セルビア共和国-あまり聞きなれない方もいらっしゃるかと思いますが、知る人ぞ知る、古き良きヨーロッパの雰囲気が残る魅力たっぷりの国です。セルビア・モンテネグロ共和国からの分断・独立、激しい内戦を経て、現在は治安も安定しており、親日家も多いため安心して旅できます。今回は、セルビアの伝統と「今」が混ざり合った、首都ベオグラードの歴史ある旧市街で街歩きをする際に、ぜひ立ち寄りたいカフェとレストランをご紹介します。
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セルビア共和国ってどんな国!?
セルビア共和国は、東ヨーロッパに属し、近隣のバルカン諸国の影響を受けながら独自の文化を花開かせてきました。治安もよく親日家も多い国で、街を歩いていると地元の人たちは気軽に話しかけてきてくれます。
首都ベオグラードを中心に、古き良きヨーロッパの街並みが残っています。ベオグラードではドナウ川沿いに街が発展し、要塞やセルビア正教会の美しい壁画、ゆったりとした公園に加え、NATO軍による空爆を受けた建物など、時が止まった光景も見ることができます。
首都から地方都市に出かけてもいいでしょう。そこには素朴な生活風景が広がっています。各地に点在する修道院やワイン農園、はちみつをつくる養蜂場、そして国立公園など自然資源を活用したエコな旅が楽しめます。
今回は、セルビアの首都ベオグラードで、伝統を守りながら新しい息吹をとりいれるカフェやレストランをご紹介します。
1.南米の選りすぐりコーヒーを楽しめるコーヒー専門店「Koffein」
南米にあるコーヒーの生産地から買いつけてきた、自慢のコーヒー豆で淹れたコーヒーを楽しめるのが、カフェKoffein(コフェイン)です。
1階はコーヒー・バーになっており、カウンターでオーダーして淹れたてを飲むことができます。中二階には数組が座れるようになっており、木の壁や床から天井まである窓から街並みを見たり、1階のカウンター席を見下ろしたりと、まるで隠れ家にいるかのようなわくわく感があります。
コーヒーはブラックでコーヒーそのものの甘さ、渋さを楽しんでもよし、たっぷりのミルクが入ったカフェ・ラテもよし。そのときにあるコーヒー豆の特徴を店主に聞きながら、自分好みのコーヒーを淹れてもらいましょう。
2.セレクトした本×ブレンド茶=ブックカフェ「Apropo」
ベオグラードの旧市街の中心部に、本屋兼カフェ「Apropo」があります。「Apropo」にはアートや趣味、料理等、女性オーナーならではの感性でセレクトされた本が並び、地元の人たちもよく通います。
この本屋さんが個性的なのは、カフェスペースを備えていることです。オーソドックスな紅茶を始め、日本茶ブレンドや中国茶とフルーツでブレンドしたお茶など、珍しい香りや味のお茶が並びます。1階部分と中二階でいただくことができ、本を買って読みながらお茶をするゆったりとした時間は格別です。
お店のウェブサイトでは店内の様子をぐるりと探検することができます。
- Apropo
- セルビア / カフェ・喫茶店 / 本屋
- 住所:Cara Lazara 10, Beograd, Beograd地図で見る
- 電話:11-2625839
- Web:http://www.apropo.co.rs/index.php
3.無添加の材料から作った病みつきになるアイスクリーム店「Moritz Eis」
自然素材のオーガニックフルーツをたっぷりとつかった、おしゃれなアイスクリームの名店が、市の中心部にあります。それがMoritz Eis(モーリッツ・アイス)です。セルビア人とオーストリア人が共同経営している、今地元で大流行のアイス・スタンド&カフェです!
毎日入って来る素材によって提供されるアイスクリームの種類が異なりますが、常時10を超える種類のアイスが準備されています。とろっとしたアイスに、素材を感じるやさしい味でありながら、濃厚で全ての味を制覇したくなりそう。
まるで生のいちごが見えてきそうなほど濃厚ないちごアイスや、香ばしいピスタチオが薫るピスタチオのアイスもおいしいです。他にもピーナッツやバナナ、生姜などのアイスクリームがあります。
ベオグラード中心部のショップは2階がカフェとなっており、1階で買ったアイスクリームをカフェスペースで食べられます。
地元っ子の間でも大人気のMoritz Eisは、年々お店が拡がっており、ベオグラードの旧市街の他、新市街、ベオグラード国際空港にもあります。また、セルビア以外にもルーマニアやハンガリー、モンテネグロといった近隣諸国の他、コンセプトを共有する姉妹店が南米チリにもあります。
- Moritz Eis ベオグラード店
- セルビア / スイーツ
- 住所:Vuka Karadžića 9, 11000 Belgrade地図で見る
- 電話:6055-44455
- Web:http://www.moritzeis.com/en/home/
4.セルビアの伝統料理ならレストラン「Dva Jelena」
旧市街の中心を貫く石畳の道・スカダルリヤ通りの両側には、様々なカフェや伝統料理を提供するお店がずらりと並んでいます。
中でもセルビアの歴史を感じながら伝統料理を楽しめるレストラン’’Dva Jelena(ドヴァ・イェレナ:2匹の鹿の意)’’がオススメです。Dva Jelenaは1832年に創業し、趣ある店内と家庭の味を伝える料理で世代を超えて多くの人たちを魅了してきました。
食事ができる部屋は多く、結婚式の披露宴などを催せるほどの大きさのパーティールームやプライベートダイニングルーム、バーなど用途に合った利用ができます。
入口を入ってすぐのところにある大きなメイン・ダイニングルームは、飴色になった木の壁に絵画が飾られ、派手ではないけど、古き良きヨーロッパの面影を感じることができる、よい雰囲気です。
料理は前菜からデザートまで豊富な品揃えです。Dva Jelenaでのおすすめは、塩焼きにしたマスの魚。塩気がちょうどよく、日本人の味覚にも合う味付けです。付け合わせのパンも素朴で、お料理にとてもよく合います。
伝統がありながらも、気取らず気軽に楽しめるレストラン。旧市街の散歩でお腹がすいたときに、ぜひお立ち寄りください。
- Dva Jelena
- セルビア / 洋食・西洋料理
- 住所:Skadarska 32, 11 000 Beograd地図で見る
- 電話:11-723-4885
- Web:http://www.dvajelena.rs/en/
5.レストランの名前はなんと「?」!
ベオグラード市内の大人気観光スポット「セルビア大聖堂」の近くにある坂の下に、1823年創業の老舗「?」(KAFANA Question Mark)という、ユニークな名前のレストランがあります。
「?」は創業当初からの名前ではなく、「羊飼い」や「トムの旅篭」、それから近くにあるセルビア大聖堂からとってきてレストラン「大聖堂」と名付けられた時期もありました。ただ、大聖堂から名前についてクレームが来て、結局「?」になったそうです。
壁や床、それに食事をするテーブルや椅子も全て年季の入った木製で、古き良きセルビアを感じることができる店構えとなっています。
ここで味わえる伝統料理は家庭の味に近く、サルマというロールキャベツのようなあっさりとした家庭料理や、ロシティリ(ソーセージ)、プリェスカヴィツァ(ハンバーグ)、それにチェヴァプと呼ばれるハンバーグをソーセージのような形にして焼いたものなどがおいしいです。
付け合わせの、ほくほくのじゃがいもとも相性抜群です。
- KAFANA Question Mark
- セルビア / 洋食・西洋料理
- 住所:Kralja Petra 6, Beograd 11000地図で見る