山形を代表する寺院、立石寺(りっしゃくじ)は、山形市にある天台宗の寺院。通称「山寺」とも呼ばれ、みちのくを代表する霊場として、古くから信仰を集めてきました。今日でも悪縁を絶ち切り、良縁を結ぶお寺として人気のパワースポットです。また電車を上から望める撮影ポイントとして、撮り鉄さんが集まる意外な場所でもあります。紅葉の季節には、周辺の山々も色づき、秋色の競演が見事です。
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立石寺はどんなところ?
正式には宝珠山阿所川院立石寺(ほうじゅさんあそかわいんりっしゃくじ)と称します。開山は西暦860年。円仁さんこと「慈覚大師」によって創建されています。山寺という異名のとおり、境内は山の麓から上へ上へと続いていて、その広さ約33万坪。そこに大小30余りの堂塔が建立されているお寺です。
立石寺では、石段を一段二段と登ることで、我が身の煩悩が消滅すると信仰されています。頂上の奥之院までの石段は、約1,000段ありますが、随所に見どころがあるので、ゆっくり登ればさほど辛くは感じません。
ついつい足元に気を取られがちですが、周辺には断崖に設けられた「修行の岩場」など、苛酷な修行を伺い知る場所も点在していますので、お見逃しなく。
あの句は、この地で詠まれた!
俳人「松尾芭蕉」が、この地を訪れた際に詠んだ「閑さや岩にしみ入る蝉の声」は、とても有名ですね。山の中腹ほどに「せみ塚」があり、この芭蕉の句が刻まれています。土台石の下に、芭蕉が遺した短冊を弟子たちが埋めたことから「せみ塚」と呼ばれるようになりました。
見どころは、5つの御堂
根本中堂
この根本中堂は、延文元年(1356年)に、初代山形城主・斯波兼頼(しば かねより)が再建した建物で、ブナ材の建築物では日本最古といわれています。立石寺という御山全体の本堂にあたる御堂です。
こちらには、不滅の法灯が1,200年の時を経て、今もなお灯されています。最澄が比叡山に灯した火を立石寺に分けたのですが、織田信長の焼き討ちで延暦寺を再建した時には、立石寺から火を分けたと言うことです。国指定重要文化財に指定されています。
奥之院
参道の終点にあることで、奥之院とよばれています。本来の名前は如法堂。慈覚大師が、中国で修行中に持ち歩いた釈迦如来と多宝如来の両尊を御本尊としています。如法堂の隣にある大仏殿には、高さ5mの金色阿弥陀如来が安置されていて、これを目当てに訪れる人も多いのだそうです。
開山堂
開山堂は、立石寺を開いた慈覚大師の御堂で、大師の木造の尊像が安置されています。この御堂が立つ崖の下には慈覚大師が眠る自然窟があります。
五大堂
開山堂の上手にあるのが、舞台造りの五大堂で、立石寺隋一の展望台になっています。山形市ののどかな里山を見下ろす素晴らしい景色で、撮り鉄さんたちに人気の撮影スポットです。
納経堂
岩の上にある赤い小さな堂は、写経を納める「納経堂」。山内で最も古い建物で、ここに奥之院で写経された法華経が4年に1度納められます。山寺と言えば、この景色が有名ですね。
参拝のためのワンポイントアドバイス
お寺への参拝ではありますが、木々に覆われた参道、苔に覆われた急こう配の石段や、所々に悪路もありますので、軽いハイキング程度の服装や靴の準備をされた方が無難です。所要時間は、ゆっくり登って、往復2時間半から3時間ほど。紅葉の見ごろは毎年10月下旬から11月上旬です。
立石寺の概要
入山時間
8:00~17:00
休日
立石寺奥之院は冬期間 閉鎖
入山料(山門 奥の院)
・大人 300円
・中学生 200円
・四歳児以上 100円
山寺へのアクセス
鉄道の場合
・JR仙山線 山寺駅より徒歩10分
車の場合
・山形自動車道山形北ICより車で約15分
・仙台市からR48で約1時間30分
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- 住所:山形県山形市山寺4456-1地図で見る
- 電話:023-695-2002
- Web:http://www.yamaderakankou.com/