海外(おもに英語圏)で主流のお笑いジャンルと言われている「スタンダップコメディ」。ピン芸人による漫談のことです。この記事では、世界各国の有名なスタンダップコメディアンを紹介しています(日本人含む)。
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スタンダップコメディとは
「スタンダップコメディ(stand-up comedy)」とは、芸人が舞台で観客に対して行う漫談のことです。英語圏で最もポピュラーなお笑いジャンルと言われています。
ルールはシンプルで、「ジョーク」で観客を笑わせることがゴールです。ジョークとは、フリ(セットアップ)とオチ(パンチライン)で構成された笑い話のこと。
スタンダップコメディは単独でのパフォーマンスが一般的なので、日本でいう「ピン芸人」とよべる状態となっていることが多いです。
余談ですが、日本のお笑いタレントの兵動大樹による『兵動大樹のおしゃべり大好き。』は、スタンダップコメディと呼べる状態です。
それでは、世界の人気スタンダップコメディアンを紹介していきます。
アメリカ:デイヴ・シャペル
たびたびレジェンドと形容されるスタンダップコメディアンが、アメリカのデイヴ・シャペル(Dave Chappelle)です。「アメリカの松本人志」と呼ばれることも。
「アメリカの現代社会における茶番やタブーについていじり倒す」といった芸風で知られています。
人種差別抗議運動「ブラック・ライブズ・マター」に関する作品『8:46』でも話題になりました。
南アフリカ:トレバー・ノア
南アフリカのヨハネスブルグ出身のスタンダップコメディアンがトレバー・ノア(Trevor Noah)です。
「海外での滑稽な出来事やアメリカの社会問題の矛盾についてつっこむ」といった芸風で知られています。
アメリカの政治風刺ニュース風テレビ番組『The Daily Show』の司会だったことでも有名です。
パレスチナ:ムハンマド・アーメル
クウェート出身の、パレスチナ系アメリカ人のスタンダップコメディアンがムハンマド・アーメル(Mohammed Amer)です。ニックネームは「モー・アマー(Mo Amer)」。
「パレスチナにルーツがあるイスラム教徒としてのアメリカでの人生について滑稽に話す」という芸風で知られています。
ネットフリックスのドラマ『Mo』で脚本・主演を担当したことでも話題になりました。
メキシコ:ガブリエル・イグレシアス
メキシコ系アメリカ人のスタンダップコメディアンとして最も有名と言ってよい人物が、ガブリエル・イグレシアス(Gabriel Iglesias)です。
「メキシコ系アメリカ人の日常の滑稽な出来事をコミカルな表情や声で表現する」という芸風で知られています。
英語でのパフォーマンスの中にたびたびスペイン語が登場します。
オーストラリア:ハンナ・ギャズビー
オーストラリア出身でレズビアンのスタンダップコメディアンがハンナ・ギャズビー(Hannah Gadsby)です。
「地に足ついた女性の視点で男性優位の社会の滑稽な部分をいじる」といった芸風で知られています。
英語圏のLGBTQ(セクシュアルマイノリティ)のスタンダップコメディアンの中で最も注目されている人物のひとり。
日本:岡塚敦子(おかつかあつこ)
台湾出身で千葉県育ちの、日系アメリカ人のスタンダップコメディアンが岡塚敦子(おかつかあつこ)です。
「おもしろ姉さんが逆境を自虐気味かつポジティブにあっけらかんと話す」といった芸風で知られています。
アメリカで最も有名なアジア人のスタンダップコメディアンのひとりと言えるでしょう。
サウジアラビア:ウォノ・チャン
サウジアラビア※で生まれ、ヨルダン※で韓国人の父とベトナム人の母に育てられたというバックグラウンドを持つスタンダップコメディアンがウォノ・チャン(Wonho Chung)です。
「アジア人としての自分の生い立ちや身の回りの出来事についてアラビア語と英語で話す」という芸風で知られています。
※サウジアラビアとヨルダンの公用語はアラビア語で、ウォノ・チャンの母国語とされています。
タイ:ウドム・テーパーニット
タイで最も有名な芸人として呼び声高いのがウドム・テーパーニット(Udom Taepanich)です。
「タイの現代社会で誰もが共感できるトピックを謙虚に笑い話に変えていく」という芸風で知られています。
圧倒的スターによる、笑える説法。のように見えなくもないです。
モロッコ:ガッド・エルマレ
モロッコ出身のユダヤ系カナダ人のスタンダップコメディアンが、ガッド・エルマレ(Gad Elmaleh)です。フランス語圏で最も有名なスタンドアップコメディアンと言われています。
「フランス語がネイティブの男性が英語圏の文化のおかしみを英語でつっこむ」といった芸風で知られています。
自身が主演を務めるネットフリックスのドラマ『フランスでは有名人』も話題です。
ウクライナ:ウォロディミル・ゼレンスキー
ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)は第6代ウクライナ大統領ですが、元々はコメディアンだったことでも有名です。
自身の制作会社「Kvartal 95」が制作した番組の中では、ロシアを皮肉するスタンダップコメディを演じたりしました。
大統領になってから、アメリカのスタンダップコメディアンでもあるデイヴィッド・レターマンと共演したことでも話題になりました。