知らないところへ行くのが旅行の醍醐味ですが、旅行中「うーん、こうしておけばよかった」と思う事はあまり喜ばしいことではないですね。リピーターならさておき、初めての訪問なら旅行形態、予算、目的、いろいろ含めつつ「女性同士の旅行でのベストエリアはどこ?」というのが気になるところでしょう。元添乗員であり、旅行情報誌の編集長も経験した筆者が、ホーチミンで考査してみました。
この記事の目次表示
ホーチミンは小さな都市
見どころ範囲規模は半径2.5km程度、歩いて回れます。
- 出典:satokosfavorite.onlineコラムニスト本人のブログより写真引用しています。
ホーチミンでは、ほとんど歩いて主な見どころを周れます。規模は半径2.5km程度、歩けないことはない、いくつかはタクシーを使う、という感じで考えればOKでしょう。
地下鉄は2016年12月現在、工事中です。バスは路線図を入手し利用を試みましたが、かなりの広範囲を網羅する路線図のため、行きたいところがピンポイントでわからず。旅行者にはハードルが高いと思います。
交通事情が日本と違うため、レンタルバイクやレンタル自転車は考えないほうがよいでしょう。
その一方、歩行と横断は大いに注意
- 出典:satokosfavorite.onlineコラムニスト本人のブログより写真を引用しています。
規模的には歩ける一方、バイクの波や車の突進といった安全面での課題が大きくクローズアップされます。
信号できちんと止まるというルールに慣れていると、フランス式の「信号を付けない方式で、右側から来る車優先で、流れが途切れない道」なんてどうやって渡ったらいいのか、と悩みますし、車もバイクも徐行はしても止まる気配はありません。
歩ける範囲で出来る限り道を渡らない、がベスト
そうすると、「いろいろ歩いて行けて出来る限り道を渡らなければいい」となります。ツーリストのステイ人気エリアは、主に3つです。位置関係やその場所の特徴からこの点を考査してみましょう。
三大人気エリアの特徴と距離感
ちょっといいホテルエリア:ドンコイ通り
- 出典:satokosfavorite.onlineコラムニスト本人のブログより写真引用しています。
コロニアルスタイルと呼ばれる、低層の重厚な歴史あるホテルや、外資大型ブランドホテルのあるエリアです。
人民委員会庁舎、聖マリア教会、中央郵便局、市民劇場といった主な見所は、ほぼこのエリアにあります。インターナショナルブランドのショッピングも出来ますし、お得な両替所やお土産の購入も選択肢豊富です。ただしローカル感はほとんどありません。
この中で見学やショッピングを楽しむにはいくつか道は渡りますが、街の中ですのでバイクや車も猛スピードを出しているわけでなく、適所に歩行者用信号もあるため、他よりも快適に動けます。もちろん、日本とは違うことを理解して、相手が信号を守ることを過信せず気を付けて渡る必要はあります。
プチホテルエリア:ベンタイン市場周辺
- 出典:satokosfavorite.onlineコラムニスト本人のブログより写真引用しています。
生活市場でもあり、観光客用のお土産も買えるベンタイン市場の周辺は、9階建てほどの細長いタウンハウスがホテルになっているものが沢山あります。古いものもあれば新しいものもあるので、ご予算やお好みでの選択肢が多くあります。
市場の周辺はガイドブックには載っていないようなローカルショッピングセンターや仕立て屋さんがあり、アジア感満載なローカル感が色濃いエリアです。
市場の中は生活市場とお土産エリアに分かれていて、ショッピングしながら地元の人の生活も見られます。春巻きやフォーなど、地元グルメをお手頃価格で楽しむことも可能です。
周辺は車やバイクが行きかっていますが、道幅が比較的狭い小道が多いので流れが途切れることもあり、タイミングを見てさっとわたる感じです。
- ベンタイン市場
- ホーチミン / 市場・朝市
- 住所:CHỢ BẾN THÀNH P.BT, Q.1, Thành phố Hồ Chí Minh地図で見る
- Web:http://www.ben-thanh-market.com/
バックパッカー向けマイクロホテルエリア:デタム通り周辺
- 出典:satokosfavorite.onlineコラムニスト本人のブログより写真を引用しています。
タイ・バンコクのカオサン通りのような、半そで半ズボンで大きなリュックをしょった欧米人があふれかえっています。
市内の見所や市場からは大通りをいくつか渡るため、3つの中では交通安全に特に気を付けたいエリアです。大通りではバイクや車は結構なスピードで走っていますし、徐行の速度も日本の徐行ほどゆっくりではありません。
バックパッカーエリアらしく、迷路の様な建物の間を通った先にひっそり看板を掲げている宿も多い場所です。
- 出典:satokosfavorite.onlineコラムニスト本人のブログより写真を引用しています。
初めて来たのに、見知らぬ場所でいきなりタクシーを降ろされ「ここから歩け」とゼスチャーで放り出されてしまう可能性もあるようなエリアです。大きな荷物を持ってまったく途切れないバイクや車の波の中、どこに自分のホテルがあるのかわからない、こんな体験のできる場所とも言えます。
皆さんの旅の仕様にもよりますので、どこが最適かというのは一概には言えませんが、見所は押さえつつショッピングも楽しめ、地元の雰囲気も味わえながら交通の安全やホテルの目の前までタクシーが到着できる、という女性同士で快適な旅行というのを基準にお勧めをしたいと思います。
元添乗員+前編集長おすすめのエリアは
ずばり通り名で書きますが、レタイントン通りLeThanhTonまたはパスター通りPasteurです。場所はちょうどドンコイ通りとベンタイン市場の中間であり、2016年7月末にオープンした高島屋の周辺でもあります。緑と赤で線を引いてある通りです。
この二つの通りは中規模ホテルもありますし、プチホテルも沢山あります。ショッピングエリアとしてガイドブックで紹介されており、ぐるりと回るだけでも楽しいエリアです。
細かい路地はほとんど見当たらず、タクシーがホテル玄関前まで行けるのも評価できます。ショッピングだけでなく、おしゃれなカフェなども点在するため「食事だけは潔癖症」という人との旅行となっても食事に困ることもないでしょう。
高島屋、と書くと「外国に行ってわざわざ日本のデパート?」と思うかもしれませんが、和食が食べたくなった時、VAT税返還手続きの説明が聞きたい時、ローカル具合につかれてちょっとハイソな雰囲気に浸りたい時など案外重宝します。
また、ヴェッティセレブ(ベトナム人のハイソ)がそれなりの服装でオーラを漂わせて歩いていたりと、お茶を飲みながら歩いている人を見るだけでも楽しい場所です。
ホテルについて
これは予算や好みにもよりますのでなんとも言えませんが、女性同士の場合、エコノミー旅行でも一泊3,000円以上程度のホテルを推奨します。
安すぎるホテルはセキュリティー面はもちろんのこと、古い建物ですと部屋に染みついた匂い、エアコンの手入れ不足による不快な音、あまり声をかけられたくないような他宿泊者と顔を合わせてしまうなどがあります。
ホテル自体は数多くありますし、筆者の暮らすタイのホテルより多少割高感はあるような気がしますが、上記おすすめエリア内で3,000円以上で、と考えておけばそれほどハズレもないと思います。
女性同士のグルメ+ショッピング旅行、最善の行動拠点を選んで
安全と安心は旅行の際の最重要項目です。ベトナムは「バイクが多い」というのはいろんなところで聞くと思いますが、それを聞いて事故の無いようにするにはどうしたらいいのか、限られた時間とお金の中で最善の行動拠点をじっくり検討してみてください。