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【ワイン王国】カリフォルニア州のナパバレーでほろ酔い旅

取材・写真・文:

トラベルライター

2018年9月6日更新

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カリフォルニア・ワインの一大産地、カリフォルニア州のナパバレー(ナパ群)。【もっと知れば、もっと面白い!】をテーマに、ナパバレーがワイン王国に至るまでの歴史やワイナリーの見学申し込み方など、今回は旅の準備編としてお届けします。もちろん、最後には簡単&使える英会話つき!

この記事の目次表示

ワイン王国ことはじめ

ナパ・バレーは、サンフランシスコの北に位置する美しい丘陵にあり、穏やかな気候が魅力のカリフォルニア・ワインの産地。アメリカのボルドーと呼ばれるほどワイン作りに適しており、400以上のワイナリーが軒を連ねています。

まずは、ナパ・バレーがカリフォルニア・ワインの王国となるまでの歴史をひも解いてきましょう。

衰退と華麗なる復活

1939年、George Yountの手によって改良された土地にワイン用のブドウが植えられると、多くのブドウ畑が誕生し、ワイン醸造も盛んになりました。

しかし20世紀に入ると、アブラムシの一種フィロキセラによる虫害や禁酒法(1920年~1933年)の煽りを受け、80パーセントのワイナリーとブドウ畑が廃業に追い込まれる暗い時代となりました。

1933年に禁酒法が廃されると、市場は緩やかに回復。

1970年代には、Moe et Chandonがシャンパーニュの伝統的製法を用いて高品質・低価格の商品提供を目指したDomaine Chandon、オバマ大統領の就任式昼食会で出された注目のMerlot種を作るDuckhorn Vineyards、ボルドー五大シャトーChateau Mouton Rothschildとワインの革新家Robert Mondaviの共同ワイナリーOpus One Wineryなどの有力ワイナリーが設立・台頭し、ナパ・バレーは華麗な復活を遂げました。

パリスの審判

そしてその復活劇に欠かせないのが、1976年フランス・パリで起きた通称パリスの審判

ワイン鑑定家Steven Spurrierが「カリフォルニア・ワインはもっと評価されるべき」と、カリフォルニアから赤ワイン6種と白ワイン6種、ボルドーから赤ワイン4種、ブルゴーニュから白ワイン4種を用意。フランス人審査員9人がブラインド・テイスティング(味や香りのみで評価)で順位を付ける試飲会を企画。

一見フランス有利でしたが、赤ワインはStag's Leap Wine Cellarsが、白ワインではChateu Montelenaが1位。赤白どちらもナパ・バレー周辺のワイナリーのワインがフランス・ワインを抑え一位となったのでした。

ワイン王国、立国

  • 写真:トラベルライターナパバレーの美しい丘陵は空からも楽しめる。
  • 写真:トラベルライターマンガ【神の雫】にも登場したワイン・トレインは、ナパ市内~セント・ヘレナ間を往復する観光列車。車内では料理が提供され、のんびり贅沢に過ごしたい方向き。

パリスの審判の歴史的な事件が追い風となったこと、そしてRobert Mondavi Wineryが多くの観光客の受け入れに成功したことにより、次々とワイナリーが観光客へ門戸を開き始めました。そして、現在では毎年300万人の観光客を受け入れる全米一のワイン王国の礎を築いたのでした。

ワイナリー選びから訪問まで

ここからはワイナリー見学の申し込みや移動方法などに細かく分け、具体的に紹介していきましょう。

【1】ワイナリー選び

400以上ある中から行ってみたいワイナリーを選ぶのは、なかなか難しいもの。そんな時は、自分の好み(有名ワイナリー、日本未入荷のワイナリー、レストラン併設のワイナリーなど)を元に聞き込みを行います!

ワイン・ショップやレストランのソムリエ、ワイン好きの友人たちにそれらを伝えて、オススメがないか聞いていきます。意外な穴場を教えてくれるかもしれません!

