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「離島キッチン」で、島をめぐりませんか?【北海道・札幌】

取材・写真・文:

トラベルライター

2018年7月16日更新

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写真:トラベルライター

国内旅行で、「ちょっと行ってくる!」と気軽に言えない場所の1つが、離島ではないでしょうか?今回は、日本国内でありながら、なかなか手軽に行けない離島を、食べながらめぐることができるお店「離島キッチン」をご紹介します。

この記事の目次表示

「離島キッチン」とは?

離島キッチンは、2009年10月から島根県隠岐諸島の海士町(あまちょう)が主体となって、日本全国にある離島と連携しながら、その地の珍しい食材・文化・自然などを発信するために発足したレストラン。

現在、「隠岐島の海士町観光協会」が運営している、海士町店(要予約)・神楽坂店・福岡店・日本橋店、そして「NPO法人利尻ふる里・島づくりセンター」が運営している札幌店の5店舗があります。

  • 写真:トラベルライター山と海の波を表現した「離島キッチン」のロゴ

その中でも今回は、大正15(1926)年に札幌軟石を使用して建てられた石蔵を改装し、2017年9月29日にグランドオープンした「札幌店」をご紹介いたします。

  • 写真:トラベルライター札幌軟石の石蔵を改装した店舗外観

離島キッチン 札幌店で、ランチを堪能!

これは、ある日の昼の献立表(献立は、その日に入荷した食材によって毎日変わります)です。献立表の随所に、全国にある離島の名前が並んでいます。

  • 写真:トラベルライター奥尻島、粟島、種子島、隠岐島など、離島の名前がズラリと並んだ、昼の献立

この日は、「島のフライ定食」(1,380円+税)を注文してみました。

  • 写真:トラベルライター「島のフライ定食」(1,380円+税)

写真の左上から時計回りにご紹介します。

  • 【お茶菓子】岩城島(愛媛県)の芋菓子
  • 【島の小鉢】利尻島(北海道)のとろろ昆布
  • 【お茶】隠岐島(島根県)のふくぎ茶
  • 【揚げ物】宮古諸島(沖縄県)のハラガーの竜田揚げ・岩城島(愛媛県)のレモンポーク揚げ餃子・福江島(長崎県)のアジコロッケ・八丈島(東京都)のムロアジメンチカツ・倉橋島(広島県)のカキフライ
  • 【お味噌汁】焼尻島(北海道)のがらめ昆布のお味噌汁(写真上の青い小鉢に入ったがらめ昆布を入れます)
  • 【お漬物】隠岐島(島根県)の海士乃塩のお漬物
  • 【ご飯】奥尻島(北海道)のふっくりんこ

となっています。

このように離島で採れた食材が所狭しと並んでいます。さらにご飯茶碗は、隠岐島の陶芸家の作品で、まさに食べて、触って、島めぐりができるのです。

  • 写真:トラベルライター「島のフライ定食」メインディッシュ:【揚げ物】の一品「ハラガー」

余談ですが、【揚げ物】のV字型に見える「ハラガー」という食べ物は、宮古島の方言で「腹の皮」という意味だそうで、魚1匹から1切れのみ取れる部分だそう。脂がのっていて、味の濃い貴重な部位です。

これらの内容は、すべて献立表にも書かれていますが、スタッフが配膳してくれたときに、産地や味わいのポイント、食べ方などを、一品ずつ丁寧に説明してくれるので、島の文化や郷土料理などに思いをはせながらいただくことができます。

さらに夜は、普段あまり見かけることのない島の料理を、居酒屋形式でいただくことができます。島のお酒との組み合わせは格別ではないでしょうか。

  • 写真:トラベルライター利尻島の郷土料理:ほっけのちゃんちゃん焼き(写真提供:離島キッチン札幌店)
  • 写真:トラベルライターあまり見かけない離島のお酒が充実!

物販スペースも離島の魅力満載!

札幌店は、玄関から入ると物販スペースがあり、その奥に飲食スペースがあります。

  • 写真:トラベルライター玄関から見た物販スペース(手前)と飲食スペース(奥)

写真手前の黒いテーブル上には日本列島が描かれており、その品の産地がひと目でわかる仕掛けがされていて、楽しみながら離島のことを知ることができます。

ランチ時間は日によって混み合い、待ち時間が発生することがありますが、普段目にすることのない離島の品々と説明書きをじっくり読んだり、お菓子の味見をしていると、あっという間に時間が経つほど興味深いものが取り扱われています。

  • 写真:トラベルライター離島の特産品
  • 写真:トラベルライターお菓子は味見ができるのが嬉しい!

離島キッチンと札幌店について

離島キッチンについて

札幌店のマネージャーを務める大関太一(おおぜき たいち)氏によると、「離島は雄大な自然が残されており、本土から離れていることから、独自文化が残っているところもあります。良い商品も多いのですが、生産力・物流の面でハードルがあるのは事実です。弊社は、島々の販路開拓の一助になれればと思っています」とのこと。

  • 写真:トラベルライター献立表の裏側には、日本列島と主要な離島が載っています

また各支店の特徴をうかがってみると、物販スペースは面積の関係上、札幌店と日本橋店が充実しているようです。また日々の献立は全店違うものが提供されますが、全てのお店で配膳時の料理説明は行っているそうです。

  • 写真:トラベルライター昼の献立(写真左)、夜の献立(写真右)

さらに「離島に思いをはせて欲しい」という理由から、毎日変わるメニューは持ち帰ってよいそうです。上記は札幌店の献立表なので、北海道の離島の位置や特産品について書かれています。

札幌店について

前述の大関氏に札幌店のアピールポイントについて伺ったところ、「主に北海道離島の紹介に力を入れており、札幌で道内離島の商品を楽しめる点」とのこと。

北海道自体が広いという理由もありますが、例えば、札幌から利尻・礼文島に実際に行くとなると、所要時間はかなりかかります。それらの土地の魅力の一端を札幌で楽しめるのは嬉しいと思います。

  • 写真:トラベルライター「離島キッチン 札幌店」に置かれている冊子

離島キッチンには、離島案内パンフレット、商品説明パンフレット、離島を特集した書籍が置かれています。活字好きの方には、さぞ好奇心をくすぐられる空間だと思います。

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