世界6大陸最大の面積を持つ、ユーラシア大陸。エリアはロシアからヨーロッパを指しますが、この広大な大陸の最西端が、どんな場所か知っていますか?気軽に行けるとしたら、行ってみたくありませんか?そこはポルトガルの首都リスボンからほど近い、ロカ岬。青い海原と、青い空が広がる感動スポットです。見所とアクセス情報を合わせてご紹介します。
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ロカ岬「ここに地果て、海始まる」
ユーラシア大陸最西端、北緯38度47分、西経9度30分、高さ140mの断崖の上に、ロカ岬はあります。ポルトガルの詩人、カモンイスの叙事詩『ウズ・ルジアダス』の一節に、「ここに地果て、海始まる」とあります。まさに、その景色が目の前。
岬の先に見える景色は、真っ青な特大海原。ポルトガルの空はこんなにも青いのかと、様々な思いを馳せることが出来るでしょう。
灯台は、1772年に建設され、今も現役で動いています。地の果てと、海の始まりを守っているようですね。
どこまでも続く、海原と、空。ここから海が始まると詠んだカモンイスの、心境や感情に、、、惹かれますね。
観光案内所で、「最西端到達証明書」を貰おう!
ロカ岬バス停目の前にある観光案内所では、お土産も販売しています。ここで「ユーラシア大陸最西端到着証明書」を、11ユーロ(約1,420円)で発行してもらえます。うっかり貰い損ねてしまった筆者に代わって、皆さんは是非、到達の記念に発行してもらいましょう。
叙事詩 『ウズ・ルジアダス』から見る、こぼれ話
ロカ岬にぽつんと立つ石碑には、『ウズ・ルジアダス』の一節、「ここに地果て、海始まる」と刻まれています。この作品は、大航海時代のポルトガルの、海外進出と栄光を描いていますが、その中から、こぼれ話をひとつご紹介します。
探検家バスコ・ダ・ガマは、リスボンを出港し、南アフリカの喜望峰に到着しました。そこで歓迎を受け、祖国のことを話してほしいと言われます。ガマはまず、ヨーロッパの地理の説明を始め、「ポルトガルでユーラシア大陸が終わりなので、ポルトガルから海が始まっている」と、表現しています。
言い換えれば、「ここに地果て、海始まる」となりますね。石碑にも刻まれているこの一節は、実は、ロカ岬ではなく、ポルトガル全体のことを指しています。
おまけ 『水曜どうでしょう』一行も目指した、ロカ岬
北海道の大人気バラエティ番組、『水曜どうでしょう』。2006年、車でローマをスタートし、車でロカ岬を目指すという企画がありました。結局、一行は、大西洋沿いに辿り着いたものの、ロカ岬がどこなのかわからず、他の岬を無理やりゴールとしました。
ロカ岬がどこだと探し回っていたシーンを見返すと、筆者のバスルートとは全く別の道だと感じました。
ナビのない時代に、異国の海沿いを走行する難易度の高さを理解することができた筆者でした。車でロカ岬を目指す方は、他の岬に辿り着かないよう、どうかお気を付けください。
オールシーズンOK!ロカ岬エリアは、ゆっくり観光しよう
取材したのは11月。ヨーロッパの他の国と比べてポルトガルは温暖で、11月でも、この自然の美しさ。オールシーズン、朝昼夕と必見の価値があるスポットです!
ガイドブックや旅行サイトには、ロカ岬からバスで30、40分程度の最寄りの都市であるシントラ、カスカイスを含んだ、リスボン~シントラ~ロカ岬~カスカイス一日周遊チケットの情報が多くあります。確かに個別でチケットを買うよりも断然お得で効率的ですが、ロカ岬をはじめ、各地見どころ満載であり、かつゆっくり観光して欲しいエリアばかりです。
シントラは、奇妙な建築が魅力のペーナ宮殿と、シントラの街並みを見渡せるムーアの城跡などが観光スポットです。またカスカイスは、THE・リゾート地という場所ですので、のんびり過ごせそうですね。
一日周遊の場合、移動時間を入れると、スケジュールがかなりタイトになります。せっかくですのでシントラ、カスカイスは、別日で周ることをオススメします。
まずはロカ岬で、ユーラシア大陸最西端に到達したことをかみしめ、ポルトガルの青い空を感じてくださいね。
- ペーナ宮殿
- ポルトガル / 建造物 / 観光名所 / 城・宮殿
- 住所:Estrada da Pena, 2710-609 Sintra, ポルトガル地図で見る
- 電話:21 923 7300
- Web:http://www.parquesdesintra.pt/en/parks-and-monumen...
- ムーアの城跡
- ポルトガル / 遺跡・史跡 / 城・宮殿
- 住所:ポルトガル 〒2710 シントラ地図で見る
- 電話:21 923 7300
- Web:http://www.parquesdesintra.pt/en/parks-and-monumen...
ロカ岬へのアクセス(カスカイス経由)
ロカ岬への旅は、首都リスボンにあるカイス・ド・ソドレ駅からスタートします。乗車時間30分ほどの、カスカイス駅で下車しましょう。ここからバスでロカ岬へ向かいます。バス停は、駅北側すぐのショッピングモールの地下にあります。
403番のバスに乗車し、運転手に運賃を支払います。運賃は3.25ユーロ、約420円です。バスに乗り、しばらく街中や住宅街を走った後、小高い山道に出ます。すると左手に、一面の大西洋が広がります。
大西洋の美しさに魅せられながら、30分ほど乗っているとやがて小さなロータリーに入りますので、そこがロカ岬のバス停です。
海外でバスに乗って困ることのひとつに、降車するバス停がわからないことがあるかと思いますが、ロカ岬は一目瞭然。写真の白い建物が、「最西端到達証明書」を発行してもらえる観光案内所であり、バス停はこの建物の目の前ですので、降車場所の目印にしましょう。