【2】見学の有無

行ってみたいワイナリーが出そろったところで、一般公開をしているかどうか確認します。ワイナリーによっては、期間限定での公開の可能性もあるので要チェック!

ほとんどのホームページは英語のみですが、世界各国の観光客を受け入れているワイナリーが多いので、そこまで難しい英語ではありません。

Google Translatorなどのオンライン翻訳を使う手もアリ。Opus One Wineryは日本語ページがあり、日本人観光客からの人気の高さが伺えます。

【3】見学申し込み

申し込み方法はワイナリーによって様々。ナパバレーの予約サイトを通じて予約ができるワイナリーもあれば、メールで直接連絡するところも。

予約サイトであれば、参加可能日時が検索でき、事前の予定を立てる際に便利です。メールの場合は、ワイナリーとのやり取りが必要となりますが、基本となるメールを記事最後【簡単&使える英会話】に掲載していますので、ご覧ください。メールのタイトルは、「Winery Tour」など簡潔なもので大丈夫です。

また予約の際にクレジットカードの情報を予約サイトに登録する場合がありますが、メールでの場合はクレジットカードの情報は送らず、現地で決済するようにしましょう!

【4】移動方法

空港からナパ市へ

  • 写真:トラベルライターワイン色の車体で、ナパバレーへ!サンフランシスコの都会的な街並みから、長閑な田園風景への車窓が移り変わる。

電車やフェリーを使う方法もありますが、筆者のオススメはEvans Transportationが運営する高速バス。サンフランシスコ国際空港と、オークランド空港の両方への送迎を行っています。ナパ郊外のバス・ターミナルまで約2時間、片道$40(約4,300円)。支払いは現金のみです。

予約の必要はありませんが、繁忙期には席が埋まってしまうことがあるので、時間に余裕を持って予定を組むようにしましょう。

バス・ターミナルからナパ市の中心地へ

タクシーで約15分。ターミナルで呼んでもらえば10分ほどで来てくれます。また、uber(配車サービスアプリ)をダウンロードされている方は、uberも利用可能です。

ナパ市内から各ワイナリーへ

  • 写真:トラベルライターWelcome Centerの裏手にあったワインボトルのシャンデリア。どこもかしこも「ワイン」づくしで、センスも良い。

各ワイナリーへの行き方を調べるなら、ナパ川沿いにあるNapa Valley Welcome Centerが便利!親切なスタッフが、公共交通機関での行き方を一緒に調べてくれます。

また、公共バスのターミナルSoscol Gateway Transit Centerも川向にあるので、アクセス抜群。バス用の小銭を多めに用意することもお忘れなく。公共バスでは行けない場合は、タクシーやuberが使えます。

ナパバレー・ウェルカムセンター
アメリカ / 観光案内所・ビジターセンター
住所:600 Main St, Napa, CA 94559地図で見る
電話:(707) 251-5895
Web:https://www.visitnapavalley.com/plan/welcome-cente...

【5】ワイナリー見学

  • 写真:トラベルライターワインの貯蔵庫はひんやりと涼しくて、樽とワインの良い香りが充満している。

ワイナリーに到着したら受付に名前と予約がある旨を伝え、メンバーが揃ったところでツアー開始。説明を受けながら施設を1時間ほど見学した後、4~5種類のワインをテイスティングします。その際、テイスティング・メニューに自分なりの評価をメモしておくと、後で購入する際に便利です。

また妊娠中の方や未成年には、ワインを作っているのと同じブドウを使ったジュースなどのノン・アルコール飲料が振る舞われます。

【6】ワインの購入

テイスティング後、ショップでワイン購入が可能です。ショップで買った物を日本へ郵送できたり、メールでオーダーができたりするワイナリーがあるので、お店の方に相談してみましょう。また、ロゴ入りグッツなども売っているので、お土産に買って帰るのもオススメです。

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