SL「やまぐち」号は、JR西日本が運行している、蒸気機関車けん引による臨時快速列車です。新山口を出発し、島根県津和野町までの62.9kmを、約2時間かけて走ります。レトロな客室、甲高い汽笛の音、煙突から勢いよく出てくる黒煙が、まるで一昔前にタイムスリップしてしまったような気分にさせ、鉄道ファンでなくても心惹かれてしまいます。山陰の小京都〝津和野町″に到着したら、歴史が色濃く残る町並みを堪能しましょう。どこか懐かしさを感じ、日常の慌ただしさを忘れさせてくれる、そんな穏やかな旅をご紹介します。
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SL「やまぐち」号に乗るなら知っておきたい4つのこと
その① 近代蒸気機関車の傑作機のひとつ
SL「やまぐち」号は、正式名称を国鉄C57形蒸気機関車といいます。もともとは、C55形蒸気機関車の63号機として製造されたそうですが、改良箇所が多く、新式型とすることが決定しました。このC57形の記念すべき第1号が、SL「やまぐち」号なのです。
その② 愛称「貴婦人」
SL「やまぐち」号は、“貴婦人”という愛称で親しまれています。C55形など他の機関車よりも細いボイラーを使用しているため、脚のスラッとした、スタイルのよい美女に例えて付けられたそう。ちなみに、鉄道ファンの間では、C57より“シゴナナ”とも呼ばれているようです。
その③ レトロ客室
SL「やまぐち」号は、先頭の蒸気機関車が5両の客車を引っ張っています。客車の内装が号車ごとに違い、それぞれが一昔前の時代風に作られていることが特徴です。
1号車は「展望車風客室」、2号車は「欧風客室」、3号車は「昭和風客室」、4号車は「明治風客室」、5号車は「大正風客室」を表現した内装になっています。号車が変わるたびにがらりと雰囲気が変わるため、自身が乗る号車だけでなく、全ての号車を見学してみてください。
その④ 限定!SL沿線グッズ
SL「やまぐち」号の車内では、車内販売があり、SLの形をした箱のお弁当や、限定グッズなどが販売されています。旅の記念にぜひ!
- SLやまぐち号
- 山口 / 乗り物 / 子供が喜ぶ
- 住所:山口市小郡下郷新山口駅地図で見る
- Web:http://www.c571.jp/
山陰の小京都“津和野町”に到着!!!
歴史と城下町の街並み
津和野町は、島根県と山口県の県境にある町で、鎌倉時代から約700年続く歴史ある町のひとつです。古くからのお店が立ち並ぶ本町通りや、道の両脇の水路を鯉が泳いでいる殿町通りをメインとし、古き良き時代を感じられます。
駅から徒歩約10分、津和野町のメインのひとつである殿町の道の両脇には水路があり、色とりどりの鯉がたくさん泳いでいます。5月下旬~6月中旬には、約3,000本の花菖蒲が咲き、夜にはライトアップもされます。
通りには白壁が並び、多くの史跡が集中し、城下町の面影が強く残っています。タイミングが合えば、走っているSL「やまぐち」号を見ることができます。
充実したお土産屋さん
本町通りに立ち並ぶ、懐かしい雰囲気のお店には、外国人が喜びそうな、綺麗な和紙で作られた小物や、津和野町に古くから伝わる「源氏巻」などのお菓子が並んでおり、お土産にぴったりです。
また津和野名物“焼きアイス”が、「沙羅の木 別館・茶屋」の外にあるカウンターで購入できます。“焼きアイス″片手に観光を楽しむのも良いかもしれません。
- 沙羅の木 別館・茶屋
- 島根 / カフェ・喫茶店 / スイーツ / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:島根県鹿足郡津和野町後田ロ70地図で見る
- 電話:0856-72-1661
- Web:http://www.saranoki.co.jp/index.html
SL「やまぐち」号に乗って津和野町に行こう!
ぜひレトロな雰囲気満載のSL「やまぐち」号に乗って、津和野町に残る歴史と文化を堪能しに行きましょう♪