オマーンの首都マスカットを観光したい!と思った方、お目が高いです。まだまだ日本人観光客が少ない、東京ディズニーシーを想起させるような美しい港町は、確実に穴場ですね。ただ、車社会であるオマーンには鉄道がありません。そんな中、現地の友人が案内してくれる人や、値段を気にせずタクシーを乗り回せる人は比較的少ないですよね・・。この記事では、複数のマスカット交通の特徴をご紹介し、マスカット観光をお得にスムーズにするための情報をお届けします。
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【1】路線バス
電車以外の公共交通機関としてまず思い浮かぶのは、バスですね。マスカットも最近では、赤い綺麗なバスをよく見かけるようになりました。
しかも、運賃が300パイサ(84円/1,000パイサ=1オマーンリヤル)と安く、ぼったくられる心配もありません。乗車する際に運賃を払うとチケットをくれます。マスカット経済の中心地ルウィのバスターミナルが、マスカットバス網の中心となっています。
このバスをうまく使えれば大変お得で便利なのですが、観光客に優しいサービスとはあまり言えません。バス停は主な通りの各所にありますが、時刻やルートは書いていません。
日中は大体15分おきに来るので、気長に待つしかないですね。Googleマップでは、ルートが出てきたり出てこなかったりなので、あまり当てになりません。
またバスの主な乗客は、高級外車を乗り回す白い民族衣装を着たオマーン人ではなく、出稼ぎの労働者です。とはいえ、車内は綺麗で、治安が悪い雰囲気はありませんでした。ただ、オマーンの社会格差を感じる空間でもあります。
ちなみに、空港前のバス停は、空港の出口から駐車場を突っ切って外に出ると、歩道橋近くにあります。わかりづらい場所にあるわけではないので、節約にはオススメです。
【2】ミニバス
白い車体の10数人乗りのミニバスです。初めて見るとバスとわかりづらいですが、バス停などで待っていると、止まって行き先を訊いてくれます。
あなたの行きたい場所を通るのであれば乗せてくれますし、通らないのであれば、次の交通手段を待つことになります。値段は言い値なので、納得いかない人は交渉してみましょう。1オマーンリヤル(280円)払えば、数10km遠くには行けます。
【3】乗合タクシー
一番利用するのは、この乗合タクシーかもしれません。見かけは普通のタクシーと変わりませんが、複数人で乗り合いをしているタクシーで、頻繁に見かけます。運賃はバスよりちょっと高い程度(交渉制ですが)なので、長距離になる程、スピードを出してくれる分、コスパが良くなります。
乗り方はミニバスと同じで、バス停などで待っていると止まって行き先を訊いてくれます。あなたの行きたい場所を通るのであれば乗せてくれますし、通らないのであれば、次の交通手段を待つことになります。ちなみに、私は空港からルウィまで(約30km)700パイサ(196円)でした。
本当は海沿いのマトラまで行きたかったのですが、空港からはあまり直接行ってくれないようです。
【4】タクシー
これは、いわゆる「普通」のタクシーです。空港周辺や観光地ではよく客引きをしています。白にオレンジの車体はなかなかオシャレですが、上記3つの交通手段と比べるとかなり割高です。
空港を出てバス停を探している時に、何度か客引きにあいました。マトラに行きたいと言えば、最初言い値は10オマーンリヤル(2,800円)くらいですが、断るそぶりを見せると、大概8か7オマーンリヤルに値引いてくれると思います。
この国のタクシーはメーターを使いませんし、Uberも使えないようなので、値段交渉が避けられません。ただ、日本と比べれば高いわけでもないので、なかなかバスがこない場合や急いでいる場合など、必要に応じて利用するといいですね。
【5】観光バス
マスカットをのんびり、かつ効率良く巡りたいなら、ビッグバスの2階建観光バスがオススメです。
マトラ・スーク前を出発し、クルムビーチやオールド・マスカットなど、決められたルートを約2時間で一周します。1日券は29オマーンリヤル(8,120円)、2日券は33オマーンリヤル(9,240円)です。
オンライン予約すると、10%安くなります。
要所要所で写真撮影のため止まってくれますし、乗り降り自由なので、途中下車して観光やランチを楽しむなど、あなたの好きなように旅をアレンジできます。もちろん、オーディオガイドを聞きながら、のんびり景色を眺めるだけもオススメです!
マスカット観光のエッセンスが詰まっています。注意点としては、クルーズ客が少ない日などは、運行本数が少なくなる場合もあること。事前にHPをチェックしておきましょう。
終わりに
マスカットの交通機関について、理解が深まってきましたか?? 車社会ということで、私も最初はタクシーを乗り回して散財することを覚悟していたのですが、いざ情報収拾をして現地に降り立ってみると、思ったより公共交通機関が充実していて嬉しかったです! 交通費が浮いた分、美味しいご飯やお土産に、気にせずお金を使うことができました。
湾岸諸国というと、物価が高いため、バックパッカーにあまり好まれていない印象ですが、安めに旅する方法もあるのです。オイルマネーで潤っている側面だけでなく、庶民の生活を、節約旅行をしながら発見していただけると嬉しいです!
※記事内のルピーから日本円への換算は1オマーンリヤル=280円で計算しています。