典:www.flickr.comアイシングが楽しいジンジャーブレッドハウス(Photo: Andreuchis)
今回は、フィンランドに住んだ経験のある筆者が作る、フィンランド流ジンジャーブレッドのレシピをご紹介します。
ジンジャーブレッドの作り方
材料(クッキー型 約15〜20個分)
- 薄力粉 200g
- ベーキングパウダー 小さじ2
- ジンジャーパウダー 小さじ1
- クローヴパウダー 小さじ1
- カルダモンパウダー 小さじ1/2
- ナツメグパウダー 小さじ1/2
- 砂糖 75g
- 牛乳 45g
下準備
バターは使用する30分程度前に常温に出しておきます。薄力粉とベーキングパウダーはあらかじめふるっておきましょう。
手順
①バター・牛乳以外の粉類の材料をボウルに入れて軽く混ぜます。
②バターを角切りにし、親指と人差し指ですりつぶしながら粉類と混ぜ合わせましょう(バターは作業していると体温で次第に溶けていきます)。
③牛乳を加え、ひとまとめにします。
④冷蔵庫で生地を冷やしましょう(2〜3時間以上。一晩寝かせても良い)。
⑤生地を伸ばしてクッキー型で抜きます。
⑥180度で予熱したオーブンで15分焼きましょう。
⑦完成!翌日以降に食べるとしっとり、甘さも落ち着くのでおすすめです。
北欧の暮らしの中のジンジャーブレッド
フィンランドでは11月下旬になると街にクリスマスイルミネーションが灯り、クリスマスへの準備が始まります。特に子供のいる家庭では、ジンジャーブレッド作りをしてからアイシングをし、クリスマスツリーに飾ったり、ジンジャーブレッドハウスを組み立てることも。
パン屋さんやカフェで見ることもありますが、やはり各家庭伝統のレシピで作るジンジャーブレッドが一番!と考える人も珍しくありません。
フィンランドでは、1月6日の公現祭までクリスマスの飾りをつけたままにしています。そこで古くなったジンジャーブレッドは、食べることもできますし、ジンジャーブレッドを細かく砕いてカップケーキを作って加工をしたりします(まるで鏡餅みたいですね!)。スパイスが入っているので日持ちもよく、工夫ひとつで違ったスイーツを楽しむことができるのも、北欧の人々の知恵ですね。
まとめ
甘さ控えめで食べることに罪悪感のない、ジンジャーブレッドの作り方をご紹介しました。オーブンで焼いていると、途中からスパイスの香りがキッチンに充満してきます。そしてスパイスが効いてるからか、ついつい手を伸ばして食べたくなるお菓子です。この香りを嗅ぐと、クリスマスが近づいたなと感じます。
今回のレシピは、お子さんと一緒でも楽しめ、お家にあるクッキー型で作れる簡単なものです。クッキー型を変えれば、クリスマスに限らずどんな季節にも合う、体にも優しいクッキーが出来上がりますよ。ぜひ北欧の家庭のぬくもりを感じる味をお楽しみください。