スーツケースのキャスターを保護する表面のゴム部分。ここが取れてしまったら大ピンチです。壊れる前に対処をしなければなりませんが、修理に出したり買いかえるのはちょっと…と悩む方に、かんたんな修理方法をご紹介します。
この記事の目次表示
スーツケースはキャスターが命
スーツケースは長期間の旅行や重たい物を運ぶ際に最適ですが、キャスター部分がひとつでも壊れてしまえば、たちまち使い物にならなくなってしまいます。
そして車輪の中心が破損する前には、おそらく外側のゴムが剥がれるケースが多いかと思います。このようにタイヤがむき出しになった状態ではいつ壊れてもおかしくありません。できるだけ早い対処が必要です。
キャスターの修理方法
完全に壊れてしまったなら諦めがつくけど、ゴムが取れただけで買い換えるのは…と迷う方には、以下の方法で修理できます。
1.修理屋に頼む
仕上がりの良さを重視するならば、やはりプロに頼むのが一番です。修理代金は破損の状態によって違いますが、目安としては1ヶ所2,000~6,000円と決してお手頃ではありません。これが4ヶ所ともなると新しく購入した方が早そうです。
2.キャスターごと取りかえる
ここからは自力で修理する方法です。ホームセンターで同じサイズの車輪とネジを買い、交換するやり方ですが、ノコギリで芯を切り取る必要があるので少々手間がかかります。それから車輪のサイズは必ず同じものにしなければいけません。
ただ値段は車輪ひとつ100円くらいで非常に安く、作業そのものはかんたんです。4輪セットになった修理キットも売ってるようなので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
3.ゴム部分だけ貼りつける
とにかく楽に仕上げたい場合は、表面のゴムだけを貼り付けるやり方があります。強度はやや劣りますが、しっかりとつければそれほど弱々しくもありません。ノコギリを使うのが面倒だ、という初心者の方でも手軽に作業できます。
キャスター表面のゴムの貼り付け方
ここからは上記3番、キャスター表面のゴムの貼り付け方をご紹介します。値段は購入場所や種類によって違いますが、筆者の場合は4輪すべてを修理したので、セメダインスーパーXを2本使い、合計金額は1,400円くらいでした。セメダインが1本で済む場合や、ヤスリとビニールテープは家にあるという場合は、もっと安く済むでしょう。
用意するもの
- ゴム板(厚さ2mm)
- ヤスリ
- セメダインスーパーX
- ビニールテープ
- カッター
1.タイヤの表面にヤスリをかける
まずはタイヤ表面の汚れを拭き、軽くヤスリをかけます。あまり念入りにする必要はありませんが、表面がデコボコだったり汚れがついていると、接着が弱くなるのでここできれいに整えます。
2.タイヤの幅のサイズにゴム板を切る
タイヤの幅を定規で図り、それと同じ幅でゴム板を切ります。長さはタイヤに紙を巻いて図るか、ゴム板を長めにカットしたあと調整してもいいでしょう。ゴム板はあまり厚みがあると隙間がなくなってしまうので、厚さ2mmのくらいのものでいいと思います。
3.セメダインXでゴム板を接着する
セメダインスーパーXは、固まるとゴムのように弾力のある状態になるものです。そのためキャスター補給には最適です。これをタイヤの表面に塗りゴムを巻きつけます。
4.ビニールテープで巻く
このまま手を離すとすぐに剥がれてしまうため、ビニールテープを3重くらいに巻いて固定しましょう。位置が定まったらこのまま丸1日放置します。写真は白色のテープですが、タイヤなので黒の方が見栄えがいいかもしれません。
5.テープの表面をコーティングする
ビニールテープむき出しのままでは、地面を転がしているうちに破けてきます。それを防ぐために、さらにセメダインスーパーXを表面に塗りコーティングします。このときあまり厚く塗ると、キャスターの奥にセメダインが入り込んでしまうので気をつけてください。そしてタレないように、ときどきタイヤを回しながら乾かしましょう。
1日放置し表面が乾いたら今度はサイドもコーティングします。これは必ずしもやらなくてはいけない作業ではありませんが、細かい隙間を埋めるとより強度が増すので、ビニールテープとタイヤの境目だけでも塗っておくといいでしょう。
セメダインスーパーXはクリア・ホワイト・ブラックの3色あり、上記の写真は白色のセメダインを表面に塗り、実際に使用した後の写真です。そのため汚れて黒くなっていますが、割れや剥がれなどは特にありません。セメダインは合計で数日間放置し、完全に乾かしてから使用してください。
6.キャスターのゴム修理完成!
タイヤ交換したときのようにきれいな仕上がりではありませんが、足元だけなのでよく見ない限りは粗さがそれほど目立たないと思います。このスーツケースは13年ものですが、これでもう少し使えそうです。捨ててしまう前に一度このやり方で修理してみてはいかがでしょうか。
なお今回は応急処置的な修理方法をご紹介しましたが、以下の記事では車輪をそっくり交換する方法をご紹介しているので、もっとしっかり直したい人はこちらがおすすめです。