【奈良】かつて城下町として栄えた高取町「土佐街道」を歩こう

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• 高取町「土佐街道」とは
• 土佐街道の古い建造物を見てみよう
•    石川医院
•    武家屋敷跡
•    植村家長屋門
• カフェやお店に立ち寄ろう
•    ひとやすみ
•    金剛力酒造(こんごうりきしゅぞう)
•    夢創館
•    街の駅　城跡(きせき)
• 土佐街道で開催されるイベントに参加しよう
•    町家の雛めぐり
•    たかとり城まつり
• おわりに

高取町「土佐街道」とは

• 写真：ゆきたか

奈良県高取町にある「土佐街道」は、かつて存在した山城「高取城」の城下町として栄えた地域です。元弘2年(1332年)、高取の豪族、越智八郎は、標高583.9メートルの高取山に高取城を築きます。

その後、この地に入った本多氏により、高取城の整備、拡張が行われました。この頃ふもとには、家臣の屋敷が移され、城下町が開かれました。

本多氏のあとには、植村氏が旧高取藩の初代藩主となり、江戸時代には植村氏2万5千石の城下町として、栄えました。街道には、現在でも、当時の屋敷跡や町家が残っており、旧城下町の名残が感じられます。

土佐街道の古い建造物を見てみよう

土佐街道には、城下町の名残が感じられる建造物があります。それらは、現在でも医院や住居として、使用されているんです。歴史を感じさせる建造物が作り出す、落ち着いた景観を楽しみながら、散策してみてください。

石川医院

• 写真：ゆきたか

石川医院は、土佐街道沿いにある医院です。こちらの建物は、とても立派な門構えが特徴ですが、この門は、高取藩の下屋敷にあった表門を移築したものだそうです。現在もこの建物で医院を営んでおられます。

武家屋敷跡

• 写真：ゆきたか

こちらは、築300年にもなる、武家屋敷跡です。長屋門は当時のまま残っており、横向きの格子が入った「与力窓(よりきまど)」が二つ並んでいるのが特徴的です。

• 写真：ゆきたか

街道から少し覗いてみると、格子のある小さな窓が付いた塀が、玄関脇に見えます。これは監視窓で、表を警戒するためのものだそうです。

植村家長屋門

• 写真：ゆきたか

こちらは、旧高取藩の筆頭家老屋敷です。長屋門は、文永9年(1826年)に建てられたもので、奈良県の重要文化財に指定されています。

平らな瓦と漆喰で仕上げた「なまこ壁」が、城下町らしさを醸し出しています。現在は、旧藩主植村氏の住居として使われています。

カフェやお店に立ち寄ろう

土佐街道には、カフェや農産物直売所、観光施設もあります。散策途中にちょっと休憩したり、買い物を楽しむこともできますよ。

ひとやすみ

• 写真：ゆきたか

「ひとやすみ」は、町家ギャラリー輝に併設されている、食事処です。カウンター席のみの、こじんまりとした店内では、ケーキセット(500円)、各種うどんとおにぎりセット(500円)などをいただけます。散策の前後に、気軽に立ち寄れるお店です。

金剛力酒造(こんごうりきしゅぞう)

• 写真：ゆきたか

地酒の製造、販売を行っている「金剛力酒造」は、高取町唯一の酒蔵です。創業は1824年と言われており、代表銘柄の日本酒「金剛力」は地元の方や観光客にも愛されています。お店では各種日本酒のほか、冬場は酒粕も販売されているので、お土産に買ってみてはいかがでしょうか？

夢創館

• 写真：ゆきたか

夢創館は、大正時代に呉服屋を営んでいた、旧山崎邸を改修し、平成14年にオープンしました。資料の展示や特産品の販売もあり、観光で土佐街道を訪れた人が、気軽に立ち寄れるようになっています。

• 写真：ゆきたか

高取町は、薬のまちとしても知られているのですが、その歴史は古く、飛鳥時代の推古天皇の頃より、この地で薬用になる鳥獣や植物を採る「薬狩り」が行われていたと言われます。明治時代頃からは、薬種業が急速に発展し、大正時代には、製薬業や配置販売業が大変栄えました。

夢創館の敷地にある「くすり資料館」では、薬の歴史についての資料、製薬のさいに使われていた道具、昔の薬のパッケージや看板を展示し、くすりのまち「高取」が感じられる施設となっています。

街の駅　城跡(きせき)

• 写真：ゆきたか

街の駅　城跡は、元JAの建物を改装して作った、観光施設です。町家カフェや農産物直売所のほか、隣の明日香村にあるキトラ古墳、高松塚古墳の復元模型もあります。土佐街道でイベントが開催される際には、メイン会場にもなる施設です。

• 写真：ゆきたか

農産物直売所の「高取町わくわく市場」は、毎週土曜日と日曜日にオープンしています。地元の新鮮野菜が購入できるので、売り切れる前に行ってみましょう。買った商品を預かってくれるので、散策途中でも大丈夫ですよ。