日本で大人気の鉄道博物館・通称「てっぱく」。世界最古の歴史を持つイギリスにも、もちろんあります!その名も、「ロンドン交通博物館(London Transport Museum)」。こちらでは、鉄道だけではなく、バスやタクシー、船など「交通」の歴史を丸ごと!学ぶことができるんです。
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タイムマシンに乗って出発!
- 出典:www.flickr.comエントランス(photo "London Transport Museum" by Marcus Meissner)
中へ入るとすぐ、広々としたショップや本屋、カフェがありますが、ここはぐっと我慢してまず左手の博物館エリアへ足を進めましょう。
チケットのチェックが終わると早速目に入って来るのが、世界の主要都市の電車の路線図をモチーフにしたトンネル。東京の路線図もばっちりあります!
トンネルを抜けると、エレベーターに乗るように、との指示が。どうやら上の階へあがるようです。
いざエレベーターへ乗り込み、扉が閉まると、なにやらガヤガヤとしたざわめきや、工事中の機械の音が聞こえてきます。さらに、乗り込んだ際には「2017」となっていた階数表示の数字が、どんどん減っていきます。
階数が「1800」になり扉が開くと、そこは1800年のロンドンの街。そう、エレベーターはタイムマシンだったんです!
船から鉄道中心の世界へ
当時の主要な交通手段は、船。テムズ川をいかにして攻略するかが交通の要でした。
また、地上は「オムニバス」と呼ばれるあいのりの馬車が主流でした。こんな大きな二階建ての乗り物を馬が引いていただなんて驚きですよね。
馬車にとって一番重要なのは、やはり馬。馬のコンディションを管理するために、かなりの人員を確保し、質のよい餌や住環境をきっちり整備する等、馬車本体よりも「馬」にお金をかけていたそうです。
そんな1800年代のロンドンでしたが、19世紀中頃からだんだんと交通手段が鉄道へとシフトしていきます。
展示されている地図を追うことで、テムズ川へ橋がかかっていったり、駅ができていったり、新しい鉄道ルートが開発されていったり…と、時代の変遷をたどっていくことができますよ。
一昔前の鉄道の様子
歴代のポスターや、列車のレプリカから、当時の様子をうかがうこともできます。
とある列車の個室を覗いてみると、こんな感じ。
おや、よく見てみると…
なんとここは「LADIES ONLY(女性専用)」。この時代から、女性専用車ってあったんですね!
地下鉄の誕生
さて、鉄道網が発達してきた1863年。世界初の地下鉄が誕生します。
蒸気機関車を地下に通すという画期的なアイディアでしたが、ご想像の通り、「快適」という言葉とは無縁。煙やすすで、トンネル内の環境は最悪だったそうです。
この問題を解決すべく生まれるのが、今の「電車」。車内もだんだんと現在の形に近づいてきましたよね。