近年、おしゃれタウンとしても注目を浴びているマカオ。実はカレー料理が多いことをご存知でしょうか。王道のカレーだけではなく、おでん、麺までもカレー味。辛いものが苦手な人も食べやすいローカルのカレー料理をご紹介しましょう。
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なぜマカオでカレー料理?
広東料理やポルトガル料理など、アジアとヨーロッパの融合ならではの料理が楽しめるマカオですが、15世紀から16世紀の大航海時代に海を渡ったヨーロッパの冒険家たちによって広まったスパイスは、マカオ料理にも頻繁に使用されています。
例えば、名物のアフリカンチキンやカニカレーは、トマト煮込みのような見た目ですが、インドやマレー半島から伝わったスパイスが入っていて、冒険家たちの思いが詰まったような料理となっています。
インドカレーのようなスパイスを複雑に合わせた料理というよりは、カレーパウダーを調味料のひとつとして使ったカレー料理というのがマカオのカレー料理の特徴です。ぜひ、店名やメニューに「咖喱」という文字を探してみましょう。
まず、紹介するのは王道のカレーです。この店に行けばマカオならではの味のカレーを食べることができますよ。
マカオに来ないと食べられない「咖喱飯」
マカオ半島にあるカレーレストラン「アリ・カレーハウス(亞利咖喱屋)」は、カレーだけでも20種類以上あり、その他にもマカオ料理やポルトガル料理など、すべての料理を合わせればその数200以上! メニュー表を見ているだけで、何を頼もうか迷ってしまうほどです。
例えば肉類のカレーならば、牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉といったスタンダードなカレーだけではなく、スペアリブや牛テールまでも。魚介類ならば、イカカレーやハマグリカレーもあって充実しています。
また、インド系やマレー系などもあり、まるで大航海時代に冒険家たちが立ち寄った国々をリスペクトしているかのようなラインナップです。
カレーソースもライスも目にも鮮やかな黄色でインパクト大のカレー。これはスパイスのターメリックで色付けされていて、ココナッツミルクがベースとなったまろやかな味わいです。
ライスは米の一粒一粒にオイルコーティングがされていて、ほんのり甘みがあります。まるで炒飯のような中華圏ならではの味。インドでもなく、日本でもなく、ここに来ないと食べられないカレーです。
- Ali Curry House
- マカオ / 洋食・西洋料理
- 住所:Macau Avenida da Republica no 4-K地図で見る
- 電話:2855-5865
B級グルメの代表格マカオ版おでん「咖喱魚蛋」
観光客が賑わうマカオ半島。世界遺産であるセナド広場から横道の大堂巷に入れば、そこはカレーおでんのテイクアウト専門店が集中するエリアとなっています。どの店も買い求める客で人だかりができるほどです。
日本のおでんと違うのは、汁がカレースープになっていること。具材は魚の練り物の種類が多く、カラフルに色付けされたものもあります。他にはホルモンや野菜もあって、日本とは異なったおでんに目が釘付けになります。
カレースープは、しっかりとカレーの辛味が口の中に飛び込んできます。味のイメージ的には、お蕎麦屋さんのカレー汁に近いような感じで、出汁のうま味とマッチしています。購入時に店員さんが辛さの有無を聞いてくれるので、辛味が苦手な人も安心です。
40種類以上も並ぶ具材の中から選んで、さっと茹でたらカレースープをかけて完成。価格は具材によって異なりますが、1串10パカタ(約140円)~。量を調整することができるので、小腹がすいた時にも良いでしょう。
特にセナド広場側から入ったすぐにある「恆友」や「錦華牛雜」は人気店。間口が広いので、商品も見やすく、種類が豊富に揃っています。
ローカル食堂の麺類メニューに注目「咖喱牛腩麺」
食堂やレストランでずらりと並ぶ広東語のメニューをみてテンションが上がる人も多いはず。牛肉麺やワンタン麺といった人気メニューと並んでカレー麺もあります。
メニューに「咖喱牛腩麺」と書いてあれば、牛バラ肉のカレー麺という意味。カレー麺を提供している店ならば、大体この組み合わせです。さらりとしたカレースープとストレート細麺の相性がとても良く、後味もすっきりしています。辛味はお店によって様々なので、好みの味を見つけてみてください。
カレー麺の穴場としておすすめなのが、熟食中心と呼ばれる屋台食堂やフードコートのような場所。地元の人でにぎわう市場「營地街市」の3階「熟食中心」にはたくさんの飲食店が集合していて、安価で食べることができます。市場散策をしながら立ち寄ってみてはいかがでしょう。
おやつに食べたい「咖喱角」
街歩きをしていて、ふとパン屋さんをみかけると、思わず立ち寄りたくなる人も多いでしょう。マカオのカレーパンは、インド系のサモサもあれば、パイ生地に包まれたものなど、多種多様です。
カレー餡は八角やクローブなど、深みのある香りがふんわりと漂う中国系ご当地パンならではという感じです。生地にはエバミルクや牛乳が練り込まれたりしているので、ちょっと甘めな味つけで思わずほっこりしてしまいます。
マカオ半島のセナド広場から5分ほどにある「金馬輪珈琲餅店」は軽食を兼ねた茶餐廳(ちゃさんちょう)の店頭でパンを販売しています。朝7時からオープンしているので、朝食用に購入しても良いかもしれません。
おわりに
今回は、マカオ半島にあるお店をご紹介しました。街歩きをしながら立ち寄ったり、ホテルに帰って食べたり、好みのカレー料理をみつけて楽しんでくださいね。