アンナプルナ連峰の麓に広がる町・ポカラ。どこにいても雄大な山々を一望できる町には、山並みを楽しめる絶好の展望台や、日本人が建てた高台の寺院、ヒマラヤの歴史や文化などの資料を集めた博物館があります。今回は、これらのアンナプルナ連峰にまつわるスポットをご紹介します!
この記事の目次表示
アンナプルナ連峰の麓の町 !ポカラ
アンナプルナ(Annapurna)の麓に広がるのが、湖の町・ポカラです。町のシンボルでもあるフェワ湖は、アンナプルナ連峰からの恵みによって生み出された賜物です。ポカラはネパール指折りの観光名所となっており、湖や滝、洞窟などの雄大な自然を実感できるほか、レイクサイドでのんびり過ごせるリゾート地としても人気です。
今回は、そんなアンナプルナ連峰の麓に広がる町・ポカラを拠点に訪れることができ、アンナプルナを感じることができるスポットを紹介します。
アンナプルナの絶景を堪能できる!サランコットの丘
ポカラを訪れたら、ぜひ行ってほしいのがレイクサイドにあるサランコット(Sarangkot)の丘。ここからは、雄大なアンナプルナの山並みを望むことができます。
特にオススメは朝。夜明け前に目が覚めたら、ハイキング気分でこの丘に登ってみてください。…丘といっても、標高は1,592m…町から500m以上登ることになるので、時間には余裕を持っていくと良いです。朝のさわやかな空気の中、夜明けとともに山肌が赤く染まっていく様子はまさに圧巻!息をのむ美しさです。
ただし訪れる際には、侮るなかれ。かなりの観光客に知られているようで、繁忙期には早朝でも混み合って身動きが取れない状態です。ものすごく朝早くいって場所取りをするか、早起きをあきらめて混雑する中を進むか…二つに一つです。
気軽なハイキング!日本人が建てた仏塔・日本山妙法寺
サランコット丘の反対側、湖の南のダムサイドにあるおすすめのハイキングスポットが…日本山妙法寺です。麓から30分から45分くらい歩いて登ります。
標高1,000m!青空と白い塔のコントラストが美しい
標高1,113mの丘の上に立つこの仏塔。英語名はWorld Peace Pagoda…世界平和の塔とも言われ、日本人が建てたお寺です。
青空を背景に真っ白な仏塔(パゴダ)が輝いて見えて、仏教のことをよく知らなくても神聖なものに見えてくるかもしれません。
筆者が訪れた日は残念ながら見られませんでしたが、塔から見おろすフェワ湖と、天気が良ければ見えるアンナプルナの山並みのコントラストは最高なのだとか…。天気に恵まれた際には、ぜひその絶景も堪能してください。
平和の祈りを!奇数でお供えするロウソク
仏塔から登り口に戻った脇をよく見ると、小さな小屋があります。ここは、ロウソクをお供えする場所です。小屋にいる地元の人に代金を支払うとロウソクを準備してくれます。ロウソクは1人当たり1本、3本、5本と奇数でお供えするのが通例とか。ロウソクの代金は一本およそ数十ルピー(数十円)ですが、その場で聞いてみてください。
おすすめ!近くのエリート・オーガニック・ハウスで一休み
お参りも済んで、少し一休みしたい方におすすめは、日本山妙法寺を出てすぐの所にあるエリート・オーガニック・ハウス(Elite Organic House)がおすすめです。お茶やジュースを飲むことができ、くつろぎながら湖や山並みの景色を眺めれば、ハイキングの疲れが癒えること間違いなし。飲み物の金額は100ルピー(100円)前後。湖を眺めながら、乾いた喉を潤すジュースは最高です!
- エリート・オーガニック・ハウス
- ネパール
- 住所:Elite Organic House, world peace stupa access Rd, Pokhara地図で見る
- 日本山妙法寺(ポカラ)
- ネパール
- 住所:World Peace Pagoda,Kaski,Pokhara,Nepa地図で見る
ヒマラヤと世界の山々を学べる!国際山岳博物館
- 写真:トラベルライターEntrance, International Mountain Museum
- 写真:トラベルライターTicket office, International Mountain Museum
2004年にオープンした国際山岳博物館は、登山や地質、民族、環境などの資料が集められた施設です。世界中の山岳関係者の協力を得て建てられたそうです。
入場料500ルピー(500円)は、敷地内に入ってすぐに支払います。博物館の建物に入るときにチケットを見せる必要がありますので、チケットの購入は忘れずに!
チケットオフィスから博物館までは、歩いて5分くらいかかります。
知ろう!ネパールの山の民の暮らし
入場券を見せて館内に入ると、そこは体育館のような簡素なだだっ広い空間になっています。ここで、ヒマラヤ山脈を中心とした文化や自然、登山の歴史などのコーナーに分かれて展示されています。
- 写真:トラベルライターexhibition, International Mountain Museum
- 写真:トラベルライターSherpa's region map, International Mountain Museum
エベレスト登山でガイド役を務めることで有名になったシェルパ(Sherpa)は、ポーターの意味ではなく、エベレスト周辺のエリアに住む民族の名前だそうです。
- 写真:トラベルライターKimono, International Mountain Museum
- 写真:トラベルライターKomagadake, International Mountain Museum
ネパール国内の民族分布や、海外諸国のそれぞれの文化の違いを学ぶ文化のエリアには、日本の山岳地帯を代表して、なぜか長野県駒ヶ岳のポスターが。展示されている日本の着物は結構人気があり、地元の学生たちがこぞって写真を撮っていたのが印象的です。
先人たちの苦労を垣間見る!登山の歴史
歴代の登山家たちの功績やそれぞれの山にまつわる話などがまとめられたパネルも展示されています。そのほか、実際に登山家たちが使った道具や衣類も見ることができます。1950年にアンナプルナに登ったフランス人登山家が使用した道具を見ると、この装備でよく登頂したなと驚くこと間違いなし。
- 写真:トラベルライター田部井さんの展示, International Mountain Museum
- 写真:トラベルライター田部井さんの登山道具,International Mountain Museum
エベレストに女性として初めて登頂した田部井淳子さんの登山具も顔写真付きで展示してあり、日本人としては誇らしい気分になれるかもしれません。
まるで公園!国際山岳博物館の敷地
- 写真:トラベルライターOpen space, International Mountain Museum
- 写真:トラベルライターoutside of International Mountain Museum
博物館自体は、公園のような広い敷地の中にたたずんでいます。晴れていれば、建物越しにアンナプルナ連峰などを見ることができ、博物館の外にいてもリフレッシュできる空間です。
山を見るだけでは物足りないという人におすすめなのが、博物館前にあるマナスルをかたどった模型に登ること。訪れた子供たちも小さな山登りを楽しんでいます。子供達の姿に混じって大人の姿もあります。マナスルの模型のてっぺんから見る景色は、また少し違って見えるかもしれません。
- 国際山岳博物館
- ネパール
- 住所:Ghari Patan, Pokhara地図で見る
- 電話:+977-61-460742
- Web:http://www.internationalmountainmuseum.org/