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神武寺（じんむじ）
しばらく坂道や階段を登っていくと、すっと道幅が広くなります。奥には6本の柱に支えられた門が見えます。これが、神武寺の入り口です。
写真：えいぶゆう/TossyPhoto神武寺入り口
奈良時代に、聖武天皇の命を受けた行基というお坊さんが、この土地に仏像を祀ったことが神武寺の始まりです。ちなみに聖武天皇と行基のタッグは、誰もが知るあのお寺と仏像を作った人です。そう、このタッグは、あの奈良の東大寺の大仏を建てたふたりです。
奈良・東大寺の大仏
奈良時代は、天候不順や災害などによる飢饉、伝染病など人々が生きるのに厳しい時代でした。聖武天皇と行基は、仏にお祈りして災いを払うためにこの地にもお寺を建てたんですね。
鷹取山の中にある境内は、気やすく入り込めない高潔な雰囲気があります。ここは修験道の霊場としても使われていたり、さらにその昔から山岳信仰の霊場だったので、なるほどと思わせる神々しい気配です。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto境内
門をくぐってさらに階段を登っていくと、朱色の門と、仏堂があります。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto楼門
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto薬師寺堂
この仏堂は薬師堂です。この中に安置されている薬師三尊像は、33年に一度だけ御開帳される秘仏です。2017年4～5月に御開帳されたので、次のタイミングはなんと2050年！そんなに待てないという方は、毎年12月13日にすす払いが行われているので、もしかしたらそこで見れるチャンスがあるかもしれません。
- 神武寺
- 逗子市 / 寺
- 住所：神奈川県逗子市沼間2丁目1402地図で見る
- 電話：046-871-4565
- Web：https://www.jinmuji-kanzoin.com/
冒険気分のハイキングコース
神武寺を抜けると、さらにハイキングコースは大きな岩がどんどん出てくる荒々しい雰囲気に。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto岩がちな道
このあたりから、巨大な岩がちらほらと見え始めます。道の真ん中に通せんぼするようなものも。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto大きな岩
これまで石畳のような歩きやすいコースだったものから、体をつかって登っていくような面白い道に変化します。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto体を使って歩く道
中にはこんな風に、岩の隙間を歩くような道も。ここまで山の表情が変化するとは嬉しい驚きです。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto岩の間を抜ける道
途中には、鎖を使って岩面をよじ登っていくような道もあります。写真では険しく見えますが、実はチビッ子でも楽しみながら登っていける場所です。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto鎖場
鷹取山公園
ちょっとした鎖場を越えていくと、鷹取山公園に到着です。鎖場を超えた後、目の前にぬっと大きな壁が現れます。その壁には何本かロープがはられ、ロッククライミングを楽しむ人で賑わっています。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto鷹取山 岩壁
そしてその周りには、レジャーシートを敷いてご飯を楽しむ人々がたくさん。クライマーとハイカーがそれぞれの鷹取山を楽しんでいます。
岩壁の上には展望台があるので行ってみましょう。岩ごしに見る展望台は、とっても険しいところにあるように見えます。なんとなく壁をよじ登っていかないとたどり着けないように見えますね。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto下から見上げた展望台
でも大丈夫。ロッククライマーがいる岩壁の奥に、周り込むように作られた階段があるので、ここまで歩いてきた人ならば誰でも行くことができます。
10畳ほどの展望スペースは、周囲に遮るものがないので、綺麗に360度のパノラマを楽しむことができます。鷹取山を撫でてゆく風を心地よく感じることができますよ。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto展望台からのパノラマ景色
遠くだけでなく、足元を見下ろすと、広場と岩切場が見渡せます。本当に独特な景色ですね。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto広場と岩切場
- 鷹取山公園
- 横須賀市 / 公園
- 住所：神奈川県横須賀市湘南鷹取3-3-520 鷹取山公園地図で見る
- 電話：046-822-8333
- Web：http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/4130/sisetu/f...
古代遺跡みたいな巨大仏像
鷹取山公園を抜けてさらに歩いていくと、垂直の壁が次々と現れる、もっと濃厚な岩切場にたどり着きます。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto垂直の壁に囲まれた道
ここにもハーケンの跡がたくさんありますね。頭上にはオーバーハング（手前にでっぱっている壁のこと）もあって、そこにもハーケンの跡があります。ガシガシ登っていく人にはたまらない場所だったんでしょうね。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhotoオーバーハング
さらにここを抜けていくと、木々の中に埋もれるようにして、巨大仏像が現れます。この仏像は比較的新しく、1965年に有志の彫刻家により彫られたものなのだそう。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto仏像
仏像を囲うような岩の屋根から、草木が生えていたりしてもっと古くからあるような感じですよね。いにしえの雰囲気があるために、古代遺跡のようだと例える人も沢山います。少し小高い場所あるので、天空神殿なんて例える人も。
確かに、アフガニスタンのバーミヤン渓谷や、中国の雲崗石窟（うんこうせっくつ）みたいな世界遺産級の厳かさがありますよね。
- 雲崗石窟
やっぱりここも人気のスポットで、カメラを片手に夢中でシャッターを切る人が沢山訪れていました。
- 鷹取山の磨崖仏（弥勒菩薩尊像）
- 横須賀市 / 磨崖仏
- 住所：神奈川県横須賀市湘南鷹取 磨崖仏地図で見る
- Web：https://www.cocoyoko.net/spot/magaibutu.html
おわりに
この仏像を抜けると、両サイド垂壁に囲まれた通路を歩いて山を抜けます。
- 写真：えいぶゆう/TossyPhoto両サイド垂壁に囲まれた通路
ここも古代遺跡感が漂ってますよね。駅から歩いて少しのところにある公園だって思えない景色ではないでしょうか。
ぜひ、見どころの多い鷹取山に来てみてくださいね。
