ドイツ
ドイツ観光
ロマンティック街道には古城や中世の街並

大迫力!世界遺産ケルン大聖堂の見どころ【ドイツ】

取材・写真・文:

福島在住
訪問エリア:18ヶ国

2020年1月30日更新

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写真:Olive

「ケルンを見ずにドイツを語るなかれ」と言われるドイツの誇り、ケルン大聖堂。600年以上の時をかけ完成した大聖堂は、世界最大の大きさを誇り、世界遺産にも登録されています。外観も内部も魅力あふれる大聖堂の見所をご紹介します。

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ケルン大聖堂の歴史

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ケルンは、古代ローマ帝国の時代に発展したドイツ最古の都市の1つです。ここに、最初に教会が建てられたのは4世紀のことですが、火災で焼失、1248年より再建を開始しますが、宗教改革や国内の紛争、財政難などにより、途中約200年の作業を中断した時期があります。

1880年、ゴシック建築の聖堂としては世界最大の大きさを誇る大聖堂が完成します。実に632年もの歳月をかけてつくられたのです。

ケルン大聖堂外観の魅力

驚愕の大きさ

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ケルンの街に入ると、その大きさゆえに、どこからでも大聖堂が見えることに驚かずにいられません。近づくにつれて巨大さは増してゆき、まるで街を見下ろすように建つ大聖堂の迫力に圧倒されます。

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塔を含めた高さが157m、奥行き114m、幅86mもあり、その大きさは、40階建てのビルに匹敵する大きさだと言われます。そんなケルン大聖堂は、1996年ユネスコ世界遺産に登録されており、トリーア大聖堂、マインツ大聖堂と共に、ドイツ三大大聖堂に挙げられています。あらゆる方向から、大聖堂を堪能していただきたいと思います。

外壁の緻密さ

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スケールの大きさに圧倒される大聖堂ですが、よく観察すると、外観の緻密さにも感動させられます。ファサードには3つの入り口が設けられており、その周辺には何百体もの緻密に作られた彫刻が飾られています。入り口のブロンズの扉にも、正面扉上部には旧約聖書の一場面が彫られています。

ケルン大聖堂内部の魅力

意味のある内部の造り

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内部に入り、まず目を引くのが、アーチ状の天井が続く身廊です。身廊とは聖堂の入口から祭壇までの通路を意味しています。ケルン大聖堂の身廊は高さが43.5mもあり、その美しさと圧巻の高さは、感動ものです。

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続いて注目すべきは、身廊右手のステンドグラスです。これは、バイエルン王だったルートヴィヒ1世が奉納したもので、「バイエルンの窓」とよばれています。これらのステンドグラスは全部で5枚あり、4人の預言者、東方三博士の礼拝、聖ステファノの殉教などが描かれています。

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南側には、ドイツ美術界の巨匠とよばれるゲルハルト・リヒターの、モザイク柄のステンドグラスが斬新なデザインで目を引きます。高い天井とステンドグラスは「大聖堂は神の国であり、天高くそびえるもので、神を意味する光を最大限に取り入れる」という考えから、必要不可欠な条件とされていたのです。

大聖堂は石で作られているため、重い天井を支えるためには強い壁が必要で、天井のアーチ型の骨組みも、大聖堂を支えるための構造となっています。

必見ポイントの数々

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1164年に神聖ローマ帝国皇帝が、ミラノから東方三博士の聖遺物(聖人の遺骸や遺骨のこと)を持ち帰りました。それを収めているのが、中央祭壇の奥にある黄金の聖棺。1,000を超える宝石や真珠、カメオなどで飾られた棺の大きさは世界最大で、現存する中世金細工の最高峰と言われています。

  • 写真:Olive

もう一つの見どころは、976年にゲロ大司教が手作りしたキリストの十字架「ゲロクロイツ」。これは、ヨーロッパ最古で最も有名な彫像であり、キリスト像の原形といわれています。他には、シュテファン・ロッホナーの祭壇画『大聖堂の絵』や、貴重な剣や杯などが納められています。

  • 写真:Olive

最後に忘れてはならないのが、こちらの彫像です。これは、人を背負い川を渡らせる仕事をしていた聖クリストフォロスが、男の子を運んでいると、その子はキリストだったという逸話から、旅の守護神とされています。旅好きとしては、お祈りしておきたいですね。

最後に

フランクフルトから特急列車のICEで1時間ほどの場所に位置するケルン。南側の塔に展望台もあり、ケルンの街やライン川の景色が広がります。お時間があれば、ぜひ足を運んでいただきたい世界遺産スポットです。

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この記事を書いたトラベルライター

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