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【奈良】紅葉が美しい長岳寺と周辺を散策!ランチのお店も紹介

取材・写真・文:

奈良在住
訪問エリア:25都道府県

2021年11月1日更新

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写真:ゆきたか

奈良県天理市にある長岳寺は、広い境内で四季折々の花が楽しめる寺院です。特に11月中旬頃からは、美しい紅葉が楽しめ、多くの人が訪れます。周辺にはランチが味わえるお店、古墳も点在しており、ハイキングにも適しています。

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長岳寺とは

  • 写真:ゆきたか

長岳寺(ちょうがくじ)は、奈良県天理市にある、高野山真言宗の寺院です。天長元年(824年)に、淳和天皇の勅命により、弘法大師空海が開いたと伝わる、歴史のあるお寺になります。ご本尊として、阿弥陀三尊像が祀られています。

かつては大きなお寺であった長岳寺は、戦火や廃仏毀釈により衰退しましたが、平安時代の鐘楼門、江戸時代の延命殿といった建築物が残っています。また、広い境内には庭園もあり、春のサクラ、ツツジ、初夏のアジサイ、夏のスイフヨウ、秋のモミジ・カエデなど、四季折々の花や紅葉が楽しめる寺として知られています。

長岳寺の紅葉を鑑賞しよう

  • 写真:ゆきたか

長岳寺では、例年11月中旬から12月上旬頃にかけて、境内で紅葉が楽しめます。特に本堂前の庭園で、真っ赤に色付くモミジは大変美しく、全国紅葉100選にも選ばれています。

  • 写真:ゆきたか

こちらが庭園の紅葉です。イロハモミジ、ノムラモミジ、カエデといった木々が多数植えられており、朝晩の寒暖差の大きい奈良盆地の気候が、それらを真っ赤に染めていきます。

  • 写真:ゆきたか

庭園の池には、周囲の紅葉や本堂がきれいに写ります。筆者が訪れた際には、この様子を写真に撮っている人も見られました。

  • 写真:ゆきたか本堂から見た浄土庭園の紅葉。

本堂からは、庭園の紅葉が一望できるので、絶好の撮影スポットとなっています。しかし、出入りされる参拝者は多いです。混雑時を避けたり、人が立ち去ってから撮影するなど、工夫してみてください。

  • 写真:ゆきたか

これらの写真は、11月中旬に撮影したもので、まだ真っ赤というわけではありません。ここからさらに深い色合いになるので、こまめに紅葉情報をチェックして、最盛期に訪れるのがおすすめです。

なお、駐車場はさほど広くないため、シーズンの週末などには満車となり、入場に待ち時間が発生することがあります。平日に訪れたり、公共交通機関を利用することも検討してください。

古い建築物や迫力の地獄図も!境内の文化財を見てみよう

鐘楼門

  • 写真:ゆきたか長岳寺の鐘楼門

長岳寺の駐車場より、参道を歩いてくると、このような楼門が見られます。この門の上層には、鐘を吊った遺構があるため、鐘楼門(しょうろうもん)と呼ばれています。建築は平安時代とされ、重要文化財にも指定されています。

本堂

  • 写真:ゆきたか

鐘楼門をくぐって少し進むと、左手に本堂が見えてきます。天明3年(1783年)に再建されたもので、お寺の規模に比べると小じんまりとしているようにも感じますが、大きな瓦屋根が特徴となっています。こちらには、ご本尊の阿弥陀如来三尊や増長天などの仏像が安置されています。

大地獄図

大地獄図は、長岳寺に伝わる地獄図です。安土桃山時代から江戸時代初期の絵師「狩野山楽」によって描かれたもので、大きさは、縦3.5メートル、横11メートルあります。全部で9つの掛け軸となっていますが、それらを合わせて1枚の絵となっています。

地獄図とは、簡単に言いますと、仏教における人の死後の世界について描かれたものです。現世とあの世を隔てる境目にある「三途の川」を渡った人々は、閻魔大王によって善悪を裁かれ、極楽に行くか地獄に堕ちるか決まるという話を、聞いたことがある人は多いでしょう。こちらには、その様子が細かく描かれているのです。

この地獄図は、毎年10月23日から11月30日まで本堂に掛けられ、一般に公開されます。週末などには、お寺の住職が解説してくれることもあるので、是非鑑賞してみてください。

旧地蔵院

  • 写真:ゆきたか旧地蔵院は、長岳寺に多数あった塔頭の一つ。鐘楼門の手前右にあるので、忘れずに立ち寄りたい。

旧地蔵院は、長岳寺に多数あった塔頭(たっちゅう)のうち、唯一残った建築物です。江戸時代の建築で、現在は寺院の庫裏(くり)として使われています。庫裏とは、寺院の中にある、調理や事務、住居などに使用される建物のことです。

  • 写真:ゆきたか旧地蔵院にある庭園。規模は小さいが、よく手入れされており美しい。

建物の南側には、庭園がありますが、こちらも同時代に造られたものとされています。小さなものですが、よく手入れされており、風情があります。お寺の拝観料を支払った方は、旧地蔵院の建物、庭園を見学できるので、忘れずに立ち寄ってください。

弥勒大石棺仏

  • 写真:ゆきたか

長岳寺の境内の山中には、鎌倉時代から江戸時代の石仏が、多数残っています。こちらは、そのなかでも比較的大きな弥勒大石棺仏です。弥勒菩薩は、兜率天(とそつてん)という浄土で、現在も修行を続けておられ、未来には、仏となってこの世に下り、私たちの魂を救ってくださると言われています。急な階段を登った場所にあるので、あまり観光客の姿は見られませんが、静かに手を合わせてみるもの良いでしょう。

長岳寺
奈良 / 寺 / 紅葉
住所:奈良県天理市 柳本町508地図で見る
電話:0743-66-1051
Web:http://www.chogakuji.or.jp/

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この記事を書いたトラベルライター

奈良在住 日本酒好きなブロガー&ライター
半日でも時間があれば、どこかへ出かけたい性格です。行ったことのない街やカフェ、公園などに出かけ、お気に入りの場所を増やしていくことを楽しんでいます。日本酒が好きで、旅先では必ず地酒を買い求めます。公共交通機関を使って旅行やお出かけをすることも多いので、列車などでの旅を楽しみたいという方の参考になるような記事も書いていきたいと思っています。
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