神戸市垂水区にある五色塚古墳は、昔の面影をたどりつつ絶景が楽しめるスポットです。墳丘の上からは明石海峡大橋や淡路島のほか、天気が良ければ紀淡海峡まで望むことができます。ここでしか見られない風景を存分にお楽しみください。
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住宅街の中にそびえる巨大な古墳
五色塚古墳の最寄り駅は山陽電車の霞ヶ丘駅。JRで大阪方面から行く場合は、垂水駅で乗り換えるのが便利です。
霞ヶ丘駅の改札を出ると、すぐそばに案内図があります。その図に従って、駅の裏側の細い道を進んでいきましょう。あちこちに案内が設置されているので、道に迷うことはないはずです。
右手に線路、左手に住宅街を見ながら500mほど進むと、視界に巨大な古墳が入ってきます。兵庫県最大の古墳で国の史跡に指定されている五色塚古墳です。
発掘調査の成果に基づいて復元された偉容
五色塚古墳は全長194mの前方後円墳です。4世紀後半に築かれたと推定されており、同時期で比較すると奈良県北部の古墳群に匹敵する規模を誇ります。
奈良や大阪の有名な古墳と同様に、この古墳もかつては木々が生い茂っていました。しかし、戦時中から戦後の混乱期に木はほとんど伐採され、一時は畑として利用されていました。発掘調査が行われ整備が進められたのは昭和40年以降のことです。
今の姿は、発掘調査の結果を踏まえ10年の歳月をかけて復元整備されたものです。葺石(ふきいし)や埴輪(はにわ)が整然と並べられた墳丘から、遠い昔をしのぶことができます。
明石海峡大橋、淡路島、大阪湾を一望!
まずは管理事務所で受付を済ませ、パンフレットを受け取ります。お金は一切必要ありません。そして、墳丘の側面に設けられた長い階段を上っていきます。
四角い前方部の高さは13m。そこからさらに高さ18.8mの後円部まで階段で上ります。実際に歩いてその大きさを知ることで、古代の支配者の威光や、建造に携わった人々の労苦を感じられるのではないでしょうか。
埴輪に囲まれた円形の後円部からは360度のパノラマが楽しめます。中でも、西から南に広がる明石海峡大橋と淡路島、大阪湾の眺望は圧巻の一言。好天に恵まれれば淡路島と和歌山をつなぐ紀淡海峡まで見渡すことができます。
階段を下り前方部の先端まで進むと、明石海峡大橋や淡路島がより近く感じられます。遮るものがないため、全長3,911mを誇る世界一の吊り橋のほぼ全体を一望でき迫力満点。高さは後円部に劣るものの、海側の見晴らしはこちらが優り、海峡を行き交う船や奥に霞む友ヶ島など、飽きることなく眺望を楽しめます。
隣接する小壷古墳も風情あり!
五色塚古墳のすぐ西には小壷古墳という直径70mの円墳があります。五色塚古墳とほぼ同時期に建造されたといわれており、こちらも国の史跡に指定されています。墳丘に上ることはできませんが、周囲を歩いて一周できるので、芝生に覆われた美しい古墳をのんびりと観賞するのがおすすめです。
- 五色塚古墳
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- 住所:兵庫県神戸市垂水区五色山4丁目1地図で見る
- Web:https://www.feel-kobe.jp/facilities/0000000092/