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【北海道・帯広】まさに地上の楽園!花を愛する、おばあちゃんが造った夢の世界-紫竹ガーデン

取材・写真・文:

トラベルライター

2017年10月20日更新

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写真:トラベルライター

紫竹ガーデンは、とかち帯広空港から車で28分、帯広駅から車で35分のところにあります。十勝平野の田園地帯にある約15,000坪という広大なガーデンには、春から秋にかけて約2,500種類の花が咲き乱れ、さらに蝶やミツバチ、小鳥が飛び交う、まさに「地上の楽園」という言葉がピッタリです。

この記事の目次表示

紫竹ガーデンとは?

紫竹ガーデンへは、とかち帯広空港、帯広駅どちらからも、車で豊かな田園地帯を走って30分前後で行くことができます。

  • 写真:トラベルライターガーデンの周りの景色

北海道には、大小様々な美しい花園があります。特に、旭川大雪~富良野~十勝にかけて全長約250kmには、8つの個性的な花畑が集中しており、「北海道ガーデン街道」と名付けられ、人気の観光ルートとなっています。

その1つが、紫竹ガーデンなのです。

  • 写真:トラベルライター紫竹ガーデン入口の様子

紫竹ガーデンは、オーナーである紫竹昭葉(しちくあきよ)さんが、専業主婦から転身して農家となり、1992年に開園した花園です。

このガーデンの大きな特徴は、紫竹昭葉さんが、子供の頃に楽しく遊んだ思い出を再現したような、花いっぱいの十勝の野原をイメージして造ったということです。

また完全無農薬で除草剤も使用せず、そのかわり栄養たっぷりの土作りにこだわり、ここ数年は水やりもしていないという、手をかけすぎない園芸という理念で運営されています。

  • 写真:トラベルライター

紫竹昭葉さんとは?

  • 写真:トラベルライター

このイラストの方が、ガーデン創業者でオーナーの紫竹昭葉さんです。

優しくて仲の良かったご主人が1983年に突然逝去され、56歳だった昭葉さんは、失意の毎日でしたが、ご家族からの言葉や、残りの人生で何ができるだろうと自問し、

「北海道の地に、昔遊んだような花畑をつくること」(「紫竹おばあちゃんの夢ノート」より抜粋)

を思い立ったそうです。

  • 写真:トラベルライター野原でよく見かける草花

そして63歳から、その夢を実現するための庭造りを始め、1992(平成4)年に紫竹ガーデンを開園。現在では、年間10万人以上が訪れる人気スポットに成長しました。

また2015(平成27)年には、園芸文化の発展に寄与したということで「園芸文化賞」を受賞されています。

  • 写真:トラベルライター

紫竹ガーデンのオーナーは、テレビや書籍をとおしてご存知の方も多い、有名なおばあちゃんです。
ちなみに、おばあちゃんの

座右の銘は「只管遊華(しかんゆうげ)」。「ただひたすら花に遊ぶ」という意味で、ある高僧の方よりいただきました。(「紫竹おばあちゃんの夢ノート」より引用)

とあるように、会社名に「遊華」と付いています。

  • 写真:トラベルライター

紫竹昭葉さんの、想いの詰まったガーデンだということがよく分かります。

ガーデンを散策してみよう!

12のテーマに分かれるガーデン

遊び心と、どこかメルヘンな出入り口には、左側にチケット売り場、右側にレストランがあります。

  • 写真:トラベルライター

チケット売り場には、入場料のほか、見頃を迎えたお花の情報が書かれています。(写真左)

  • 写真:トラベルライター「入園料金」と「今見頃の花」が書かれた看板
  • 写真:トラベルライターお花の種

入場料(大人800円/税込)を払うと、なんと、紫竹ガーデンで採れたお花の種をいただけます!(写真右)

色々な種類の種が入っています。どんなお花が咲くかは、咲いてみてのお楽しみといったところでしょうか?ここにも遊び心がありますね♪

  • 写真:トラベルライター園内地図

ガーデンは、「宿根ボーダーガーデン」「バラとクレマチスの道」「睡蓮の池」「パレットの花壇」など12のテーマに分かれています。詳しいテーマの説明はこちらをご覧ください。

植物の間を歩くような空間

  • 写真:トラベルライター

各テーマの入口には、写真のような標識があります。

ただ、紫竹ガーデンは「十勝の野原をイメージ」しているためか、花の名札はありません。逆に名札がない分、本当に野原で遊んでいるような気分になれます。

筆者がガーデンを訪れたのは、8月の後半で、ダリア、ユリ、アナベルなどが最盛期でした。

  • 写真:トラベルライターユリとアナベル

ユリとアナベルの共演は迫力満点!

このユリ、カサブランカではないでしょうか?お花屋さんによっては、ガラスのケース内に飾られているような種類も、ここでは他の花と共存共栄です。

ガーデン内は、細い小道の両脇にお花が植えられているところが多く、背の高い植物の間を歩くような感覚です。

  • 写真:トラベルライター

小道の横には大きな樹木が植えてあり、この樹木でテーマを区切ってあります。

お花を1つ1つ見ていくと、おばあちゃんの夢のとおり、「あ!この花、昔見たことがある」という花に、よく遭遇します。

  • 写真:トラベルライター

とにかく広いのと、草花の背が高いので、花の迷路のような場所もあります。

たまに、どこを歩いているのか分からなくなりますが、澄んだ空気、様々な花からの芳醇な香り、鮮やかな色の花々に囲まれていると、ずっと迷っていても良いような気がしてしまうのが不思議です。

ゆったりできる休憩エリアも

  • 写真:トラベルライター

高い樹木に覆われた緑の中で、ゆったりできるエリアもあります。緑の中に置かれた、真っ白なテーブルと椅子が、太陽の光でキラキラしています。

15,000坪という広大なガーデンなので、休憩できる場所は嬉しいですね。

  • 写真:トラベルライター

筆者は、ちょうど睡蓮が見事な時期に行くことができました。歩き疲れたら、水辺で休むのも良いですね!

色ごとに集められた花たち

  • 写真:トラベルライターホワイトガーデンの様子

白い花だけを集めた「ホワイトガーデン」です。ありそうでいてあまりないと思います。同じ時期に開花する白い花を集めた、見事な一角です。

アナベルとユリが見事です。

  • 写真:トラベルライター

逆に色々な花を集め、まさにパレットを広げたような、その名も「パレット花壇」というテーマもあり、見る人を飽きさせません。

そして植えてある植物は、珍しいものばかりではなく、見慣れた花も一緒になっています。

  • 写真:トラベルライター

また、この場所を逆方向から見てみると、まったく違う印象となります。

  • 写真:トラベルライター

紫竹ガーデンの理念

このガーデンの設計には、気鋭のガーデンデザイナーである奥峰子さんが関わっているそうです。

奥峰子さんは帯広まで何度も通い、3年かけて整地や設計のアドバイスをなさったそうで、その甲斐があり、どの角度から見ても色々な発見と楽しさがあります。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

ガーデン内に咲くお花は、約2,500種類。この時期、最盛期のユリだけでも色々な種類が咲き乱れています。どの花も、太陽の光を浴びて、元気に咲き誇っています。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

紫竹ガーデンは、

「空気を程よく含み、水を蓄える力が強く、栄養たっぷりの土があれば、花は自力ですくすく育つはず」

という理念で、雑草抜きもほどほどにし、

「花が自分の力で育ちやすい環境を整えてあげること。そして、花を見守ること。」

という方針で運営されています。そのためか、どのお花も色が濃く、大きいので、来園者が驚くそうです。

  • 写真:トラベルライター

確かに、色が濃いと思います。

  • 写真:トラベルライター

最盛期を迎えているダリアも、色鮮やかで大きいです。

ゴージャスなお花も多いのですが、あくまでイメージは野原!可憐で、昔見たことがある!というお花もたくさんあります。

  • 写真:トラベルライター

こういうお花を見ると、思わず童心に戻ってしまいますね。ご年配の来園者達は、皆一様に目を輝かせ、まさに子供に戻ったように楽しんでいるように見えました。

ガーデンで見られるのは花だけではありません

様々な生き物たち

そして喜んでいるのは、来園者だけではありません。ここは、蝶やミツバチが非常に多いのです!

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

農薬や除草剤を使用していない花が咲き乱れているからなのか、蝶の種類が多く、この日は約5種類見かけました。そして、なぜか蝶も大きいのです(笑)

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

ミツバチもたくさん飛び交っていて、蜜の採取に一生懸命です。心なしか、ミツバチも大きいような気がします。

オーガニックにこだわった果物

紫竹ガーデンでは、まだオーガニックという言葉が一般的でない頃から無農薬・化学肥料不使用に取り組み、北海道産のものを使用して作った有機肥料で健康な土づくりをしているそうです。

その健康なガーデンには花や樹木以外に、果物、野菜、ハーブが植えられています。筆者が見つけたのは、ブルーベリー(写真左)と、おそらく桃(写真右)です。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

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